2018年12月31日

今年一番よかったCMよくなかったCM2018

 CMに関する調査を行うCM総合研究所は30日、2018年度(17年11月度〜18年10月度)の銘柄別CM好感度ランキングを発表。俳優の松田翔太が桃太郎、桐谷健太が浦島太郎、濱田岳が金太郎に扮する「三太郎」シリーズが人気の【KDDI/au】が、4年連続で年間1位の座を獲得した。2位は昨年3位から1ランクアップの【ソフトバンク/Softbank】、3位は昨年2位から下がったが【NTTドコモ/NTT DOCOMO】続き、今年もトップ3を携帯電話会社が独占した。

 今年度にオンエアされた全7098銘柄のCMのうち、今年も好感度ナンバーワンは「三太郎」シリーズが好調な【au】だった。恒例となった元日スタートのCMでは「聖者の行進」をyonigeが大胆にアレンジして「笑おう」と1年を幕開け。ロシアW杯時期には、三太郎シリーズ出演俳優陣が初めて“本人役”として登場し「凱旋行進曲」を歌いつなぎ、夏はオリジナル曲「お家をつくろう」を浦島太郎(桐谷健太)が三線を手に歌い上げるなど、三太郎をはじめとする主要キャラクターのコミカルな掛け合いをベースに、彩り豊かなCMソングでも視聴者を楽しませた。

 トップ3が盤石の人気を誇るなか、10位までに前年度より10ランク以上アップさせた4銘柄がランクイン。4位の【Indeed Japan/Indeed】、斎藤工と泉里香が「幸せなら手をたたこう」のメロディーに乗せ「♪仕事探しはIndeed」と歌い、前年度の78位からジャンプアップ。17年12月からは千鳥も起用してユーモラスな要素を強めたほか、横澤夏子や濱田龍臣といったゲストも登場し視聴者を楽しませた。W杯シーズンには、サッカー好きな人が出演者・スタッフとして参加できる“サッカー好きだけでつくるCM”の制作を発表し、その求人告知や選考シーンもCMで展開。完成したCMは7月16日の決勝戦などで放送され、参加型CMで盛り上げた。

 【日本コカ・コーラ/コカ・コーラ】は、前年度の20位から7位に上昇。平昌オリンピックやW杯など時期に合わせたCMを放送したことに加え、日本人選手のメダル獲得の直後にアンバサダーを務める綾瀬はるかが「メダルおめでとうございます!」と祝福の乾杯を呼びかけたり、キックオフ直前に「もう間もなく日本対ポーランド戦ですよ!」と健闘を祈願したりと、タイムリーな展開で話題を呼んだ。テレビというマスメディアの特性を最大限に活用し、リアルタイム視聴が見込まれる枠内で、同じ瞬間に同じ気持ちを多くの人と共有するという楽しさを創出した点が、消費者からの支持を大きく伸ばした。

 8位には、発売60周年を迎えた【日清食品ホールディングス/日清チキンラーメン】がランクイン。13年からCMに出演する新垣結衣に加え、18年度はシンボルキャラクターの“ひよこちゃん”が時にはアクマに変身し、時には溶け、さらには4等身ほどの着ぐるみのような姿になるなどの大活躍。日清食品を代表するロングセラーブランドであり、安心・安全が求められる食品というカテゴリにありながら、消費者の想像を超える自由な攻めの発想で、若年層へのアプローチに成功した。

 前年度の528位から9位と大躍進を遂げたのが【Hazuki Company/ハズキルーペ】。以前より主にシニア層に向けてBSをメインにCMを展開していたが、本年度は地上波での出稿を強化。また、CMのトーンを変更し、舘ひろしや渡辺謙、武井咲といった有名俳優が出演するインパクトの強い60秒CMのみを展開して注目を集めた。

 CM総合研究所はランキング結果について「情報の消費されるスピードが年々短くなる中、本年度はリアルタイムで見ることで価値が高まるCMや次々 に新たなサプライズを仕掛けてくるCMが、話題化され拡散される傾向が目立った」と総括した。

■2018年度銘柄別CM好感度TOP10(全7098銘柄)
順位(前年順位)【企業名/銘柄】(代表作名)
1(1)【KDDI/au】(三太郎シリーズ)
2(3)【ソフトバンク/SoftBank】(白戸家:ミステリートレイン)
3(2)【NTTドコモ/NTT DOCOMO】(はじまりの物語)
4(78)【Indeed Japan/Indeed】(仕事もバイトも)
5(5)【ソフトバンク/ワイモバイル】(愛のシュガー)
6(4)【リクルート/タウンワーク】(やる気の出る歌 熱唱)
7(20)【日本コカ・コーラ/コカ・コーラ】(サマーカラーボトル登場)
8(37)【日清食品ホールディングス/日清チキンラーメン】(夏の日のぐで垣結衣)
9(528)【Hazuki Company/ハズキルーペ】(渡辺謙&菊川怜編)
10(11)【日清食品ホールディングス/カップヌードル】(HUNGRY DAYS最終回)

【調査概要】
調査期間:2017年11月度〜2018年10月度(2017年10月20日〜2018年10月19日)
調査対象:関東一都六県在住の一般モニター男女3000人の「月例CM好感度調査」の12ヶ月分より集計
期間中のCMオンエア総数:2463社、7098銘柄、1万5168作品(東京キー5局)
(すべてCM総合研究所調べ)
(上毛新聞、2018.12.27)


 今年も携帯電話会社が強かったCM業界。ダントツ1位の三太郎はいいとして堤真一と交代した星野源がドコモの順位を一つ下げました。ぼんやりしたファンタジー世界は今後どう展開するんでしょうか。

 いいか悪いかを抜きにして今年一番インパクトがあったのは『ハズキルーペ 渡辺謙&菊川怜編』。ハリウッドスターと東大女優が極限まで下らないことをするという異化効果CMの金字塔を打ち立てました。引き継いだ小泉孝太郎・武井咲と比べても渡辺・菊川のやりすぎ感は突き抜けていたと思います。

 悪かったというか怖かったのは『ファミリーマート お母さんの秘密篇』。メルカリの千原兄が殺人鬼にしか見えなかったように、息子を騙す香取母(天光眞弓)もなかなかのもの。ゆるキャラ同様CMも「毒」を混ぜるのが業界のトレンドですが、個人的にはあまり好きではありません。テレビでわざわざ見なくても現実世界なんて嫌な奴ばっかりだろ。

 ワーストは日清食品のCM全部。 「買ってみて。食べなくていいから」とかいくらなんでもふざけすぎ。百福さんも泣いてるよ。

 よかったのは『キリン午後の紅茶 あいたいって、あたためたいだ。もう一つの物語篇』。2年続いたこのシリーズも完結だそうで、HYの『366日』という選曲がはまりました。上白石萌歌が歌うと結構怖い別れの歌が美しい遠距離恋愛にしか聞こえません。

 ベストは『クロネコメンバーズ 応援篇』。高校球児を一途に応援する女子生徒がほんとはネット通販のことを考えているというパロディCM。矢崎希菜のハスキーボイスも相まって高野連の幻想を打ち砕くようでよかったですし、バーチャル高校野球でやたら流すのも皮肉が効いていました。

 下記はロングバージョン。矢崎が自分のスマホを出すのはマナー的にどうかと思うので出さないショートバーションのほうがよかったです。


矢崎希菜 ヤマト運輸「クロネコメンバーズ 応援」
posted by リュウノスケ at 13:30| Comment(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月31日

今年一番よかったCMよくなかったCM2017

 テレビCMの動向や効果を分析している「CM総合研究所」(東京都港区)が2017年度のCM好感度ランキングを発表した。放送回数で1〜3位の携帯電話大手3社が、好感度でも2年連続でトップ3を占めた。一方、かつてトップ10の常連だった自動車メーカーは2年連続でランキングから外れた。また、1回限りの特別なCMが会員制交流サイト(SNS)で話題になるなど、新たなCM展開の可能性を示した。 (池田知之)

 首位のauは、桃太郎と浦島太郎、金太郎が登場する「三太郎シリーズ」が相変わらずの好評で三連覇を達成。二位のNTTドコモは堤真一と高畑充希が「得ダネ」を追う新聞記者シリーズで、昨年の三位から順位を上げた。

 三位ソフトバンクの「白戸家」は十周年を迎え、古田新太や杉咲花ら新メンバーが登場。「白戸家終わっちゃうの?」と動揺するCMで話題となったが、昨年から順位を下げた。トップ3入りは十一年連続。

 五、六位にも格安スマホ勢が入り、携帯会社の存在感を示した。

 一回限りの放送で話題になったのは、昨年十二月二十六日にフジテレビ「SMAP×SMAP」の最終回で流れたソフトバンクのCM。過去六年間の同社CMに出演したSMAPの映像を六十秒間に編集して流した後、解散を控えたSMAPに向け、白戸家の「犬のお父さん」が「さよならじゃ、ないよな」とつぶやき、視聴者の感動を呼んだ。

 キリンビールは今年八月三十一日のサッカーワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、日本がオーストラリア戦で勝ち、W杯出場を決めた直後に「試合結果連動ライブCM」を放送。俳優の香川照之と元日本代表の岡野雅行、川口能活の三人が都内のパブリックビューイング会場で、サポーターとビールで乾杯して喜びを分かち合う様子を伝えた。

 CM総研は「一回限りの特別なCMを多くの人と共有する体験は、大規模な参加型イベントのような役割を果たす。話題性を呼び、SNSによる拡散にも成功した」と分析している。

 このほか、今年は自然災害や北朝鮮のミサイル発射などで社会全体に不安感が広がっているのを背景に、もしものときに生活を支える保険商品のCM好感度が上昇。住友生命が十五位、アフラックが二十二位に入った。CM総研の関根心太郎代表は「遠い未来よりは現在、派手な非日常より何げない日常。当たり前にある幸せや価値観を再認識することに共感が集まった」と話した。

 ◆CMきっかけで紅白

 今年のNHK紅白歌合戦には、CMがきっかけで注目を集めた3組が初出場する。男性3人組バンド「WANIMA」はauで前向きな曲を歌い、竹原ピストルは住友生命の「1UP」で「よー、そこの若いの」を披露した。女性3人組の「SHISHAMO」はNTTドコモでライブシーンが使われた。リクルート「タウンワーク」のCMでは、WANIMAと松本人志が共演したほか、別の回ではSHISHAMOの楽曲が使われた。

 ◆LGBTなどに配慮

 性別や性的少数者(LGBT)などの多様性に配慮したCMも目立った。パナソニックのCMでは西島秀俊と奥貫薫が演じた共働き夫婦が家事をシェアするCMを放送。グーグルのCMでは、この一年の抱負で「彼に気持ちを伝えたい」と宣言する男性が登場した。花王「ビオレ」のメイク落としでは、メイクを楽しむ男性が出演した。

 ◆マスオさんが公開告白

 「高校時代のマスオさんがイケメンに!」「それに比べて波平さんや穴子さんは…」。国民的アニメ「サザエさん」とコラボレーションした「カップヌードル」新CM「HUNGRY DAYS サザエさん篇」が話題を集めている。

 高校生になったキキたちを描いた「魔女の宅急便篇」、ハイジとクララが日本の女子高に通う「アルプスの少女ハイジ篇」に続く人気シリーズ第三弾は、サザエとマスオが出会った原作漫画のエピソード「公開お見合い」を現代風の設定にチェンジ。高校生活最後となる文化祭でマスオが勇気を振り絞り、大勢の観衆が見守る中でサザエに「公開告白」するという甘酸っぱい展開となっている。

 CMは短い時間ながら小ネタが満載だ。マスオが「好きになったのは、愉快な人でした」とつぶやく回想シーンで、サザエは“お魚くわえたドラ猫”を追い掛け、別のシーンではじゃんけんのプラカードを持っている。

 公開告白を見守る観衆の中には不機嫌な顔で腕組みする波平がおり、サザエが「はい」と答えると「バカモンッ!」と一喝。カツオは告白の様子をしっかりスマートフォンで撮影。一目で穴子さんと分かる青年もさりげなく登場している。

 かなり大胆なアレンジが加えられているものの(外見を除けば)原作キャラの設定に意外と忠実でリスペクトも感じられる。ネット上では早くも第四弾を期待する声もあり、さまざまなアニメのタイトルが挙がっている。

 メーカーの日清食品は「今後については未定」としているが、勝手に続編を妄想すると「これでいいのだ…」と背中で語るバカボンのパパや、初恋相手の笑顔にズキュンと胸を撃たれる少年ゴルゴ13なんてありかも!?
写真

 <調査方法> 対象は昨年10月20日〜今年10月19日の間に、在京民放キー5局で放送された2390社、7350商品、15807作品のCM。毎月、関東1都6県在住の男女計3000人を対象に、好きなCMやその理由、購買の意向などを調べている。(東京新聞、2017.12.29)


 今年も携帯電話会社が強かったCM業界。1位は三太郎のauで2位はブルゾンちえみを押さえたドコモ。「新喜劇やめよっカナ!?キャンペーン」を髣髴させた白戸家シリーズは以前auに出演していた杉咲花など必死のテコ入れで3位に踏み留まりました。

 話題にはなったもののアンチもすごかったのは『カップヌードル アオハル』シリーズ。『魔女の宅急便』、『アルプスの少女ハイジ』、『サザエさん』と主人公の女の子が恋愛するわけですが、性の匂いが元ネタと乖離しすぎて嫌悪感を抱いたファンは多いようです。

 気持ちが悪かったのは『野村證券 最高の褒め言葉篇』。大金持ちには損失補填する一方で小口顧客はゴミクズ呼ばわりして絶対に損する金融商品売り付ける奴らでしょう。証券会社にいい人などいるわけないのに何を善人ぶっているのか。

 そのうち暴落して自殺者続出しそうなビットコインのCMなんかに出演して大丈夫なのかよと心配になったのは出川と成海璃子。「ビットフライヤ〜ビットフライヤ〜」と連呼する芸のなさにも閉口しました。

 さて、そんなクソCMを抑えて今年一番よくなかったのは『午後の紅茶 ひとやすみ 2017春篇』。誰がどう撮ってもかわいくなる宮崎あおいを魅力なく見せるという神業に驚きました。

 一番よかったのは『UQモバイル 聞いてない祖父篇』。有名キャラをオモチャにする程度の低いイタズラレベルのCMが多いなか、UQはムック(父)・ガチャピン(母)が筋肉自慢のおじいちゃんと一緒にポージングするのが家族愛を表現していて好感が持てました。

 あと、このシリーズはクールに静止するのが根幹なのになぜ紀香は瞬きしまくった挙句オチで微妙に頷くのか。演出だとしたら理解に苦しみます。


日清カップヌードル CM 「HUNGRY DAYS 魔女の宅急便」篇



「最高の褒め言葉」篇 玉木宏さん、坂口健太郎さん/野村證券CM それ、野村にきいてみよう。



『ビットコインはbitFlyer〜みんなでダンス編〜』 (30秒)



宮崎あおい CM 午後の紅茶 「ひとやすみ 2017春」篇



「聞いてない祖父」篇



【多部未華子、深田恭子、永野芽郁、藤原紀香 CM 】UQモバイル。「紀香の誕生日」篇



posted by リュウノスケ at 17:05| Comment(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

今年一番よかったCMよくなかったCM2016

 テレビCMの効果や消費者の反応などを調査・分析している「CM総合研究所」(東京都港区)が、2016年度(15年11月〜16年10月)のCM好感度ランキングを発表した。広告量の多い携帯電話各社のCMが上位を占める構図は前年度と変わらなかったが、犬と赤ちゃんの触れあいをとらえたアマゾンジャパンなど、心なごむ作品が人気を集めた。

 一位は、松田翔太、桐谷健太、濱田岳が昔話の主人公を演じる「三太郎シリーズ」のauで、二年連続の栄冠。寺田心を幼少期の桃太郎にすえ、三太郎の出会いと友情を描いた「出会い編」で物語に深みを持たせたほか、花咲(はなさか)じいさん(笹野高史)や一寸法師(前野朋哉)など新キャラクターも登場し、話題を呼んだ。

 十年目を迎えた「白戸家」のソフトバンクが二年連続の二位に。堤真一や綾野剛らが新聞記者に扮(ふん)する「得ダネを追え!」シリーズが好調だったNTTドコモが続き、携帯電話の大手三社が三位までを独占した。四位にも格安スマホの「ワイモバイル」がランクイン。一九八〇年代にタイムスリップした桐谷美玲が「なめ猫」「ボディコン」など当時の流行を目の当たりにして驚く世代間ギャップが受けた。

 前年度の二千位台から五位に大躍進したのがアマゾンジャパンの会員制特典サービス「Amazonプライム」。最初は赤ちゃんに泣かれた犬が、その後受け入れられるまでのストーリーを、出演者らの表情と女性ボーカルの音楽だけで描いた。

 同社の桑田淳さんは「商品が早く届くというサービスが生活にどういう意味があるかを表現し、消費者との情緒的つながりを強化したかった」と企画意図を説明。反響は大きく、好評のため、米国や英国、ドイツでもそのまま放送され、会員数を増やすなどの成果を上げているという。

 CM総研によると、CMに好感を持つ要因に「心がなごむ」を挙げるモニターが増えたといい、動物や家族との絆や友情を描いた作品も多かったという。

 CM総研の関根心太郎代表は、成功したCMには「身近な生活を快適にする」という共通のキーワードがあると分析。「日常をより快適にする商品に関心が高く、家族など身近な人をより快適にしてくれるパーソナルな幸せ、大げさではない身近な幸福感が求められている」と話している。

 <調査方法> 対象は期間中に在京民放キー局5局で放送された2028社、7470銘柄(商品)、1万6043作品のCM。CM総研が関東1都6県在住の一般モニター男女3000人を対象に行っている「月例CM好感度調査」を集計した。(東京新聞、2016.12.30)


 大手広告代理店電通の石井直社長は28日夜、東京都内で会見し、新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=が過労自殺し、法人としての同社が書類送検されたことを受け、引責辞任すると表明した。石井社長は「経営を預かる身として深く責任を感じており、全責任を取る」と述べ、来年1月の取締役会で社長執行役員を退く考えを示した。

 石井社長は高橋さんの自殺に対し、「新入社員の過重労働を阻止できなかったことはざんきに堪えない」と陳謝した。(時事通信、2016.12.28)


 燃費不正問題からの再出発をアピールするため、三菱自動車が今月8日から再開したテレビCMで、女性がのぞき込む天体望遠鏡が誤って逆向きに設置されていたことが26日、分かった。これでは星空ではなく地面しか見えないことになり、同社は15日、問題のシーンをカットしたCMに切り替えた。

 4月に燃費不正問題を公表した三菱自動車は、今回のCMに「社員全員が車造りを一から見直し、走る喜びと確かな安心を提供し続ける決意を込めた」(広報部)はずだったが、思わぬところでつまずいた格好だ。

 問題となったのは、同社のプラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」の横で、男女4人が夜間にキャンプを楽しむ場面。女性が星空を見ようと、のぞき込んだ望遠鏡が逆向きだった。9日にCMを見た顧客から指摘があり、ミスが発覚した。

 三菱自動車は「担当部門の知識不足により、実際と異なる設置をしたままCMを撮影した」(広報部)としている。(東京新聞、2016.10.27)


 2016年広告業界最大の話題は電通の過労自殺問題。去年は佐野研二郎騒動もあったし電通という会社は大きいばかりでロクなことしませんね。コンプライアンス精神の欠片もないブラック企業なんだから東京五輪など国家プロジェクトから排除すればいいのに。法治国家として相応しくないよ。

 さて、今年も三太郎が制したCM好感度ランキング。濱田岳の金太郎が新作ごとにキャラ立ちして桃太郎を食っている好循環の一方、白戸家は唐突に佐藤健を次男に据えたりとテコ入れに失敗して迷走気味。勢いが全然違うので来年もソフトバンクの首位奪還は難しいんじゃないでしょうか。

 だめだったというか不快だったのは、『バンダイナムコエンターテインメント アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』。キモオタ役でヘタな歌をヘタな歌として披露させられる中居正広の心中いかばかりか。好評のようでシリーズ化されているものの正直ギャグになっておらず、飯島マネージャーはこのCMを見てどう思っているんだろうと考えてしまいます。

 今年ワーストは新聞記事にもなった『三菱自動車工業 2016秋 再出発篇』。再出発に相応しくない演出を全力で考えてもなかなか思いつかない致命的ミスでした。担当者は今後この業界にいられるんでしょうか。

 よかったのはこのブログでも紹介した『タウンワーク 通訳篇』。中条あやみが台詞を言いながらけん玉するだけなのに毎回見入ってしまう『NTTドコモ 申込んでスグよの歌篇』。「逃げ恥」を当てて絶好調の新垣結衣がかわいい『日清食品 チキンラーメン エル・チキンラーメシ篇』など。

 ベストは『ダイハツ ムーヴキャンバスLEDヘッドランプ篇』(制作代理店:株式会社博報堂/TUGBOAT)。うだつが上がらない彼氏(少路勇介)を振ったあとの高畑充希の笑顔がすばらしい。稲垣潤一の歌(『夕焼けは、君のキャンバス』作詞:麻生哲朗 作曲:木村篤史 編曲:中村僚/大坪稔明 )もよかった。


「申込んでスグよの歌」篇 メイキングムービー



チキンラーメンCM 「エル・チキンラーメシ 篇」 30秒 / 新垣結衣



TVCM ムーヴキャンバス 「LEDヘッドランプ」篇(15秒) ダイハツ公式






<参照>
ダイハツ公式HP ムーヴキャンバスTVCM「LEDヘッドランプ」篇
ダイハツ公式 ムーヴキャンバス(一番下までスクロールすると稲垣潤一のCMソングがフルで聴ける)
ウィキペディア 少路勇介
posted by リュウノスケ at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月01日

中国洗剤メーカー人種差別CM事件

 洗濯機に押し込められた黒人が、白い肌のアジア人に変身するという内容の中国のコマーシャルに非難が殺到している。批判の声は国内よりも国外から多く上がっている。

 問題となっているのは洗剤ブランド「Qiaobi」のコマーシャル。黒人男性が口笛を吹きながら若い中国人女性にウインクする。女性は男性をそばに呼び、口の中に洗剤のジェルカプセルを入れ、男性の頭から洗濯機の中へ押し込む。男性が悲鳴を上げる中、女性は洗濯機の上に座る。しばらくすると洗濯機の中から、清潔な服を着たアジア人の男性が現れ、女性はにっこりとほほ笑む。

 この広告は米国のニュースサイト「Vox.com」で激しい怒りを買った。同サイトでは、中国における黒人差別の事例としてこの動画を紹介。「この広告は露骨な差別だ。中国では人種や肌の色に対する態度が非常に悪い場合があることを思い起こさせるものだ」と述べている。

 だが、この動画は中国国内ではほとんど話題になっておらず、ソーシャルメディアではわずかなコメントが投稿されただけで、動画共有サイト「優酷(Youku)」では2000回以下の再生回数だった。

 映画館で今月放映されたとされるこの広告は、イタリアの別のコマーシャルで使われた音楽と効果音をそのまま使用している。ただしイタリアのその広告では、洗濯機に押し込められた白人が黒人に変身して登場し、「色付きの方が良い」というスローガンで終わる。

 中国は歴史的にアフリカ系の移民がほぼいなかったが、近年、中国がアフリカ大陸の最大の貿易相手国になるにつれ、アフリカ系の人口が増えている。また、中国では白い肌の女性を称賛する伝統があることが、肌の色が暗い人に対する偏見につながっている。

 この洗剤を製造する化粧品メーカーの上海雷尚(Shanghai Leishang)は、電話取材に対して応答しなかった。(AFPBB News、2016.5.27)


 黒人男性を洗濯機に入れて洗うと、色白の中国人男性に早変わり――。中国の洗濯用洗剤メーカーが流したそんなCMがネットで出回って人種差別的だとして非難の的になり、メーカーが謝罪した。

 問題のCMは中国のメーカー、チャオビが制作した。色白の中国人女性の前に、顔や服をペンキで汚した黒人男性が現れる。女性は気があるように見せかけて、近寄ってきた男性を洗濯機に放り込み、ふたを閉めて洗濯を終えると、出てきた男性は色白の中国人男性に変わっているという筋書き。

 チャオビはこのCMについて謝罪したものの、海外メディアが過剰に反応したと主張。「このCMが出回って過度に騒がれた結果、アフリカ系の人々を傷つけた。私たちはここに謝罪を表明し、インターネットユーザーもマスコミも過度な分析をしないよう願う」とした。「我々は人種差別には強く反対し、非難する」とも強調している。

 さらに、インターネットからはこのCM動画を削除したと説明し、「インターネットユーザーやマスコミがこれを流通させ続けないことを願う」と訴えた。

 ユーチューブには26日にこの映像が投稿され、700万回近く再生されている。

 このCM、実はイタリアでやはり非難を浴びた洗剤のCMにそっくりだった。こちらは貧弱な体型のイタリア人男性がやはり洗濯機に放り込まれ、「色物」洗剤で洗われると、マッチョな黒人男性になって現れるという設定。最後に「色付きの方がいい」というキャッチフレーズが流れる。(CNN、2016.5.30)


 中国の洗剤「Qiaobi」のメーカーが、テレビコマーシャルに人種差別的な描写があったとして謝罪した。

 問題となったCMは、中国人女性を誘惑しようとした黒人男性が、口に洗剤を放り込まれ、洗濯機に詰め込まれて、色白の男性に洗い上がって出てくるという内容だ。4月から放送されていたが、前週にYouTubeに動画がアップロードされて以来、視聴回数は数日で数百万件を突破。海外や、国内からも批判が出るようになった。

 メーカーは謝罪声明を発表し、同社サイトからは削除したが、動画サイトには残っている。

 漢民族が多数を占める中国で人種差別問題が取りざたされるのはまれだが、同国内には数十にのぼる少数民族が暮らすほか、アフリカなど海外出身の住民も増えている。(ロイター、2016.5.30)


 中国の洗剤会社が自社の洗剤で洗った黒人がアジア人に変身する映像を含むコマーシャルを流したところ、欧米メディアの報道を受けて国外で反発が拡大、会社側は謝罪声明を出し放映を中止した。声明は一方で「世論が誇張した」ことが騒ぎの原因との見解も表明、人種差別問題に対する中国社会の鈍さが浮き彫りになった。

 中国外務省の華春瑩副報道局長は30日の定例記者会見で「個別の企業の不適当な行為と理解している。中国(政府)はあらゆる人種差別の解消に積極的に関わっている」と述べた。

 コマーシャルは、女性がペンキで顔を汚した黒人男性の口に同社の洗剤を入れて洗濯機で洗うと、白い肌のアジア人男性が出現し女性が喜ぶという内容。中国では3月から放映されていたが、特に関心を呼ぶことはなかったという。

 共産党機関紙、人民日報系の環球時報は30日の社説で「人種差別問題で、中国人にデリケートさが欠けているのは事実」と指摘。その上で、その原因は「中国が昔から人種を明確に区別してこなかったためだ」と主張し「人種差別という罪悪に直面してきた西側」との違いを考慮せずに「中国を過度に批判」するのは「間違いだ」と反発した。(共同、産経新聞、2016.5.30)


 問題のCMを見て以前批判した『レノアプラス 衣類の消臭専用デオドラントビーズ』を思い出しました。「自社製品を使うと容姿が美しくなる」という発想で別人になること自体が差別的だと思います。


Chinese detergent brand Qiaobi (俏比) ad



Chinese detergent brand Qiaobi (俏比) ad (Italian Version)



<参照>
テレビ大菩薩峠 『レノアプラス 衣類の消臭専用デオドラントビーズ』のCMについて
posted by リュウノスケ at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月29日

今年一番よかったCMよくなかったCM2015

 CMに関する調査を行うCM総合研究所は10日、2015年度(14年11月〜15年10月)の銘柄別CM好感度ランキングを発表し、「三太郎」シリーズで過去最高の好感度を獲得した【KDDI/au】が、年間首位に輝いた。昨年までV8を記録し、9連覇を目指した【ソフトバンク/SoftBank】が2位に陥落し、3位には前年の217位から大きく躍進した【健康コーポレーション/RIZAP】がランクインした。

 【au】は「三太郎」シリーズを中心に55作品を放送。松田翔太が桃太郎、桐谷健太が浦島太郎、濱田岳が金太郎に扮してコミカルな掛け合いを繰り広げ、今年1月のオンエア開始から圧倒的な支持を獲得。かぐや姫役の有村架純、乙姫役の菜々緒、鬼役の菅田将暉など個性的な新キャストの起用や、敵役の鬼が桃太郎の友達だったなど意表をついたストーリー展開が視聴者を飽きさせず、観測史上最高の好感度を獲得して年間を通して首位に輝いた。

 2位の【Softbank】は、おなじみの「白戸家」シリーズを軸に、50作品をオンエア。なかでも犬のお父さんと樋口可南子の高校生時代を、染谷将太と広瀬すずが演じた作品が支持を集めた。ソフトバンクショップを舞台とする作品には小日向文世、吉田鋼太郎、ダチョウ倶楽部らが出演し、コミカルなストーリーを展開。また、大学を舞台に『iPhone 6s』を訴求するCMに野村周平と清野菜名を起用するなど、多彩なキャスティングも話題となった。

 3位は【RIZAP】で、前年度の217位から3位へと躍進を遂げた。「結果にコミットする。」をコピーに、一般のモニターや赤井英和、香取慎吾らがトレーニングを経て引き締まった肉体を披露するCMが大ヒット。耳に残るサウンドと、説得力のある“ビフォー・アフター”の映像が大きな反響を呼んだ。4位は初登場の【ダイハツ/WAKE】で、玉山鉄二が豪快な“あんちゃん”役を演じる「WAKE兄弟」シリーズが好調だった。

 そのほか、架空の街「TOYOTOWN」を舞台に、ジャン・レノ、妻夫木聡、前田敦子、指原莉乃らが出演する『ドラえもん』の実写版を展開する【トヨタ/TOYOTOWN】が5位。6位はアニメ『アルプスの少女ハイジ』の映像に、オリジナルキャラクターの“トライさん”が登場するシリーズCMの【トライグループ/家庭教師のトライ】となった。

 【調査概要】
 調査期間:2014年11月度〜2015年10月度(2014年10月20日〜2015年10月19日)
調査対象:関東一都六県在住の一般モニター男女3000人の「月例CM好感度調査」の12ヶ月分を集計
期間中のCMオンエア総数:1977社、7591銘柄、1万5902作品(東京キー5局)
(すべてCM総合研究所調べ)
(オリコン、2015.12.10)


 2015年広告業界最大の話題は佐野研二郎、次いでソフトバンクが1位の座を同業者のauに奪われたこと。昔話CMが頻出する近年の傾向に対して、「日本人の教養がなくなった結果として万人が共有できる物語が昔話しかなくなった」という識者の指摘もありました。そう思うと平易でやや毒のあるCMばかり作っている広告関係者の苦労も分からないではありません。

 3位以下で興味深いのはライザップや家庭教師のトライなど社会問題になった企業。特にトライはクレームを書いた紙をアルムおんじが火にくべる挑戦的な内容で驚きました。字幕でフォローしているとはいえ、視聴者がこれをおもしろいと思うんだから日本企業のコンプライアンスも崩壊するわけです。

 さて、今年は不快なCMが『レノアプラス 衣類の消臭専用デオドラントビーズ』くらいであまりなく、ワーストは該当作品なしかと思ったら最後の最後に『日本通運 侍ジャパン 宣誓篇』という怪物が現れました。プロ野球脱税事件で懲役1年(執行猶予2年)の判決を受けた前科者の小久保裕紀が全日本の監督となり、CMに出て宣誓する姿は悪い冗談としか思えません。ネット上では「脱税宣言かよ」と揶揄されていました。

 ベストは『UHA味覚糖 さけるグミ ストラップ篇』。会議篇、怪しい関係篇も含め世界観が完成されていて素晴らしいと思います。ディティールに拘った演出家、役者他スタッフの勝利といえるでしょう。あと、『メガネのタナカ Sora』もバカバカしくてよかったです。


思わず心が熱くなるCM 日本通運 「侍ジャパン 宣誓」小久保裕紀



さけるグミ ストラップ篇



メガネのタナカ Sora






<参照>
ウィキペディア 家庭教師のトライ
ウィキペディア プロ野球脱税事件
テレビ大菩薩峠 『レノアプラス 衣類の消臭専用デオドラントビーズ』のCMについて
posted by リュウノスケ at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | CM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする