2017年12月31日

今年一番よかったCMよくなかったCM2017

 テレビCMの動向や効果を分析している「CM総合研究所」(東京都港区)が2017年度のCM好感度ランキングを発表した。放送回数で1〜3位の携帯電話大手3社が、好感度でも2年連続でトップ3を占めた。一方、かつてトップ10の常連だった自動車メーカーは2年連続でランキングから外れた。また、1回限りの特別なCMが会員制交流サイト(SNS)で話題になるなど、新たなCM展開の可能性を示した。 (池田知之)

 首位のauは、桃太郎と浦島太郎、金太郎が登場する「三太郎シリーズ」が相変わらずの好評で三連覇を達成。二位のNTTドコモは堤真一と高畑充希が「得ダネ」を追う新聞記者シリーズで、昨年の三位から順位を上げた。

 三位ソフトバンクの「白戸家」は十周年を迎え、古田新太や杉咲花ら新メンバーが登場。「白戸家終わっちゃうの?」と動揺するCMで話題となったが、昨年から順位を下げた。トップ3入りは十一年連続。

 五、六位にも格安スマホ勢が入り、携帯会社の存在感を示した。

 一回限りの放送で話題になったのは、昨年十二月二十六日にフジテレビ「SMAP×SMAP」の最終回で流れたソフトバンクのCM。過去六年間の同社CMに出演したSMAPの映像を六十秒間に編集して流した後、解散を控えたSMAPに向け、白戸家の「犬のお父さん」が「さよならじゃ、ないよな」とつぶやき、視聴者の感動を呼んだ。

 キリンビールは今年八月三十一日のサッカーワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、日本がオーストラリア戦で勝ち、W杯出場を決めた直後に「試合結果連動ライブCM」を放送。俳優の香川照之と元日本代表の岡野雅行、川口能活の三人が都内のパブリックビューイング会場で、サポーターとビールで乾杯して喜びを分かち合う様子を伝えた。

 CM総研は「一回限りの特別なCMを多くの人と共有する体験は、大規模な参加型イベントのような役割を果たす。話題性を呼び、SNSによる拡散にも成功した」と分析している。

 このほか、今年は自然災害や北朝鮮のミサイル発射などで社会全体に不安感が広がっているのを背景に、もしものときに生活を支える保険商品のCM好感度が上昇。住友生命が十五位、アフラックが二十二位に入った。CM総研の関根心太郎代表は「遠い未来よりは現在、派手な非日常より何げない日常。当たり前にある幸せや価値観を再認識することに共感が集まった」と話した。

 ◆CMきっかけで紅白

 今年のNHK紅白歌合戦には、CMがきっかけで注目を集めた3組が初出場する。男性3人組バンド「WANIMA」はauで前向きな曲を歌い、竹原ピストルは住友生命の「1UP」で「よー、そこの若いの」を披露した。女性3人組の「SHISHAMO」はNTTドコモでライブシーンが使われた。リクルート「タウンワーク」のCMでは、WANIMAと松本人志が共演したほか、別の回ではSHISHAMOの楽曲が使われた。

 ◆LGBTなどに配慮

 性別や性的少数者(LGBT)などの多様性に配慮したCMも目立った。パナソニックのCMでは西島秀俊と奥貫薫が演じた共働き夫婦が家事をシェアするCMを放送。グーグルのCMでは、この一年の抱負で「彼に気持ちを伝えたい」と宣言する男性が登場した。花王「ビオレ」のメイク落としでは、メイクを楽しむ男性が出演した。

 ◆マスオさんが公開告白

 「高校時代のマスオさんがイケメンに!」「それに比べて波平さんや穴子さんは…」。国民的アニメ「サザエさん」とコラボレーションした「カップヌードル」新CM「HUNGRY DAYS サザエさん篇」が話題を集めている。

 高校生になったキキたちを描いた「魔女の宅急便篇」、ハイジとクララが日本の女子高に通う「アルプスの少女ハイジ篇」に続く人気シリーズ第三弾は、サザエとマスオが出会った原作漫画のエピソード「公開お見合い」を現代風の設定にチェンジ。高校生活最後となる文化祭でマスオが勇気を振り絞り、大勢の観衆が見守る中でサザエに「公開告白」するという甘酸っぱい展開となっている。

 CMは短い時間ながら小ネタが満載だ。マスオが「好きになったのは、愉快な人でした」とつぶやく回想シーンで、サザエは“お魚くわえたドラ猫”を追い掛け、別のシーンではじゃんけんのプラカードを持っている。

 公開告白を見守る観衆の中には不機嫌な顔で腕組みする波平がおり、サザエが「はい」と答えると「バカモンッ!」と一喝。カツオは告白の様子をしっかりスマートフォンで撮影。一目で穴子さんと分かる青年もさりげなく登場している。

 かなり大胆なアレンジが加えられているものの(外見を除けば)原作キャラの設定に意外と忠実でリスペクトも感じられる。ネット上では早くも第四弾を期待する声もあり、さまざまなアニメのタイトルが挙がっている。

 メーカーの日清食品は「今後については未定」としているが、勝手に続編を妄想すると「これでいいのだ…」と背中で語るバカボンのパパや、初恋相手の笑顔にズキュンと胸を撃たれる少年ゴルゴ13なんてありかも!?
写真

 <調査方法> 対象は昨年10月20日〜今年10月19日の間に、在京民放キー5局で放送された2390社、7350商品、15807作品のCM。毎月、関東1都6県在住の男女計3000人を対象に、好きなCMやその理由、購買の意向などを調べている。(東京新聞、2017.12.29)


 今年も携帯電話会社が強かったCM業界。1位は三太郎のauで2位はブルゾンちえみを押さえたドコモ。「新喜劇やめよっカナ!?キャンペーン」を髣髴させた白戸家シリーズは以前auに出演していた杉咲花など必死のテコ入れで3位に踏み留まりました。

 話題にはなったもののアンチもすごかったのは『カップヌードル アオハル』シリーズ。『魔女の宅急便』、『アルプスの少女ハイジ』、『サザエさん』と主人公の女の子が恋愛するわけですが、性の匂いが元ネタと乖離しすぎて嫌悪感を抱いたファンは多いようです。

 気持ちが悪かったのは『野村證券 最高の褒め言葉篇』。大金持ちには損失補填する一方で小口顧客はゴミクズ呼ばわりして絶対に損する金融商品売り付ける奴らでしょう。証券会社にいい人などいるわけないのに何を善人ぶっているのか。

 そのうち暴落して自殺者続出しそうなビットコインのCMなんかに出演して大丈夫なのかよと心配になったのは出川と成海璃子。「ビットフライヤ〜ビットフライヤ〜」と連呼する芸のなさにも閉口しました。

 さて、そんなクソCMを抑えて今年一番よくなかったのは『午後の紅茶 ひとやすみ 2017春篇』。誰がどう撮ってもかわいくなる宮崎あおいを魅力なく見せるという神業に驚きました。

 一番よかったのは『UQモバイル 聞いてない祖父篇』。有名キャラをオモチャにする程度の低いイタズラレベルのCMが多いなか、UQはムック(父)・ガチャピン(母)が筋肉自慢のおじいちゃんと一緒にポージングするのが家族愛を表現していて好感が持てました。

 あと、このシリーズはクールに静止するのが根幹なのになぜ紀香は瞬きしまくった挙句オチで微妙に頷くのか。演出だとしたら理解に苦しみます。


日清カップヌードル CM 「HUNGRY DAYS 魔女の宅急便」篇



「最高の褒め言葉」篇 玉木宏さん、坂口健太郎さん/野村證券CM それ、野村にきいてみよう。



『ビットコインはbitFlyer〜みんなでダンス編〜』 (30秒)



宮崎あおい CM 午後の紅茶 「ひとやすみ 2017春」篇



「聞いてない祖父」篇



【多部未華子、深田恭子、永野芽郁、藤原紀香 CM 】UQモバイル。「紀香の誕生日」篇



posted by リュウノスケ at 17:05| Comment(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月26日

『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』CMについて

 女優・のん(24)がスライム役で出演するスマートフォン向けRPG「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」の新テレビCM「倒されても編」が26日から、続いて「スライムが あらわれた編」が9月2日から全国で順次放送される。

 「倒されても編」では、草で汚れた“のんスライム”が「なんど倒されても、ボクはまけない!」と宣言。半べそをかいていた前回作から大きく成長した姿を見せる。「スライムが〜編」では、土砂降りの中、丘の向こう側からはい上った“のんスライム”がカメラに向かって「どうしますか!」と迫る。のんの演技は必死さ、寂しさ、優しさを表現している。

 のんは「24歳になったのんのスライムが見所です!本当に力強いメッセージが込められているので、そこはグッときてもらえるポイントだと思います!」と意欲的だった。(デイリースポーツ、2017.8.25)


 レプロに対する宣戦布告にしか見えないこのCM。のんはもちろんコピーライターもいい度胸だと思います。


『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』TVCM 倒されても篇
posted by リュウノスケ at 14:19| Comment(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

今年一番よかったCMよくなかったCM2016

 テレビCMの効果や消費者の反応などを調査・分析している「CM総合研究所」(東京都港区)が、2016年度(15年11月〜16年10月)のCM好感度ランキングを発表した。広告量の多い携帯電話各社のCMが上位を占める構図は前年度と変わらなかったが、犬と赤ちゃんの触れあいをとらえたアマゾンジャパンなど、心なごむ作品が人気を集めた。

 一位は、松田翔太、桐谷健太、濱田岳が昔話の主人公を演じる「三太郎シリーズ」のauで、二年連続の栄冠。寺田心を幼少期の桃太郎にすえ、三太郎の出会いと友情を描いた「出会い編」で物語に深みを持たせたほか、花咲(はなさか)じいさん(笹野高史)や一寸法師(前野朋哉)など新キャラクターも登場し、話題を呼んだ。

 十年目を迎えた「白戸家」のソフトバンクが二年連続の二位に。堤真一や綾野剛らが新聞記者に扮(ふん)する「得ダネを追え!」シリーズが好調だったNTTドコモが続き、携帯電話の大手三社が三位までを独占した。四位にも格安スマホの「ワイモバイル」がランクイン。一九八〇年代にタイムスリップした桐谷美玲が「なめ猫」「ボディコン」など当時の流行を目の当たりにして驚く世代間ギャップが受けた。

 前年度の二千位台から五位に大躍進したのがアマゾンジャパンの会員制特典サービス「Amazonプライム」。最初は赤ちゃんに泣かれた犬が、その後受け入れられるまでのストーリーを、出演者らの表情と女性ボーカルの音楽だけで描いた。

 同社の桑田淳さんは「商品が早く届くというサービスが生活にどういう意味があるかを表現し、消費者との情緒的つながりを強化したかった」と企画意図を説明。反響は大きく、好評のため、米国や英国、ドイツでもそのまま放送され、会員数を増やすなどの成果を上げているという。

 CM総研によると、CMに好感を持つ要因に「心がなごむ」を挙げるモニターが増えたといい、動物や家族との絆や友情を描いた作品も多かったという。

 CM総研の関根心太郎代表は、成功したCMには「身近な生活を快適にする」という共通のキーワードがあると分析。「日常をより快適にする商品に関心が高く、家族など身近な人をより快適にしてくれるパーソナルな幸せ、大げさではない身近な幸福感が求められている」と話している。

 <調査方法> 対象は期間中に在京民放キー局5局で放送された2028社、7470銘柄(商品)、1万6043作品のCM。CM総研が関東1都6県在住の一般モニター男女3000人を対象に行っている「月例CM好感度調査」を集計した。(東京新聞、2016.12.30)


 大手広告代理店電通の石井直社長は28日夜、東京都内で会見し、新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=が過労自殺し、法人としての同社が書類送検されたことを受け、引責辞任すると表明した。石井社長は「経営を預かる身として深く責任を感じており、全責任を取る」と述べ、来年1月の取締役会で社長執行役員を退く考えを示した。

 石井社長は高橋さんの自殺に対し、「新入社員の過重労働を阻止できなかったことはざんきに堪えない」と陳謝した。(時事通信、2016.12.28)


 燃費不正問題からの再出発をアピールするため、三菱自動車が今月8日から再開したテレビCMで、女性がのぞき込む天体望遠鏡が誤って逆向きに設置されていたことが26日、分かった。これでは星空ではなく地面しか見えないことになり、同社は15日、問題のシーンをカットしたCMに切り替えた。

 4月に燃費不正問題を公表した三菱自動車は、今回のCMに「社員全員が車造りを一から見直し、走る喜びと確かな安心を提供し続ける決意を込めた」(広報部)はずだったが、思わぬところでつまずいた格好だ。

 問題となったのは、同社のプラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」の横で、男女4人が夜間にキャンプを楽しむ場面。女性が星空を見ようと、のぞき込んだ望遠鏡が逆向きだった。9日にCMを見た顧客から指摘があり、ミスが発覚した。

 三菱自動車は「担当部門の知識不足により、実際と異なる設置をしたままCMを撮影した」(広報部)としている。(東京新聞、2016.10.27)


 2016年広告業界最大の話題は電通の過労自殺問題。去年は佐野研二郎騒動もあったし電通という会社は大きいばかりでロクなことしませんね。コンプライアンス精神の欠片もないブラック企業なんだから東京五輪など国家プロジェクトから排除すればいいのに。法治国家として相応しくないよ。

 さて、今年も三太郎が制したCM好感度ランキング。濱田岳の金太郎が新作ごとにキャラ立ちして桃太郎を食っている好循環の一方、白戸家は唐突に佐藤健を次男に据えたりとテコ入れに失敗して迷走気味。勢いが全然違うので来年もソフトバンクの首位奪還は難しいんじゃないでしょうか。

 だめだったというか不快だったのは、『バンダイナムコエンターテインメント アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』。キモオタ役でヘタな歌をヘタな歌として披露させられる中居正広の心中いかばかりか。好評のようでシリーズ化されているものの正直ギャグになっておらず、飯島マネージャーはこのCMを見てどう思っているんだろうと考えてしまいます。

 今年ワーストは新聞記事にもなった『三菱自動車工業 2016秋 再出発篇』。再出発に相応しくない演出を全力で考えてもなかなか思いつかない致命的ミスでした。担当者は今後この業界にいられるんでしょうか。

 よかったのはこのブログでも紹介した『タウンワーク 通訳篇』。中条あやみが台詞を言いながらけん玉するだけなのに毎回見入ってしまう『NTTドコモ 申込んでスグよの歌篇』。「逃げ恥」を当てて絶好調の新垣結衣がかわいい『日清食品 チキンラーメン エル・チキンラーメシ篇』など。

 ベストは『ダイハツ ムーヴキャンバスLEDヘッドランプ篇』(制作代理店:株式会社博報堂/TUGBOAT)。うだつが上がらない彼氏(少路勇介)を振ったあとの高畑充希の笑顔がすばらしい。稲垣潤一の歌(『夕焼けは、君のキャンバス』作詞:麻生哲朗 作曲:木村篤史 編曲:中村僚/大坪稔明 )もよかった。


「申込んでスグよの歌」篇 メイキングムービー



チキンラーメンCM 「エル・チキンラーメシ 篇」 30秒 / 新垣結衣



TVCM ムーヴキャンバス 「LEDヘッドランプ」篇(15秒) ダイハツ公式






<参照>
ダイハツ公式HP ムーヴキャンバスTVCM「LEDヘッドランプ」篇
ダイハツ公式 ムーヴキャンバス(一番下までスクロールすると稲垣潤一のCMソングがフルで聴ける)
ウィキペディア 少路勇介
posted by リュウノスケ at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月14日

『タウンワーク 通訳篇』CMについて

 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志が、求人情報メディア「タウンワーク」の新CMに出演した。シリーズ第11弾となる今回は、主演映画のプロモーションのため来日したハリウッド俳優の記者会見が舞台。通訳を務めているのが松本で、「この作品の見どころは?」という記者の質問に対する主演俳優の答えを、お決まりの「バイトするならタウンワーク」というフレーズに訳している。通訳らしい間合いでフレーズを連呼していく展開はシュールで、思わず笑いを誘う作品となっている。放送は9月12日から。(時事通信、2016.9.8)


タウンワーク 松本人志出演新CM 通訳篇



 松本人志出演CMは演出家のダウンタウンリスペクトが強すぎて空回りする作品ばかり。上手くいったものはあまりないと個人的には思いますが、これはマンデラ追悼式のでたらめ通訳をモチーフにしており、90年代のコントを髣髴させてよかったです。

 佇まいがおもしろい人なのでアイデアさえよければどうにでもなります。同業者は見習ってください。
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2016年06月01日

中国洗剤メーカー人種差別CM事件

 洗濯機に押し込められた黒人が、白い肌のアジア人に変身するという内容の中国のコマーシャルに非難が殺到している。批判の声は国内よりも国外から多く上がっている。

 問題となっているのは洗剤ブランド「Qiaobi」のコマーシャル。黒人男性が口笛を吹きながら若い中国人女性にウインクする。女性は男性をそばに呼び、口の中に洗剤のジェルカプセルを入れ、男性の頭から洗濯機の中へ押し込む。男性が悲鳴を上げる中、女性は洗濯機の上に座る。しばらくすると洗濯機の中から、清潔な服を着たアジア人の男性が現れ、女性はにっこりとほほ笑む。

 この広告は米国のニュースサイト「Vox.com」で激しい怒りを買った。同サイトでは、中国における黒人差別の事例としてこの動画を紹介。「この広告は露骨な差別だ。中国では人種や肌の色に対する態度が非常に悪い場合があることを思い起こさせるものだ」と述べている。

 だが、この動画は中国国内ではほとんど話題になっておらず、ソーシャルメディアではわずかなコメントが投稿されただけで、動画共有サイト「優酷(Youku)」では2000回以下の再生回数だった。

 映画館で今月放映されたとされるこの広告は、イタリアの別のコマーシャルで使われた音楽と効果音をそのまま使用している。ただしイタリアのその広告では、洗濯機に押し込められた白人が黒人に変身して登場し、「色付きの方が良い」というスローガンで終わる。

 中国は歴史的にアフリカ系の移民がほぼいなかったが、近年、中国がアフリカ大陸の最大の貿易相手国になるにつれ、アフリカ系の人口が増えている。また、中国では白い肌の女性を称賛する伝統があることが、肌の色が暗い人に対する偏見につながっている。

 この洗剤を製造する化粧品メーカーの上海雷尚(Shanghai Leishang)は、電話取材に対して応答しなかった。(AFPBB News、2016.5.27)


 黒人男性を洗濯機に入れて洗うと、色白の中国人男性に早変わり――。中国の洗濯用洗剤メーカーが流したそんなCMがネットで出回って人種差別的だとして非難の的になり、メーカーが謝罪した。

 問題のCMは中国のメーカー、チャオビが制作した。色白の中国人女性の前に、顔や服をペンキで汚した黒人男性が現れる。女性は気があるように見せかけて、近寄ってきた男性を洗濯機に放り込み、ふたを閉めて洗濯を終えると、出てきた男性は色白の中国人男性に変わっているという筋書き。

 チャオビはこのCMについて謝罪したものの、海外メディアが過剰に反応したと主張。「このCMが出回って過度に騒がれた結果、アフリカ系の人々を傷つけた。私たちはここに謝罪を表明し、インターネットユーザーもマスコミも過度な分析をしないよう願う」とした。「我々は人種差別には強く反対し、非難する」とも強調している。

 さらに、インターネットからはこのCM動画を削除したと説明し、「インターネットユーザーやマスコミがこれを流通させ続けないことを願う」と訴えた。

 ユーチューブには26日にこの映像が投稿され、700万回近く再生されている。

 このCM、実はイタリアでやはり非難を浴びた洗剤のCMにそっくりだった。こちらは貧弱な体型のイタリア人男性がやはり洗濯機に放り込まれ、「色物」洗剤で洗われると、マッチョな黒人男性になって現れるという設定。最後に「色付きの方がいい」というキャッチフレーズが流れる。(CNN、2016.5.30)


 中国の洗剤「Qiaobi」のメーカーが、テレビコマーシャルに人種差別的な描写があったとして謝罪した。

 問題となったCMは、中国人女性を誘惑しようとした黒人男性が、口に洗剤を放り込まれ、洗濯機に詰め込まれて、色白の男性に洗い上がって出てくるという内容だ。4月から放送されていたが、前週にYouTubeに動画がアップロードされて以来、視聴回数は数日で数百万件を突破。海外や、国内からも批判が出るようになった。

 メーカーは謝罪声明を発表し、同社サイトからは削除したが、動画サイトには残っている。

 漢民族が多数を占める中国で人種差別問題が取りざたされるのはまれだが、同国内には数十にのぼる少数民族が暮らすほか、アフリカなど海外出身の住民も増えている。(ロイター、2016.5.30)


 中国の洗剤会社が自社の洗剤で洗った黒人がアジア人に変身する映像を含むコマーシャルを流したところ、欧米メディアの報道を受けて国外で反発が拡大、会社側は謝罪声明を出し放映を中止した。声明は一方で「世論が誇張した」ことが騒ぎの原因との見解も表明、人種差別問題に対する中国社会の鈍さが浮き彫りになった。

 中国外務省の華春瑩副報道局長は30日の定例記者会見で「個別の企業の不適当な行為と理解している。中国(政府)はあらゆる人種差別の解消に積極的に関わっている」と述べた。

 コマーシャルは、女性がペンキで顔を汚した黒人男性の口に同社の洗剤を入れて洗濯機で洗うと、白い肌のアジア人男性が出現し女性が喜ぶという内容。中国では3月から放映されていたが、特に関心を呼ぶことはなかったという。

 共産党機関紙、人民日報系の環球時報は30日の社説で「人種差別問題で、中国人にデリケートさが欠けているのは事実」と指摘。その上で、その原因は「中国が昔から人種を明確に区別してこなかったためだ」と主張し「人種差別という罪悪に直面してきた西側」との違いを考慮せずに「中国を過度に批判」するのは「間違いだ」と反発した。(共同、産経新聞、2016.5.30)


 問題のCMを見て以前批判した『レノアプラス 衣類の消臭専用デオドラントビーズ』を思い出しました。「自社製品を使うと容姿が美しくなる」という発想で別人になること自体が差別的だと思います。


Chinese detergent brand Qiaobi (俏比) ad



Chinese detergent brand Qiaobi (俏比) ad (Italian Version)



<参照>
テレビ大菩薩峠 『レノアプラス 衣類の消臭専用デオドラントビーズ』のCMについて
posted by リュウノスケ at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする