2017年05月02日

エイベックス残業代未払い数億円

 音楽ソフト大手のエイベックス・グループ・ホールディングスは二日、数億円規模の未払いの残業代が見つかったと明らかにした。昨年十二月に東京労働局三田労働基準監督署から是正勧告を受けて全従業員約千五百人を調査した。現時点では半数程度に残業代が適切に支払われていなかったとみている。対象時期は昨年六月から今年一月までで、五月に支払う。二月以降についても調査を進めている。

 未払い残業代は、ヤマトホールディングス(HD)や関西電力などの大手企業でも相次ぎ発覚しており、ずさんな労務管理に批判が出そうだ。

 エイベックス傘下の音楽制作に携わる主力企業などで問題が見つかった。これらの企業では、作業が長時間になることも多く、本来支給されるべき残業代の一部しか支払われていなかった。正社員だけでなく、契約社員なども対象に含まれる。

 問題発覚を踏まえて労務管理を見直す。これまでは、社員がパソコンの電源を入れた時間と、切った時間をもとに勤務時間を管理していたが、今後は、従業員自身がパソコンなどで申告するように改める。裁量労働制の導入も検討する。

 労基署からの勧告を巡っては、松浦勝人(まさと)社長が昨年十二月に自身のブログで「法律が現状と全く合っていない」「場当たり的にやっつけちまえ的な不公平な是正勧告に見えてならない」などと書き込んでいた。(東京新聞、2017.5.2)


 大手音楽会社のエイベックス・グループは、社員への残業代の未払いが数億円規模に上っていることを明らかにし、今月中に支払うとしています。

 エイベックス・グループ・ホールディングスによりますと、去年6月からことし1月までの従業員の勤務などを調べたところ、グループの全従業員およそ1500人の半数で、残業代の未払いがあったことが明らかになったということです。

 未払いの残業代は、合わせて数億円規模に上り、会社では、さらに精査して、今月中に支払うことにしています。

 エイベックス・グループに対しては、去年12月、従業員に残業代の一部が支払われていないとして労働基準監督署が是正勧告を出していました。

 エイベックス・グループ・ホールディングスは、「未払い分の残業代については真摯(しんし)に対応して支払います。裁量労働制やフレックス制度の導入を検討するなど働き方改革を進めていきます」とコメントしています。

 エイベックス・グループは音楽やアニメーションなどのビジネスを手がけ、歌手の浜崎あゆみさんなど多くの人気アーティストが所属しています。

 社長 取締りに疑問も

 エイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人社長は、去年12月、みずからのブログで、労働基準監督署から是正勧告を受けたことについて「真摯(しんし)に受け止め対応はしている」としながらも「今の働き方を無視するような取締りを行っている」などと疑問を述べていました。

 この中で松浦社長は、「僕らの仕事は自己実現や社会的貢献みたいな目標を持って好きで働いている人が多い」としたうえで、「好きで仕事をやっている人は仕事と遊びの境目なんてない。僕らの業界はそういう人の『夢中』から世の中を感動させるものが生まれる。それを否定してほしくない」などと訴えていました。

 残業代未払い ヤマト運輸などでも

 未払いの残業代は、宅配最大手のヤマト運輸でも明らかになりました。ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスでは、グループ全体で4万7000人のドライバーなどに対して合わせて190億円に上る未払い金があったとして、ことし3月期の決算に費用を計上し、「一時金」として支払うことにしています。

 また、関西電力でも昨年末までの2年間におよそ1万3000人の従業員に対して残業代などの未払いがあったとして17億円近くを支払っています。

 「労働時間を適正に管理を」

 元労働基準監督官の北岡大介さんは、「音楽業界などでは働く人が芸術についての知識の習得をするのに必要な時間もあり、長時間労働が生じやすい。どの会社も悩んでいるところだと思う」と話しています。一方で、「これまで社員に仕事を任せて労働時間の管理までもゆだねるような企業が少なくなかったが、いまは、コンプライアンス上難しくなっている。企業には、社員の労働時間を適正に管理することが求められている」と指摘しています。(NHK、2017.5.2)
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ひきこもり自立支援業者損害賠償訴訟

 ひきこもりの人の自立支援をうたう業者に、実態のない活動名目で多額の契約料を支払わされるなどの被害が各地で相次いでいる。関東在住の二十代女性と母親は四月、家族間のトラブルを相談した東京都内の業者を相手取り、慰謝料など約千七百万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。女性は自宅から無理やり連れ出され、暴力や脅しで軟禁状態に置かれたとしている。三カ月分の契約料約五百七十万円を支払ったが、支援は行われなかったという。

 ひきこもりは、公的な相談窓口が限られる中、就労訓練などを掲げる民間業者が急増。今回の提訴ケースのように拉致・監禁まがいの手口で連れ出し、高額の料金を請求する「引き出し屋」と呼ばれる悪質業者の存在も指摘されている。

 国民生活センターには「工場で働くと説明されたが場所を教えてくれない」「子どもに会いたいと言っても『親を憎んでいるから』と拒否される」など複数の業者に関する相談が寄せられ、国による実態把握が急務だ。

 訴状などによると、女性はひきこもりではなかったが、二〇一五年九月に家族間のトラブルがきっかけで、母親を平手でたたいた。母親は家族関係に悩み、元警察官が代表を務めるという業者の「なんでも相談室」をインターネットで見つけ、電話をかけた。

 業者はすぐに事務所に来るよう指示。部屋には有名政治家と一緒の写真が飾られ、政府と連携を図っていると説明し、「娘さんの未来を買いましょう」などと約七時間にわたり説得した。母親は意識がもうろうとしたまま契約書にサインをし、社会復帰支援の名目で契約料を支払った。

 約十日後、業者のスタッフ約八人が母親を立ち会わせ、女性が一人で住むマンションのドアチェーンを壊して室内に侵入。女性をワゴン車で賃貸アパートの一室に連れて行き、「逃げれば友人がどうなるか分からないぞ」などと脅して約一カ月間軟禁状態に置いたほか、殴ったり蹴ったりすることもあったという。業者は共同通信の取材に対し、顧問弁護士を通じ「訴状が届いておらず、コメントできない」としている。

 <ひきこもり> 内閣府は昨年9月、15〜39歳を対象にした調査で、半年以上にわたり自宅や部屋から出なかったり、趣味の用事や近所のコンビニに出掛けるほかは外出しなかったりする人が推計約54万人に上るとの結果を公表。ひきこもり期間は7年以上が34・7%と最も多く、ひきこもりになった年齢は35〜39歳が10・2%で2010年の前回調査から倍増した。「長期化、高年齢化」が深刻なため、加藤勝信担当相は今年3月の国会答弁で、次回調査の対象に40歳以上も加える方向で検討するとした。(東京新聞、2017.5.1)
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