2018年03月03日

ルイス・ネリ体重超過問題

 悪質行為を繰り返したネリの“やり得”に待ったがかかった。1日のプロボクシングWBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチで、元王者・山中慎介(35)=帝拳=に2回TKO勝ちしたルイス・ネリ(23)=メキシコ=が前日計量で大幅な体重超過した問題で、WBCがファイトマネーの支払いを一部凍結するよう興行主の帝拳ジムに指示した。同ジムの本田明彦会長(70)が2日に明かした。

 ネリに制裁が与えられる可能性が高まった。前王者は、山中との再戦で圧倒的な体重差の有利を持ったまま勝利。前日計量終了の時点ではファイトマネーは勝者に全額支払われる予定だったが、WBCは前払い分を除き、大半が残る未払い分の支払いを止めるよう指示した。

 ネリは前日計量で制限体重の53・5キロを2・3キロも超過。2時間後に行われた2度目も1・3キロ超過で王座を剥奪された。リミット58キロの当日計量は57・5キロとし「体はもう作った。あとは試合を待つだけだ」とチーズケーキを片手に無礼な態度に終始。試合で59・2キロだった山中に対し、ネリは60・1キロと約1キロのアドバンテージを得た。限界まで減量していない分、体力面でも有利となり、両者の動きの差は明白だった。

 昨夏に山中から王座を奪取後はドーピング問題、今回の試合2日前のメキシコ製グラブの拒否など騒動を連発。本田会長は試合後に「ルールで縛らないと反省しない。今回の件でWBC、JBC(日本ボクシングコミッション)も動いてくれると思う」と願っていた。

 近年は世界戦での体重超過が目立つ。JBCの安河内剛事務局長は、王座剥奪が以前より軽いペナルティーと捉えられているとみる。団体も増え、階級を変更すればすぐ世界戦のチャンスが訪れることが、この状況を招いていると指摘。「(各団体と)連絡を取りルール策定を提案していく」と話した。

 本田会長によると、クリーンな印象の強い日本の会場で観客のブーイングが鳴りやまなかったことを、WBC関係者が驚いていたという。引退を決断した山中も「ボクシング界全体で厳しくしてほしい」と思いを伝えていた。山中は一夜明けたこの日、所属ジムに電話で感謝を伝えるなど静養に専念。神の左が正々堂々とした姿勢を貫いたことが、未来につながるかもしれない。(スポーツ報知、2018.3.3)


 プロボクシングのIBF世界Sバンタム級王者の岩佐亮佑(28)=セレス=が初防衛から一夜明けた2日、千葉・柏市の所属ジムで記者会見した。自分の試合後に、かつて拳を交えた元WBC世界バンタム級王者の山中慎介(35)=帝拳=が敗れて引退表明。計量に失敗して山中を下したルイス・ネリ(23)=メキシコ=に対し「ボクシング界から去るべきだ」と怒りをあらわにした。

 岩佐の胸の中は初防衛の喜びより、怒りのほうが上回っていた。初防衛から一夜明け。28歳は、前WBC世界バンタム級王者のネリを許すことができなかった。

 「満足感はない」と不満が残る試合を反省した王者は、同じボクサーとして体重超過の失態を犯したネリを痛烈に批判した。「ボクサーとして認めない。Sバンタム級にきても(挑戦の)チャンスは与えない。関わりたくない。ボクシング界から去るべきだ」と容赦ない言葉を口にした。

 その一方で、7年前に対戦した元同級王者の山中に「戦う以前に立ち振る舞い、人間性を見習いたい。あんなボクサー、人間になりたい」と敬意を表した。

 次戦は同級1位のTJ・ドエニー(31)=豪州=との指名試合。「相手は無敗で厳しい試合になるが、勝ち残れば評価も上がる」と意気込んだ。

 ★山中vsネリの再戦VTR

 1日に両国国技館で行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチで対戦。先月28日に行われた前日計量で制限体重を1回目2・3キロ、再計量でも1・3キロオーバーし失格となり、王座を剥奪されたネリとの一戦は、1回からダウンを奪われる苦しい展開となる。2回に3度目のダウンを喫し、TKO負け。198日ぶりの再戦は、わずか4分3秒で終戦した。山中は試合後、引退を表明した。(サンスポ、2018.3.3)


