2017年06月06日

清宮幸太郎高校通算100本塁打達成

 「高校野球・招待試合、享栄5−1早実」(4日、小牧市民球場)

 早実・清宮幸太郎内野手(3年)が4日、高校通算100号本塁打を放った。愛知県で行われた招待試合・享栄戦の九回、右翼場外に推定135メートルの特大ソロを運んだ。春季東京大会以降の約2カ月で21本塁打を量産して、節目の大台に到達。高校野球生活の集大成となる3年夏の大会に向け、大きな弾みをつけた。

 清宮の耳にはしっかりと声が届いていた。5点を追う九回1死。右翼席の子供たちから「あと1本!」のコールが起こった直後だ。初球の直球にバットを一閃(いっせん)。舞い上がった白球は歓声に押されて右翼場外へ。1万人の観衆の願いを現実にする100号のメモリアル弾。ベンチで仲間と抱き合い、喜びを爆発させた。

 「最後の最後に出てよかった。自分らしい打球が飛んでくれた」。王手をかけて迎えた至学館との第1試合は無安打。第2試合の享栄戦でも3打席目までに放ったのは右前打と右翼線二塁打。なかなか出なかったが、九回のラストチャンスをモノにした。

 入学前は「絶対無理だと思っていた」という大台に乗せた。浴びる注目を「期待に応えられるプレーをしたい」とモチベーションに変えてきた。自身も06年夏の甲子園を観戦して始めた野球。子供が憧れる高校球児になることも目標だった。「最後の打席も、子供たちが外野からたくさん声を出してくれて。力になりました」。100本目のアーチは、野球少年の夢をかなえる“ヒーロー”になれた証しだ。

 今春はセンバツから東京大会序盤までスランプに陥っても「悪くはない」と言い張った。底から脱して快音が出始めるまでは、「不調」という言葉を使わなかった。理由は「言い訳みたいになっちゃうので」。男は黙って結果を出す。信念を貫き、壁を越えた。

 “100号フィーバー”もこれで一段落。夏の大会前に区切りを付けたことに「プレッシャーを感じる中でやるより、今日打てたのはよかった」と本音をもらした。目指す本数は「打てるだけ」。聖地を目指す最後の夏も、怪物・清宮はきっと期待を裏切らない。(デイリースポーツ、2017.6.5)


 子供たちの夢と希望を放物線に乗せた。早実(東京)の清宮幸太郎内野手(3年)が、史上2人目とされる高校通算100号を達成した。愛知県で行われた招待試合の享栄戦に「3番一塁」で出場。子供たちから「あと1本」コールが響く中、最終打席の9回1死、右中間への135メートル場外弾で高校野球史に名を刻んだ。次なる期待は108本の新記録。清宮がまた新たな伝説を作る。

 スタンドの子供たちから「あ〜と1本、あ〜と1本」のコールが聞こえた。最終打席の9回1死、初球の直球だった。清宮が振り抜いた打球は大歓声を受け、清宮らしい強烈な放物線を描いた。高校通算100号は規格外の記録を彩るように、今季8本目の場外となる135メートル弾で決めた。

 清宮 そんなに打った感じはないんですけど。すごいことというか、あまり実感はないです。

 意識しなくても、「100」を意識する異様な雰囲気だった。王手で迎えた1試合目の至学館戦では、友情応援を行った至学館の部員がDeNA筒香の応援歌の「GO、GO、筒香」の歌詞を「GO、GO、100号」に替え歌。「振りは悪くなかった」と振り返ったが、たった8打席でも感じたノーアーチの重圧を一振りではね返し、駆けつけたラグビー・ヤマハ発動機監督で父克幸さん(49)にメモリアル号を届けた。

 高校入学時は、100号を想像することもできなかった。「絶対に無理だと思った」。それでも、課題を見極め、ウエートトレ、体幹トレで強化するとともに、日々の練習から進化を求めた。印象に残る本塁打を「いっぱいあります。甲子園で打ったやつとか、今日のやつとか」とこの1本は明言を避けた。進化の途中で、まだ上の放物線を追い求める。

 「子供たちの夢の対象に」−。2月末に表敬訪問した国分寺市の井沢邦夫市長から、子供たちの「夢の伝道師」を託された。甲子園でのプレーに憧れ、技術を磨いた清宮にとって、宿命のような言葉だった。「自分のプレーに憧れを抱いてくれるプレーをする」。本塁打を狙ってはいなくても、本能でアーチを打った。

 次なる節目は、神港学園・山本大貴が記録した107本超えになる。前人未到の記録にも「そんなに意識はないです」と不動心は変わらなかった。何本、打ちたいか。清宮は短く答えた。「打てるだけ、打ちたいです」。100年を超える高校野球の歴史の中でも、希代のスラッガーが新たな歴史を刻む。(日刊スポーツ、2017.6.5)


 清宮はなぜ、100本塁打に到達できたのか。プロの強打者が分析した。

 まず西武中村に聞いた。本塁打王6度のアーチストに清宮の動画を見てもらった。春季東京大会の決勝、日大三戦でバックスクリーン左へ放った1発だ。

 西武中村 柔らかいね。分かりやすく言えば、バットを長く使えている。バットをしならせて打てるから、遠心力が使えて打球がより飛ぶ。

 同僚の浅村にも同じ動画の感想を聞いた。

 浅村 柔らかいですね。タイミングの取り方もうまいし、ムダな動きがなく、スイングの軌道もいい。だから、いろんなボールに対応できるし、バットの芯でとらえる確率も上がる。

 清宮の打撃を分析すると、この「柔らかい」という言葉がキーワードになる。1年時、早実OBのソフトバンク王貞治会長も「柔らかいね」と口にした。

 柔らかい打撃。各選手のコメントを並べればどんな打撃かイメージが湧く。

 巨人坂本勇 柔らかい選手はバットをしなるように出せる。だから逆方向にも長打や1発が打てる。

 西武秋山 固いとワンパターンのスイングになるけど、柔らかければいろんなスイングができる。だからいろんな打球が打てる。

 巨人菅野 柔らかい打者とはどんな球にも対応できるイメージ。(楽天)茂木君とかがそうですかね。

 巨人相川 柔らかい選手といえば、慎之助(巨人阿部)。体から巻き付くようにバットが出てくる。だから、自然とバットが内側から出る。逆に固い外国人選手などは、ドーンとボールにぶつけにいく感じ。

 釣りざおを投げる姿を想像してほしい。体を反らしながら、さおを後ろに引き、さおの弾力と遠心力を利用して、遠くに投げる。「柔らかい」選手が遠くに飛ばせるのはその原理と同じだ。あらゆる球に対応でき、安定感も増す。それがプロの見た清宮の打撃だ。

 ロッテ田村 金属バットは関係なさそう。当たりが強いので、木製バットでも入っている感じがする。

 100本という数字だけでなく、打撃内容もプロが評価している。(日刊スポーツ、2017.6.5)


 練習試合とは思えない数の観客が注目するなかで期待通りホームランを打った清宮。私もアベマで生中継を見ていたんですが、単に野球が上手いだけではなく持って生まれたスター性を感じます。山本大貴(神港学園)の記録を抜き、高卒でプロに入れば今後10年は清宮中心に球界が回るんじゃないでしょうか。


快挙!怪物・清宮100号ホームラン達成!|【高校野球】早稲田実業 vs 享栄(6/4)|SPORTS LIVE1
posted by リュウノスケ at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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