2013年05月30日

米軍無人機ワリ・ウル・ラフマン副司令官殺害

 ロイター通信によると、パキスタン北西部の部族地域北ワジリスタン地区で29日、武装勢力に対する米国の無人機によるミサイル攻撃があり、7人が死亡した。

 同通信は、パキスタン治安当局筋の話として、死者にイスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動」(TTP)ナンバー2のワリ・ウル・ラフマン副司令官が含まれると報じた。一方、地元テレビ「ジオ」によると、TTP側は同副司令官の死亡を否定した。

 副司令官は、現指導者のハキムラ・メスード司令官の後継者と目されている。

 11日の総選挙で最大野党を率いて勝利し、次期首相就任が確実視されるナワズ・シャリフ元首相は、現政権が行ってきたTTP掃討作戦に反対し、和平交渉を進める考えを示している。(読売新聞、2013.5.29)


 【ファイサラバード(パキスタン)】米国による無人機攻撃で29日、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」のナンバー2、ワリウル・ラフマン氏が死亡した。パキスタン当局が明らかにした。今回の攻撃は、パキスタン政府が計画していた国際テロ組織アルカイダと密接なつながりのあるTTPとの和平交渉開催の妨げになる可能性がある。

 ラフマン氏の死亡は、無人機攻撃が行われたアフガン国境近くの部族地域、北ワジリスタンの3人のパキスタン治安当局者と複数の地元住民が確認した。無人機攻撃の実施権限を持つ米中央情報局(CIA)はコメントを控えた。

 米国による無人機による攻撃は、1999年の軍事クーデターで失脚したシャリフ元首相が5月11日の選挙で政権に返り咲いて以降初めて。

 また、オバマ米大統領が先週、武器の使用は「米国民に継続的かつ差し迫った脅威」を与える標的に限定するとの方針を発表してから初めてでもある。

 シャリフ氏はまだ首相には就任していないが、無人機攻撃を終わらせる決意を繰り返し表明し、TTPとの和平交渉に可能性を与えていた。パキスタンの一部アナリストは、ラフマン氏をそのような交渉の橋渡し役に適した比較的穏健派の人物として支持していた。

 「ワリウル・ラフマンには死ぬよりも生きていてほしかった。ワリウル・ラフマンは分別のある男だ。彼となら交渉は可能だ」。イスラマバードにあるFATA(連邦直轄部族地域)研究センターのサイフラ・マフスード所長はこう語った。

 パキスタンでは、米国による無人機攻撃が、地元武装勢力との和平交渉開催に向けたパキスタン政府のこれまでの努力を台無しにしてきたと非難する声が強まっている。

 カーニー米大統領報道官は29日、ホワイトハウスでラフマン氏の死亡について自身は「確認する立場にない」と述べた。しかし、ラフマン氏の死亡報道が事実であることが判明すれば、TTPのナンバー2で軍事戦略責任者が排除されたことになると話し、ラフマン氏はアフガン東部ホースト州のCIAの基地の爆破に関係しており、「米国や (大西洋条約機構=NATO) 要員に対するアフガンでの国境を越えた攻撃やパキスタン市民や兵士に対する残忍な攻撃に加わっていた」と語った。(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、2013.5.30)


 イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TPP)」ナンバー2のワリウル・ラフマンが水曜日に部族地帯で死亡したと報じられた。

 当局はCNNにこれを認め、アルジャジーラもパキスタンの治安当局の話として伝えた。

 アメリカの無人機攻撃により北ワジリスタンでラフマンの他に3人が殺害され、もう4人が負傷したとパキスタンの治安当局は言う。

 パキスタンのタリバンの報道官はラフマンの死亡について肯定も否定もしていない。

 しかし、CNNは、「ラフマンとともに側近のファカル・ウル・イスラム、2人のウズベク人も死亡した」と報じた。

 ラフマンはTTPの指導者ハキムラ・メフスードに次ぐ地位。死亡が確認されれば、その死はイスラム法施行をめぐり軍人・民間人に何千ものの死者を出してきた内乱に大きな打撃を与えることになる。

 しかしワシントン・ポスト紙によると、これまでもメフスードをはじめ無人機攻撃で死亡したとされる過激派の生存がその後確認されるなど誤報も起きてきた。

 水曜日の無人機攻撃では他にも3人の子供も負傷したと報じられている。

 この攻撃は民主政権間での初の権力移行となる記念すべき選挙の直後に起きた。ナワズ・シャリフ元首相率いるパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML−N)が5月11日の選挙で勝利して以来初めてのパキスタンでの無人機攻撃だ。

 6月から政権を担うシャリフは無人機攻撃をパキスタンの主権への「挑戦」と呼んでいる。

 アメリカのバラク・オバマ大統領は先週の演説で無人機攻撃を取り上げ、アメリカは「迫りくる危機」となる標的に対し無人機の使用を制限すると表明した。(Newsweekjapan、2013.5.30)


 【5月30日 AFP】パキスタン当局によると、同国北西部の無法部族地域、北ワジリスタン(North Waziristan)で29日、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban Pakistan、TTP)」のナンバー2に当たるワリウル・ラフマン(Waliur Rehman)幹部が米国の無人機攻撃により死亡した。

 29日朝、北ワジリスタンの家屋に1機の米無人攻撃機から発射された2発のミサイルにより、ラフマン幹部の他、少なくとも5人が死亡したとされる。

 パキスタンの治安当局筋がAFPの取材に語ったことによると、攻撃の標的はラフマン幹部だった。同幹部はかねてから米政府が500万ドル(約5億円)の懸賞金を懸けていた人物。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は先週、無人機使用に関するより厳しい規定を定める新指針を発表している。

 攻撃は、タリバンと国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)関連武装勢力の主要活動拠点である北ワジリスタン地域の中心都市ミランシャー(Miranshah)近くのチャシュマ(Chashma)村で行われた。ラフマン幹部の死亡は、複数の町の当局の他、部族筋や情報当局筋が確認した。治安当局筋によると、他の死亡者は地方指揮官2人を含むTTP 幹部で、民間人が犠牲になったとの報告はない。

 米政府は、ラフマン幹部がアフガニスタンに駐留する米軍とNATO軍に対する攻撃を組織したと主張し、米中央情報局(CIA)の職員7人が死亡した2009年の在アフガニスタン米軍基地への自爆攻撃に関連し、行方を追っていた。

 米国による無人機攻撃が行われたのは、パキスタンで5月11日に行われた選挙後では初めて。選挙で勝利した政党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(Pakistan Muslim League-Nawaz、PML-N)のナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)元首相は以前から、無人機攻撃はパキスタンの主権への「挑戦」であると述べ、米政府に対し、ペキスタン側の懸念を深刻に受け止めるよう求めている。シャリフ氏は来月5日に首相に就任する予定。(c)AFP/Hasbanullah Khan
(AFPBB News、2013.5.30)


 イスラマバード(CNN) パキスタンの北西部の北ワジリスタン地区ミランシャで29日、イスラム武装組織「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」の幹部の1人が米軍の無人機の攻撃で死亡した。現地の当局者や情報関係者がCNNに明かした。

 殺害されたのはTTPのナンバー2とされるワリウル・ラフマン幹部とされる。TTPの広報はCNNの取材に対し、死を肯定も否定もできないと述べた。情報筋によれば、側近ら3人も死亡したという。

 パキスタンの情報関係者はこの攻撃について、7人が死亡し1人がけがをしたと述べている。

 米国家テロ対策センターの資料によれば、ラフマン幹部は2009年12月にアフガニスタン・ホースト州の基地で起きた自爆テロ事件に関与したとして米国から指名手配されている。この事件では米中央情報局(CIA)の局員7人が死亡した。

 この資料によれば、ラフマン幹部はTTPの序列第2位で軍事戦略の責任者。アフガニスタン駐留の米軍や北大西洋条約機構(NATO)軍に対する越境攻撃に関与していたという。

 オバマ米大統領は23日、ワシントンの国防大学での講演で、無人機攻撃は必要悪だが節度を持って使用しなければならないとの見解を表明した。無人機攻撃が行われたのは、この講演が行われてから初めてだ。

 民間人の死者も出している無人機攻撃には批判も多い。パキスタン政府は今回の攻撃に対し、「深刻な懸念」を表明している。(CNN Japan、2013.5.30)


 【ニューデリー杉尾直哉】パキスタン外務省は24日、テロ組織メンバーの暗殺に使用している無人攻撃機の運用規定を厳格化する方針をオバマ米大統領が示したことについて、「無人機空爆は逆効果だというのがパキスタン政府の一貫した立場だ。罪のない人々の命を犠牲にし、主権を侵害している」と批判する声明を出した。

 パキスタンでは、無人機空爆で多数の民間人が犠牲になったことから強い反米感情を巻き起こしている。外務省声明は、こうした国民感情を考慮した反応とみられる。国内の軍事専門家の間では「無人機はテロ対策で効果的」との観測が強い。

 パキスタンでの米無人機空爆は2004年に始まったが、当時のムシャラフ大統領が米側の圧力を受けて承諾したといわれ、後任のザルダリ大統領も事実上黙認していた。11日の下院選で勝利し、次期首相就任が確実視されるナワズ・シャリフ元首相は選挙期間中、「無人機は不要」との立場を示した。だが、就任後は米国との摩擦を避けるため、「即時使用禁止」などの要求は掲げないとみられている。

 パキスタンの治安問題アナリスト、ラヒムラー・ユスフザイ氏は「米国の無人機空爆で国際テロ組織アルカイダなどの活動は確実に低下している。運用を全くやめるのは危険だ」と指摘している。

 米シンクタンク・新アメリカ財団の推定では、パキスタンでの無人機攻撃は04年以降、355件あり、テロ容疑者や民間人を合わせて最大3336人が殺害された。(毎日新聞、2013.5.24)


 【ワシントン=竹内洋一】オバマ米大統領は二十三日、ワシントンの国防大学で講演し政権二期目の包括的な対テロ戦略対策指針を発表し、民間人の誤爆に内外から批判の強い無人機攻撃の対象や条件を限定する考えを表明した。グアンタナモ米海軍基地(キューバ)のテロ容疑者収容施設の閉鎖に向け、収容者をイエメンへ移送する手続きを始める考えも示した。

 大統領は対テロ戦争について、アフガニスタンやパキスタンの国際テロ組織アルカイダは「敗北しつつある」と成果を強調。今後は中東・北アフリカに拡散したアルカイダ系組織や米国育ちの「ホームグロウン・テロ(国産型テロ)」が脅威になると指摘した。

 無人機攻撃に関しては、米国や同盟国に対する「継続的で切迫した脅威」があるにもかかわらず、潜伏先の国や米国がテロ容疑者を拘束する手段がなく、一般市民を巻き添えにしないことが「ほぼ確実」な場合に限り、暗殺作戦を実行すると表明した。

 大統領は、無人機攻撃は「合法」で「効果的」と正当性を訴え、「テロによる死者数に比べ、無人機攻撃の犠牲者数は少ない」と強調した。

 透明性確保のため、作戦を承認する特別裁判所や独立監視委員会の設置など監督強化策の導入も検討すると語った。

 テロ容疑者収容施設に関しては、収容者の移送を制限しているのは米議会だと批判。収容者のイエメン移送手続きに着手し、関係国との調整に当たる特使を任命する意向を明らかにし、施設閉鎖に向けた決意を示した。(東京新聞、2013.5.24)


 自軍兵士の生命を守るためならどれほど一般市民を犠牲にしても構わないというアメリカの考え方は原爆投下の時代から一貫して変わりません。無人機の誤爆によって無数の女性や子どもたちが巻き込まれている以上、攻撃型ロボット兵器は国際法で全面禁止すべきです。


 <パキスタンのタリバン運動、幹部殺害で和平提案を撤回>
 【5月31日 AFP】パキスタンのイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban Pakistan、TTP)」は30日、米国の無人機攻撃で同勢力のナンバー2が殺害されたことを認めた上で、パキスタン政府に対する和平交渉の提案を撤回した。

 米政府が500万ドル(約5億円)の懸賞金を懸け行方を追っていたワリウル・ラフマン(Waliur Rehman)幹部は29日朝、アフガニスタンとの国境沿いにあるタリバンと国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力の主要活動拠点、北ワジリスタン(North Waziristan)地域の住宅で、米国の無人機攻撃を受けて死亡した。

 TTPはラフマン幹部を「殉教者」としてたたえると同時に、無人機攻撃の責任はパキスタン政府にあると述べて殺害への報復を誓った。

 TTPのエフサヌッラー・エーサン(Ehsanullah Ehsan)報道官はAFPに対し「ワリウル・ラフマンを含む6人のメンバーがこの攻撃により殺害された」と述べ、ラフマン幹部の死を初めて公式に認めた。

 近年パキスタン当局を狙った爆弾攻撃を繰り返してきたTTPだが、ラフマン幹部ほどの高位の幹部が殺害されたことは大きな痛手となるとアナリストらはみている。しかしエーサン報道官は同幹部の死はTTPの決意をより強固なものにすると強調し、報復攻撃を行うと言明した。

 エーサン報道官はAFPに「彼らの殺害に対する報復は、パキスタン政府と体制に行う」と述べた。パキスタンでは「体制」は通常、軍と治安当局を指す。(AFPBB News、2013.5.31)


 <外国人登山客ら10人殺害=武装勢力、ベースキャンプ襲撃−パキスタン>
 パキスタン北部の高峰ナンガ・パルバット(8216メートル)で23日未明、武装勢力がベースキャンプを襲撃し、外国人登山客ら10人を殺害した。交通手段が限られた北部の辺境地域で外国人が襲われるのは極めて異例という。

 地元当局によると、殺されたのはウクライナ人5人と中国人3人、ロシア人1人、パキスタン人ガイド1人。中国人1人は脱出して保護された。

 23日午前1時すぎ、ギルギット・バルティスタン地域にあるベースキャンプを銃で武装した男十数人が襲撃。宿泊していた登山客に発砲し、逃走した。

 男らは準憲兵隊の制服を着ていたといい、警察などが検問を設置して行方を追っている。

 地元メディアによると、反政府勢力「パキスタン・タリバン運動」(TTP)が犯行を認め、「米無人機による攻撃でナンバー2のワリ・ウル・ラフマン容疑者が死亡したことに対する報復だ」と述べている。ロイター通信は当初、イスラム武装組織「ジュンダラ」が犯行を認めたと報じていた。

 同地域はヒマラヤ山脈への入り口として多くの観光客が訪れる。パキスタン国内では治安の良い地域とされるが、近年では少数派のイスラム教シーア派を狙ったテロ攻撃が散発的に起きている。(時事通信、2013.6.23)


 <「ロボット兵器」で専門家会合=規制めぐり議論>
 人間の判断に頼らず、自動的に敵を攻撃する「ロボット兵器」の是非を議論する専門家会合が13日、4日間の日程でジュネーブの国連欧州本部で始まった。ロボット兵器の非人道性が問題視される中、開発禁止など規制の必要性に関して話し合う。

 この日始まったのは無差別の殺傷能力を持つ通常兵器の禁止や規制を目指す特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の非公式会合で、日米欧など約100カ国の専門家らが参加している。

 ロボット兵器は「自律型致死兵器システム」(LAWS)と呼ばれ、人間が操作する無人機とは異なり、標的選定から攻撃までロボット自体が判断する。実用化の例はないが、人工知能研究が進み、近い将来に実戦配備される可能性がある。(時事通信、2014.5.13)
posted by リュウノスケ at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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