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)の雪辱戦に、想定外の困難が襲いかかった。昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)との世界戦は今日3月1日に両国国技館で挙行されるが、2月28日の都内での前日計量で、ネリが大幅な体重超過。その場で王座剥奪となり、山中が勝てば王座復帰、負けか引き分けなら空位となる。相手は減量苦も少なく、体調には大きな隔たりがある。因縁はより深く、許容できない失態。逆境をはね返し、勝つしかない。

 「ふざけるな!」。騒然とし始めた計量会場に、怒気をはらんだ声が伝わった。山中の叫びだった。

 「55・8キロ」。はかりに乗ったネリの体重が通知された瞬間だった。バンタム級のリミットは53・5キロ。はかりが示す異常な数字に報道陣、関係者のざわめきが広がる中で、山中の心は引き裂かれた。「信じられない思いで口から出てしまった」。人生をかけた試合だった。昨年8月のプロ初黒星。ネリを倒すためだけに現役続行を決めた。体をいじめ抜き、仕上げてきた。ネリの後に計量に臨み、53・3キロ。減量を乗り越えた頬がこけた顔で、ネリをにらみつけた。フラッシュを浴び、目に涙をためた。「両方万全のコンディションでやりたかった」。虚無感、悔恨、絶望、憤怒。感情は入り交じった。

 2・3キロオーバーはボクシング界の常識ではあり得ない。ネリ陣営の説明は栄養士の責任に終始した。2カ月前に契約したペレス氏に全権委任。水抜きを減量法にし、この日朝で3キロ残しだったとした上で、「他のボクサーなら落とせる。99%成功していた」と言い訳した。筋量低下を避ける方法だが、ネリは今回が初体験で効果が出なかった。

 そもそも栄養士を雇用したのは、昨年8月の試合後にドーピング検査で陽性反応が出たため。牛肉に混入していた禁止薬物によるものと主張し、処分はなかった。続くトラブル。2時間の猶予を経て臨んだ2回目の計量でも、54・8キロ。この時点で王座を失った。WBCはネリに今日午後0時の当日計量を課し、上限58・06キロを超えた場合は何らかのペナルティーが科されるが試合は行う。

 どちらにしても山中には大きな不利が予想される。2度目の計量後こそ机にもたれてぐったりしていたネリだが、前日の練習では上半身裸で活発に動き、減量苦は感じられなかったという。帝拳ジムの本田会長は「(つらい)ふりをしているだけ。山中はきついと思う」とおもんぱかった。

 「それでも試合はあるので、気持ちを整えて、明日の試合は頑張りたい。向こうも調子は上がってきているでしょうし」。踏みにじられた思いを抱え、逆境に向かい、5年9カ月にわたり王者であり続けた男はリングに立つ。その「神の左」で因縁極まる敵を倒すために。(日刊スポーツ、2018.3.1)


 ◆報知新聞社後援プロボクシング・ダブル世界戦 ▼WBC世界バンタム級タイトルマッチ 前王者・ルイス・ネリ―同級1位・山中慎介(1日、東京・両国国技館)

 計量に失敗したネリはあきらめてドリンクを飲み、机に突っ伏した。会場から出ると、ひと言も発さずにエレベーターへ乗り込んだ。

 責任の一端は栄養士のマルコ・アントニオ・ペレス氏にあった。昨年8月は陣営全体でネリの体調管理をしたが、ドーピング対策のため、今回は同栄養士がオーガニック食品などで徹底管理。トレーナーも「私たちは練習を見るだけ」だったという。

 一日7キロもの水を飲ませながら減量させるのが、ペレス氏流。ネリには初体験で、計量当日は午前7時の起床時で残り3キロだった。「私の経験ではいつも99%成功する」とペレス氏には自信があったが、結局失敗し、「ルイスは(経験の)例外だった。山中に申し訳ない。(日本の冬の気候も)汗をかくことに影響した」と話した。ネリの来日直前、山中は前回対戦時の8月とは違い汗が出にくいことを考慮し、「(前回との)寒暖差に気を付けて」とネリへの伝言としてわざわざクギを差していたが、恐れた通りになってしまった。

 帝拳ジム関係者によると、ネリは27日まで上半身裸で練習するなど減量に関し、緊張に欠ける面があった。

 ◆世界王座剥奪メモ 国内の世界戦での体重超過による王座剥奪はネリで10例目。日本人王者は1人もいない。過去9例で対戦相手だった日本のジム所属選手の戦績は5勝4敗。最近では17年5月、比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)が200グラム超過のファン・エルナンデス(メキシコ)から世界王座獲得に成功している。体重超過量では07年3月のWBAフライ級でパーラ(ベネズエラ)は2・1キロ、1974年10月のWBAフライ級でチャチャイ(タイ)は1・6キロ超過。13年12月のWBAフライ級でソリス(ベネズエラ)は最初の計量で1・4キロ(最終計量1・1キロ)超過だった。(スポーツ報知、2018.3.1)


 ◆報知新聞社後援プロボクシング・ダブル世界戦 ▼WBC世界バンタム級タイトルマッチ 前王者・ルイス・ネリ―同級1位・山中慎介(1日、東京・両国国技館)

 元WBC世界バンタム級王者・山中慎介(35)=帝拳=が、騒動を吹き飛ばす。ダブル世界戦(報知新聞社後援)の前日計量が28日に都内で行われ、相手のルイス・ネリ(23)=メキシコ=が53・5キロの制限体重をパスできない失態で王座剥奪となった。昨年8月に敗れた因縁の相手へのリベンジに人生を懸けてきた山中は涙とともに悔しがり、体重差のハンデを背負う試合でネリをリングに沈めることを誓った。山中が勝てば王座復帰、負けか引き分けなら王座は空位となる。

 午後1時から始まった計量。王者・ネリが先に計量台に上がった。30秒を過ぎても結果が出ない。不穏な空気が漂った。コールされたのは55・8キロで2・3キロも超過。「ふざけんな、お前!」。対面にいた山中は周りにも聞こえるような声を出し、ネリをにらみつけた。許せない。直後、自身が台に乗る時には目が潤んでいた。53・3キロで一発パス。カメラに向かいポーズをとると、表情は崩れ始めた。フードを目深に被ったネリに視線を送る。手で口を覆いながら涙を流し、控室に入った。

 そもそもクリアする気がなかったとも取られかねない2キロ以上の大幅超過。2時間の猶予が与えられ、午後3時2分に再計量に臨んだネリだったが、1キロ減にとどまり54・8キロで1・3キロオーバー。この瞬間に王座剥奪。試合は山中が勝てば新王者、ネリが勝つか引き分ければ空位のままとなることが決まった。

 計量時に感情をあらわにした山中は、午後3時半頃に取材に応じ「(『ふざけるな』は)信じられない思いで口から思わず出てしまった。本当に悔しかった。両者万全でやりたかった」と声を震わせた。3月1日のリングに命を懸けてきただけに、公平に戦えないことへの不満が募った。本田明彦会長(70)は「(ネリは)ひどすぎだよね。山中は勝っても負けても最後にしようと思ってやってきたんだから」と山中の胸中を思いやった。

 1階級上のスーパーバンタム級が制限体重55・3キロ。1回目の計量時と同程度まで戻すなら、ネリは2階級上のフェザー級相当となる。WBC、日本ボクシングコミッション、興行主の帝拳ジムで協議し、ネリは1日正午に当日計量を行うことが決定。58・0キロを超えれば何らかのペナルティーが科されるが、超えても試合は決行される。山中は「向こうも調子を上げてくる。それもルールなので」と受け止め、やり切れない気持ちを押し殺した。

 山中も試合までに体重は戻せるとはいえ、ネリは限界まで減量していない分、体力面でも山中のハンデが大きくなる可能性もある。真剣に合わせてきた山中は「それでも試合はあるので、気持ちを整えて頑張りたい」。昨年8月に敗れても現役続行を決意したのは、ネリに借りを返すためだった。家族、陣営の仲間、ファンのために全てを懸けてきた。思わぬ形で訪れる運命の日。リングに上がる神の左は、正々堂々と真の強さを証明するだけだ。(スポーツ報知、2018.3.1)


 進退をかけた山中の一戦を台無しにしたルイス・ネリ。栄養士に責任転嫁しているようですが、計量失敗してベルトを剥奪されても他団体で階級を上げれば世界王者に返り咲けるという本音が透けて見えます。日本への招聘だけではなく全ての団体の試合を1年間禁止が妥当ではないか。


<参照>
THE PAGE JBCが山中戦で体重超過のネリに1年間の日本への招聘禁止処分
ウィキペディア ルイス・ネリー
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2018年01月01日

井岡一翔引退

 ボクシング世界3階級を制した前WBA世界フライ級王者の井岡一翔(28=井岡)が12月31日、横浜市内で記者会見し、現役引退を表明した。「ボクシングを始めたきっかけだった世界3階級制覇を達成したので」と理由を説明した。引退届は30日に日本ボクシングコミッション(JBC)に受理された。ただ、国内ジム所属選手最多タイ「世界戦14勝」を誇る男に体力面の問題はない。情熱を取り戻し現役復帰となれば、米国など海外進出が有力な選択肢になりそうだ。

 井岡が「引退」で沈黙を破った。

 「ボクシングを始めた時のきっかけだった3階級制覇を成し遂げることができたので、引退しようと決めました。満足しています。でも(15年12月31日に3階級制覇を決めたレベコとの)再戦で勝ってこそ王者と思っていたので…。5度目の防衛戦の前に(引退を)決めました」

 4月23日にノクノイを下し5度目の防衛。元WBA世界ライトフライ級王者具志堅用高の日本記録「世界戦14勝」に並んだ。翌24日の会見以来250日ぶりの公の場。この日は父の井岡一法会長(50)がおらず、1人きり。週刊誌などで父との確執が報じられたが「父、両親があって今の自分があると感謝しています」。引退も「気持ちを伝えて『分かった』と言ってもらった」とした。

 世界最速のデビュー18戦で世界3階級を制した。それが、引退の決め手だった。「おじさん(元世界2階級王者井岡弘樹氏)の時から3階級制覇が井岡家の夢。幼い頃から、それを途方もないことだと感じていた」という。復帰については「その思いがあれば、ここにはいません。ただ、ゼロとは言えない」。今後については「次のビジョンのイメージはある。応援してくださった方に、さらに期待を持ってもらえると確信しています」と話すにとどめた。

 衝撃の決断だが、井岡はまだ28歳。プロのキャリアは23試合で、高い防御技術で強烈なダメージもほとんど受けていない。体力的な問題はなく、達成感を経て、再び情熱を取り戻せば、再起は十分考えられる。

 その場合、舞台は海外が有力な選択肢になる。現時点で「(海外は)全く考えていない」と話したが、ライセンス再取得が必要な国内復帰に比べ、海外はプロモーターと契約、現地コミッションの承認を得れば活動できるため、障害は少ない。「世界3階級王者」の肩書も心強い。「唯一無二の王者になりたい」が口癖の男がラスベガス、アトランティックシティーなど“本場”を選んでも不思議はない。可能性を残し、名王者がグローブを置いた。(日刊スポーツ、2018.1.1)


 まだ28歳なのでトラブルが原因なのは間違いないでしょう。さすがに谷村奈南のせいではないとは思いますが。


<参照>
エキサイトニュース 日刊サイゾー このまま引退も……? ボクシング現役世界王者・井岡一翔に大異変「ジムに顔を出していない」
エキサイトニュース アサ芸プラス 谷村奈南、夫がボクシング世界王座返上で「ハズレの嫁」呼ばわり
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2017年08月25日

山中慎介に勝ったルイス・ネリ ドーピング違反の疑い

 世界ボクシング評議会(WBC)は23日、京都市で15日に行われたWBCバンタム級タイトルマッチで13度目の防衛を狙った山中慎介(帝拳)にTKO勝ちしたルイス・ネリ(メキシコ)に、ドーピング違反の可能性があると公式サイトで明らかにした。

 試合に際して実施された検査で、ネリの検体に筋肉増強作用がある禁止薬物ジルパテロールの陽性反応があったとWBCは報告を受けた。スポーツ専門局ESPN(電子版)は、タイトル戦は無効試合となり、山中が王座に復帰する可能性があると伝えている。

 試合はネリが4回に連打を浴びせてTKO勝ち。34歳の山中は具志堅用高が持つ日本男子歴代最多記録に並ぶ世界王座13度連続防衛に失敗し、進退について「落ち着いて考えたい」と態度を保留している。

 ジルパテロールは家畜を太らせる目的で用いられる物質で、ドーピングで使用されることが多いクレンブテロールと作用が似ている。(時事通信、2017.8.24)


 とてつもないハードパンチで日本のボクシングファンを唸らせたネリが筋肉増強剤を使っていたというニュース。アヌシュ(ハンガリー)のドーピングが発覚して室伏に金メダルが転がり込んできたアテネ五輪を思い出します。山中は気を取り直して具志堅の記録を抜くしかありません。
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2017年05月21日

WBAミドル級王座決定戦村田諒太判定負け

 東京・有明コロシアムで20日に行われた世界ボクシング協会(WBA)ミドル級王座決定戦で、2012年ロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)はアッサン・エンダム(フランス)に1−2の判定で敗れ、初の世界戦でタイトルを獲得できなかった。

 ミドル級は世界的に最も層が厚いと言われ、強豪がひしめく。この階級で世界王者になった日本選手は過去に1995年の竹原慎二のみで、13年にプロへ転向した村田には22年ぶり2人目の快挙が期待されていた。(時事通信、2017.5.20)


 <プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)が、同級2位村田諒太(31=帝拳)を2−1の判定で破り、王座に就いた。

 エンダムは12ラウンドを戦い終えると勝利を確信したかのように、ニュートラルコーナーのポストに登った。「私の方がポイントを取っているとは思ったが、アウェーだし、確信はなかった」と喜んだ。

 判定が2−1と分かれ、しかも3者とも3〜7ポイントと大きな差をつけた。その点に関しては「お互いにパンチは当たっていたけれど、よく考えると村田は1ラウンドに右が2、3発だけ。手数も、ジャブも、コンビネーションも自分の方が上回っていたのではないか」と、ジャッジの妥当性を口にした。

 戦略通りに戦ったことも強調した。前に出て重圧をかける村田のスタイルを予想し、距離をとって手数で支配するプランを実行した。「大きなパンチをもらったのは(4ラウンドの)ダウンをした時だけ」。ダウンも「いつも数秒でリカバリーできるし、今日もそうだった」と大きなダメージを負わなかったという。

 村田については「すごく右のパンチが力強いが、やはりコンプリートファイター(完璧な選手)ではなかった。でも、まだとても若く未来がある選手で、将来は必ずチャンピオンになると思う」と話した。

 陣営は今後、WBAスーパー王者でWBC・IBF統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)との戦いも視野に入れ、次戦は母国フランスでの防衛戦を目指す。(日刊スポーツ、2017.5.20)


 プロボクシングのトリプル世界戦が東京・有明コロシアムで行われ、WBA世界ミドル級王座決定12回戦は同級1位のアッサン・エンダム(33=フランス)が2―1の判定で12年ロンドン五輪同級金メダリストで同級2位の村田諒太(31=帝拳)を下した。

 1995年に日本選手でただ一人、ミドル級世界王者となった竹原慎二氏は「自分の採点では5ポイント、村田君が勝っていた。すごく残念」と険しい表情を浮かべた。

 12回を闘い抜いた村田の闘いぶりを「プレッシャーをよくかけていた。ただ、手数があまりにも少なかった」と評した。

 世界の重量級の壁に、日本選手は長らくはね返されてきた。竹原氏は「王座を取るならば、村田君だと思っていた。勝ちに等しい負けだと思う。もう一度チャンスがあれば」と再起を願った。

 ▼浜田剛史氏(元世界スーパーライト級王者)の話 採点にはびっくりした。村田はこれ以上ない出来だと思っていた。エンダムは手数が多かったけれど、村田はしっかりブロックしていた。

 ▼山中慎介(WBCバンタム級を12度防衛中の王者で村田の高校の先輩)の話 ジャッジに対してショック。何を言ったらいいか分からない。村田はしっかりブロックして、自分の良さを出せていた。

 ▼田辺清氏(1960年ローマ五輪フライ級銅メダリスト)の話 今まで見た試合の中で最悪の判定だ。逃げる相手に対し、村田は攻めてパンチを的確に当て、ダウンも奪った。誰が見てもワンサイドのゲーム。ローマ五輪で、一方的に攻めていたのに負けた自分の準決勝を思い出したが、あれよりもひどい判定で腹が立つ。(スポニチ、2017.5.20)


 <プロボクシング:WBC世界フライ級タイトル戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC世界フライ級1位の比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)と対戦し、比嘉は6回に3度のダウンなど奪いTKO勝ちし、新王者となった。日本人初となる全勝全KOでの世界奪取に成功した。

 初回は両者立ち上がりはジャブを出すも軽やかなステップを刻みパンチをかわす展開。2回は2分過ぎ、比嘉の左フックが入りダウンを奪う。3回、比嘉の右フックやボディを打ち分け攻めるが、エルナンデスはうまくブロック。4回はともにパンチを繰り出すが、有効打とはならず。5回30秒過ぎ、比嘉が左フックで2つ目のダウンを奪う。終盤はボディで詰め寄るがエルナンデスも堪えた。6回20秒過ぎ、比嘉の右アッパーでエルナンデスは3度目のダウン。2分過ぎには比嘉はロープを背にしたエルナンデスに連打を打ち込みエルナンデスがダウン。その後2度のダウンを奪ったところでレフェリーが試合を止めTKOで勝利した。(日刊スポーツ、2017.5.20)


 世界ボクシング機構(WBO)ライトフライ級タイトルマッチ12回戦は20日、名古屋市の武田テバオーシャンアリーナで行われ、王者の田中恒成(畑中)が同級1位のアンヘル・アコスタ(プエルトリコ)に3−0で判定勝ちして初防衛を決めた。

 序盤に攻め込まれた田中は左ボディーなどでダメージを与えて徐々にリズムをつかみ、5回に右の強打でダウンを奪った。その後は最後まで激しく打ち合い、強敵を押し切った。田中は2015年5月に日本選手最速のプロ5戦目で世界王座に就き、昨年12月にWBOミニマム級との2階級制覇を達成した。戦績は21歳の田中が9戦9勝(5KO)、26歳のアコスタは17戦16勝(16KO)1敗。

田中恒成の話
「めちゃくちゃつらかった。強敵だけど、勝たないといけなかった。最後まで気を抜けなかったし、倒すつもりでいた。勝てて良かった」

アコスタの話
「田中はパンチが強く、いいボクサーだった。もう少しアグレッシブにいきたかった」(サンスポ、2017.5.20、抜粋)


プロでは、3人のジャッジが試合終了後に判定結果を下し、2人以上の支持を得た方が勝者となるのが一般的である。採点結果がリングアナウンサーに手渡され、それを読み上げて勝敗を発表する。偶然のバッティングなどのアクシデントで試合続行不可能となった場合、規定のラウンドを経過していれば判定に入ることもあり、これを負傷判定(テクニカル・デシジョン)と呼ぶ。

最も広く採用されているのは10点満点の減点方式(テンポイント・マスト・システム)である。ジャッジは各ラウンドごとに採点を行った上でこれらの合計が多い方を支持する。ダウンがあれば減点され、それがない場合は相手へのダメージ、クリーンヒット、アグレッシブ度で優劣を判断の上で差が付けられる。双方がダウンしても9-8などにせずどちらか一方に必ず10点を付ける。反則による減点はラウンドではなく試合全体の合計点より執行され、規定体重超過など試合前の契約違反があればあらかじめ減点された状態で試合を行う場合もある。互角の場合は10-10となるが、WBAなどの場合、各ラウンドごとにできる限りポイント差を付ける事が求められ(あくまで奨励)、これをラウンド・マスト・システムと呼ぶ。(ウィキペディア 判定 プロ格闘技)


採点方法
リングサイドに座った3人のジャッジがラウンドごとに10点満点の減点法で優劣を採点しますが、試合が判定になった場合はこれを集計して ジャッジの2人以上が支持したボクサーが勝者となります。4回戦は40点満点、12回戦は120点満点です。

各ラウンドの採点はですが、互角の場合は10対10、一方が勝っている場合は10対9、一度のダウンやこれに近いグロッギー状態(パンチを受 けてふらふら)のときは10対8、2度のダウンやKO寸前の場合は10対7、3度のダウンは10-6となります。それ以上の差が開いた場合はレフェリーが試合を止めるの で、10対5という採点はありません。

また、10ポイント・マスト・システムというルールがありますが、これは勝っている方に必ず10点を付け、9対9、9対8などという採点はし ないということです。反則による減点は合計点から引きます。(日本ボクシングコミッション(JBC) ボクシング基礎知識 採点方法)


 ダウンを奪っても手数で判定負けする試合などボクシングファンは腐るほど見ているので終盤死に物狂いで倒しに行かない村田に「大丈夫なのか?」と思ったらやはり負けてしまいました。試合直後の笑顔を見ても判定で勝ったと確信していたんでしょう。

 ガードを高くして圧力をかけながら相手をロープ際に追い詰める亀田同様のスタイルで金メダルを獲ったので今更変えられないとは思いますが、手数が少ないので今後も判定負けの可能性は高いんじゃないでしょうか。次は倒してください。

 パーフェクトレコード比嘉は6回に3度のダウンを奪いTKO勝ちして具志堅会長を喜ばせました。田中も3−0判定で完勝。


【WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦】
アッサン・エンダム(フランス)72.3` 判定 村田諒太(帝拳)72.3`
村田諒太対エンダム 採点表 2017.5.20.JPG


<参照>
J-CASTニュース 村田諒太「不可解敗北」にWBA会長が激怒 仏メディアもエンダム勝利は「まったく予想されず」
琉球新報 比嘉 世界王者に 師弟、涙の抱擁 「わんもカンムリワシないん」会長の名ぜりふ 口に
ウィキペディア 村田諒太
ウィキペディア ハッサン・ヌダム・ヌジカム
ウィキペディア 比嘉大吾
テレビ大菩薩峠 村田諒太野次られる
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2017年05月07日

「亀田対素人」AbemaTVのサーバー落ちる

 ボクシング亀田3兄弟の長男で元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(30)が7日、無料インターネットテレビ局Abema TV「亀田興毅に勝ったら1000万円」に出演。挑戦者4人を退け1000万円を“死守”したが、“北関東最強の暴走族総長”ユウタ氏をKOすることはできなかった。

 ボクシングルールで1人3分3ラウンドを戦い、挑戦者がKO勝ちすれば1000万円獲得できる。全国2983通の対戦希望が寄せられ、書類選考、オーディションを通じて選ばれた4人が登場した。

 1人目は“けんか無敗の最強ホスト”神風永遠氏。軽快なフットワークでパンチをかわした興毅氏に左フックで沈められ1回KO負けした。

 2人目はYouTuberのジョー。ボクシングの経験者とあって3回まで耐えるなど大善戦したが、TKO負けした。

 3人目は三重県の高校教師・松本諒太氏。重いパンチを繰り出した興毅氏を脅かしたが、2回TKO負けした。

 最後の挑戦者は元暴走族総長のユウタ氏。長いリーチを生かして興毅氏に決定打を許さず耐えきったが、KO勝ちはできず1000万円には届かなかった。

 4試合を戦った興毅氏は「4連戦は引退している体には厳しい。足がやばかったですね。2試合目くらいから結構足にきていたんですよ。踏み込んだパンチが打てなかったですね」と反省。「今回は自分自身もすごいチャレンジだった。倒して当たり前。ちょっとでもみんなが驚くようなことをやって、ボクシングがより注目される起爆剤になればいいかなと。ボクシングというものを背負ってリングに上がったんですよ」と振り返った。(スポニチ、2017.5.10)

 
 視聴者が多くないと広告が増えず、視聴者が多すぎるとサーバーが落ちるというどう転んでもビジネスとして成立していないAbemaTV。開局以来最大のイベントでもはやり落ちてしまいました。電波を飛ばして受像機に映す既存のテレビ方式がいかに大量視聴に適しているのか改めて思い起こされます。

 さて、問題の試合なんですが、やはり一見して亀田のグローブは小さくヘッドギアは大きかった。世界チャンピオンのパンチは危険なので逆なら分かりますけどね。誰が用意したのか知りませんが、本人も恥ずかしかったんじゃないでしょうか。

 対戦相手で一番煽っていたホスト神風は亀田の怒りを買った結果ぼこられて1回KO負け。手数が異常に多かったユーチューバージョーは最後電池切れしたもののかなりの善戦。高校教師松本もがんばりました。

 そして全身刺青の元暴走族総長ユウタ。格闘技の大会に出場したこともあるそうで華麗なステップワークとディフェンス技術は「不良」とか「素人」と呼ぶには失礼なほど。足を使い、頭を振って亀田のパンチをかわし続け見事判定まで辿り着きました。グローブとヘッドギアのハンデを考えれば実質勝利といっていいでしょう。500万くらいあげればいいのに。


<参照>
J-CASTニュース 「亀田に有利なヘッドギア」説流れる 「AbemaTV」に質問、その回答は...
ITmedia 「1年で200億円の赤字」――藤田社長が投資するAbemaTVの“謎”
posted by リュウノスケ at 19:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 格闘技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする