2016年06月04日

北海道躾で置き去り少年無事保護

 3日午前7時50分ごろ、北海道鹿部町の陸上自衛隊「駒ケ岳演習場」で、5月28日から七飯町の山林で不明になっていた北斗市の小学2年、Y君(7)が6日ぶりに無事保護された。

 軽い擦り傷はあるが、命に別条はない。

 道警などによると、演習場の建物の中で、隊員が発見した。行方が分からなくなった場所から演習場まで約6キロ。Y君はヘリコプターで午前9時すぎに函館市内の病院に搬送された。両親が病院で身元を確認した。軽い脱水症状と低栄養状態だが歩行は可能という。詳しい健康検査を受けるため入院する。

 建物は演習時に隊員の宿泊施設として使われていた。Y君は不明になった5月28日夜に演習場に着き、建物の中にあったマットを使って寒さをしのいだという。建物の外には水道の蛇口があり、「水を飲んで過ごした」と話している。発見時、隊員から「Y君か」と声を掛けられると、「そうです」と答えたという。一人で山を歩き、食べ物は持っていなかったとも話している。

 Y君は28日に両親と七飯町などをドライブ。両親が同日夕、「しつけのため」として、Y君を駒ケ岳の麓の林道に放置した。両親が置き去りにした現場に戻ったが、Y君は見つからず、警察に届けた。道警や陸自が行方を捜していた。

 父親のTさん(44)は、Y君が搬送された市立函館病院で取材に応じ、「(Y君に)とてもつらい思いをさせた。このようなことになるとは思わず、行き過ぎた行動だったと反省している。」と述べ、関係者に謝罪した。

 道警はY君の回復を待って、不明になった当時の状況を聴く。(時事通信、2016.6.3、元の記事は実名、以下同じ)


 北海道七飯(ななえ)町で行方不明になり六日ぶりに鹿部町の陸上自衛隊駒ケ岳演習場で保護された北斗市の小学二年Y君(7つ)は三日午後も、搬送先の函館市内の病院で治療を受けた。家族と面会した際には笑顔を見せたという。道警は回復を待ち、週明け以降にも本人から事情を聴き、置き去りになってから演習場に着くまでの詳しい足取りを調べる。

 病院によると、Y君は体温の低下や脱水症状も見られ点滴を受けた。命には別条はないものの、数日間は入院する見込み。

 道警や陸自によると、二十八日夕に置き去りになった七飯町の山中から演習場までは直線で約五キロ離れ、道に沿って歩くと十キロはある。山道や獣道で起伏も激しく、歩いた経路の特定も進める。道警と消防、陸自は二十八日以降、最大で不明現場から南北約十五キロ、東西約十八キロまで捜索範囲を拡大したが、演習場内は捜索の対象外だった。

 道警は父親が「しつけの意味を込めて置き去りにした」と説明していたことから、保護責任者遺棄容疑に当たるか慎重に調べていた。しかし、車から降ろして約五分で現場に戻ったことから「立件する必要はない」(道警幹部)との意見があるという。

 ◆空腹と寒さ耐えた6日

 扉は突然開き、立ちすくんでいた少年に自衛隊員は優しく問い掛けた。「Y君かい?」。空腹と寒さに耐えていた少年は大きく何度もうなずいた。三日朝、無事保護された、Y君は、搬送先の病院で、駆け付けた小学校の教員らに、横たわったまま懸命に視線を合わせた。

 訓練中の陸自隊員が準備などのために施設に立ち寄ったのは、午前七時四十五分ごろ。掛川勇一陸曹長(52)は目の前に立っていた少年に驚いた。名前を確認すると、かすれ声で「Y」と名乗った。
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 何か食べたかと尋ねると、首を横に振った。別の隊員が持っていた昼食用のコンビニのおにぎりを二つ差し出すと、立ったまま、喉に詰まらせそうになりながら片手でむしゃむしゃ食べた。「座って食べたら?」と声を掛けてはじめて、腰を下ろしたという。

 車に石を投げ、父親にしかられたことを気にしていると考えた掛川陸曹長が「お父さんとお母さんは怒っていないよ。みんな心配しているよ。今日は家に帰ろう」と気遣うと、食べながら「うん」と返事したという。途中で震えだしたY君。陸曹長は別の隊員に指示し、迷彩柄のかっぱを体に掛けてやった。

 Y君は寡黙で、うなずくか首を横に振る程度。「水はどこで飲んだ?」と聞くと、外にある水道を指さし、「どこから来たの?」と話すと、歩いてきた方角を指さした。「どこで寝たの?」と聞けば、マットを指さした。

 Y君の表情に笑顔はなかったが、安心した様子で泣くこともなかったという。掛川陸曹長は「意志の強い子だ」と思った。救急車に搬送される直前も、Y君はよろけたりする様子もなく、救急隊員に付き添われながらストレッチャーまで自力で歩いた。ドクターヘリで搬送され、午前九時十分ごろ、函館市の病院に到着。九時半ごろ、両親と姉と再会。やっと笑顔を見せた。父親のTさん(44)が「つらい思いをさせて、お父さん、ほんとごめんな」と声を掛けると「うん」とうなずき、「お父さん」と言葉を掛けたという。

 Y君が通っていた小学校の工藤達也校長(57)は保護の一報を受け、午前十一時すぎ、担任教諭と病院へ駆け付けた。校長と担任が「よく頑張ったね」と話しかけると、懸命に視線を合わせ、うなずいたという。(東京新聞、2016.6.4)


 北海道鹿部町で行方が分からなくなっていたYくん(7)が6日ぶりに無事、保護されたニュースについては、各国のメディアも速報で伝えました。

 このうちアメリカのCNNテレビは、両親が「しつけのため」としてYくんを森の中に置き去りにしたあと行方不明になったことに着目し、発生当初から継続的にこのニュースを取りあげていて、3日、Yくんの発見が伝えられると、すぐに「速報」のスーパーを出して報じました。

 また、イギリスの公共放送BBCも「本当に驚くべきニュースです」と前置きしたうえでYくんの6日ぶりの発見を速報し、特派員が中継のなかで「7歳の子どもが1人で何日も過ごすにはあまりに危険な環境で、人々も諦めかけていただけに、非常にうれしいニュースになった。男の子が保護され、今後は『しつけ』の在り方が問われることになるだろう」と指摘しました。

 さらにアメリカのAP通信は、「日本の文化として、子どもの個人の権利を尊重するより、子どもは家族の所有物だという認識が強い」と指摘し、これが児童虐待や育児放棄につながっているという見方を伝えています。(NHK、2016.6.3)


 北海道七飯町の林道で行方不明になっていた小学2年、Y君(7)が3日朝、約6キロ離れた鹿部町の陸上自衛隊演習場内の宿営施設で無事保護された。

 Y君が保護されたニュースは、海外メディアが相次いで速報し、トップニュースでも報じられた。英大衆紙デーリー・メール(電子版)は5枚の写真を使い、サイトのトップで報道。記事の書き出しは、Y君が発見時に発した「おなかがすいた」の言葉だった。英紙ガーディアン(同)もトップ級で扱い、現場一帯が「熊がたくさんいる場所だった」と強調したメディアもあった。英BBCは東京発のニュースで、「良い子育てと悪い子育ての違いは何か、どこまでがしつけで、どこからが虐待か。この1週間、日本中が議論した」と分析した。(日刊スポーツ、2016.6.4)


 ビッグダディこと林下清志(51)が、北海道の林道で置き去りにされた男児が行方不明となっていることを受け、子どもに対する“しつけ”の難しさを語り、男児を置き去りにした親の心境をおもんぱかった。

 28日午後から行方不明となっている小学2年Y君(7=北斗市)は、両親と姉の一家4人で鹿部町の公園で川遊びをしていたが、人や車に石を投げつけたため、両親はしつけとして車から降ろして置き去りにしたと説明。約5分後に父親が現場に戻った際には姿がなかったといい、現在も捜索が続いている。

 両親の行為に対する批判の声は大きい。尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏は29日にブログで「明らかにネグレクト!虐待です!」と批判。タレントのクリス松村もブログで「置き去りが・・・しつけという感覚・・・恐ろしい」「大人という立場を利用して、子供に対する精神的な暴力。許しがたい行為」だとした。タレントのフィフィはツイッターで「虐待どころかこれ5月の北海道の山林だからね、寒いし、しかもクマも出没するらしい。殺人同等で問われるべきですね」と厳しく批判した。

 林下は妻側の連れ子を含めると最大時に20人もの子どもがいた、まさに“ビッグダディ”として知られるが、31日に更新したブログでは「小さな子供に『そういうことをしてはダメだよ』そう言っても、それがなぜなのかは理解出来ませんよね……それでも親としては周りに迷惑を掛けたり、我が子の危険を回避したりする為にそれを覚えさせなければなりません。その為に語気を強めてみたり、きつい眼でそれを伝えたりしようとします」「そして、それがなぜ良くないことなのかを『危ないことがあるからだよ』とか『人に迷惑を掛けるからだよ』と、具体的に話してあげることも大事だと思います。子供が成長していく過程で、それを少しずつ理解して『確かにそれはよくないことだ』と身に付けてくれることが躾なのだと思います」と自身のしつけ論を展開した。

 しかしそれでも、「それはよく解っていますが……では日々の生活の中でそれが実践出来るかというと、それはなかなか難しいのも現実です」と、これまでの経験から、実生活でのしつけが簡単ではないことをつづった。

 林下は、行方不明の男児について「この長い時間を山の中でたった一人で過ごしているのかと思うと、いたたまれない気持ちになります。どうか無事で見つかってくれることを祈るばかりです」と願うと同時に、「自らが招いてしまったこの事態に、お父さんの後悔の気持ちもいかほどかと察してつらくなります」と同じ父親として推察。「躾としての方法としての論議はあるのでしょうが……一般論や育児論を持ち出して、今あのお父さんを責めるつもりにはとてもならないのです」とつづった。(日刊スポーツ、2016.5.31)


 世界配信されて海外でも話題となったこの騒動。ここまで大事になった以上父親の行動が批判されるのは仕方ないとしても、まだY君が見つかっていない段階で著名人が「児童虐待」などと声高に主張するのは少々配慮が足りない気がしました。ビッグダディのようにもう少し父親の心情を慮ってもよかったんじゃないでしょうか。
posted by リュウノスケ at 16:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

モハメド・アリ逝去

 プロボクシングの元ヘビー級王者、モハメド・アリさんが3日、74歳で死去した。米NBCなど複数の米メディアが報じた。リングの外でもベトナム戦争への反対や、人種差別、信仰の自由をめぐる言動で注目を集め、20世紀の米社会を代表する人物の1人だった。

 1942年、カシアス・クレイとして米ケンタッキー州ルイビルで生まれ、12歳からボクシングを始めた。60年のローマ五輪で、ライトヘビー級の金メダルを獲得したが、自伝によると、米国へ帰国後に黒人であることを理由にレストランで食事の提供を拒まれ、川に投げ捨てたという。

 プロ転向後の64年にヘビー級王者に挑戦。前評判では不利とされたが、「チョウのように舞い、ハチのように刺す」という言葉通りにソニー・リストンを破り、世界王者となった。同じころ、黒人指導者のマルコムXらの影響を受けてイスラム教に改宗し、名前をモハメド・アリに改めた。

 プロとして無敗のままだった67年、信仰とベトナム戦争への反対を理由に米軍への入隊を拒否。ボクシングライセンスを剝奪(はくだつ)され、王座も失ったが、「私とベトコンの間に争いはない」との言葉が有名となるなど、世論に影響を与えた。

 70年にライセンスを再び取得してリングに復帰。74年に、当時無敗の世界王者だったジョージ・フォアマンに勝利し、7年ぶりに王者に返り咲いた。78年にレオン・スピンクスに敗れたが、同年の再対決で勝ち、3度目の王者となった。

 81年の引退後は人道的活動に力を入れ、国連の「平和大使」にも指名されたが、パーキンソン病を発症し、次第に活動が難しくなった。96年のアトランタ五輪では、病気の影響で手が震えながらも、聖火点灯の大役を果たした。近年は体調が優れず、入院を繰り返していた。(朝日新聞、2016.6.4)


 アマ・プロの選手としてボクシング史に燦然と輝くレジェンドですし、人種差別と闘った運動家としても偉大な人物でした。モハメド・アリさんのご冥福を心よりお祈りします。


<参照>
ウィキペディア モハメド・アリ
posted by リュウノスケ at 14:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 訃報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

独下院アルメニア事件虐殺認定決議

 ドイツ連邦議会(下院)は2日、第1次世界大戦(World War I)中の1915〜16年に起きたオスマン帝国軍によるアルメニア人殺害は「ジェノサイド(集団虐殺)」だったとする決議を採択した。これを受けてオスマン帝国の後継国トルコは駐独大使を召還するとともに、さらなる措置も辞さない構えを見せた。

 投票の結果、反対1、棄権1以外全員賛成という圧倒的多数で可決されたこの決議に法的拘束力はないが、かねてトルコと欧州の関係を揺るがしてきた問題に改めて踏み込んだ格好となった。

 「ジェノサイド」という言葉を使うかどうかは、長く世界の意見を二分してきたこのアルメニア・トルコ間の問題の核心に関わる。アルメニア側は10年にわたり、アルメニア人殺害がジェノサイドと認められるよう働き掛けてきた。一方トルコ側は、トルコ人もアルメニア人も同数が犠牲になっており、双方にとっての悲劇だったと主張している。

 今回の決議採択にトルコは激怒。駐独大使を召還して話を聞くとともに、駐トルコの独大使代理を外務省に呼び出した。

 レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、この動議が対欧関係に「深刻な影響を及ぼす」と警告。一方ベキル・ボズダー(Bekir Bozdag)法相はドイツ史を引き合いに出し、「自分たちはユダヤ人を焼いておきながら、トルコ人に対しジェノサイドと非難するとは。まず自国の歴史を振り返るべきだ…わが国の歴史に恥ずべきことは何もない」と述べた。

 世界では既に、フランスやロシアを含む20か国以上がこの事件をジェノサイドと認定している。

 ドイツをはじめとする欧州連合(EU)は、人権問題などで摩擦はあるものの、欧州への移民の記録的流入に歯止めをかけていく上でトルコに頼っており、両国関係をぎくしゃくさせかねないタイミングでの採択となった。

 アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相の報道官は、首相も決議を支持したと明かしたが、メルケル首相は他の公務を理由に採決を欠席した。

 メルケル首相は、北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長との共同記者会見で決議に関する質問への回答は避け、「アルメニアとトルコの対話を発展させていくために全力を尽くす」と述べるにとどまった。(AFPBB News、2016.6.3)


 ドイツ連邦議会(下院)は2日、1915年にトルコ(当時はオスマン帝国)で数多くのアルメニア人が殺された事件を「ジェノサイド(集団虐殺)」だと認める象徴的な決議を賛成多数で採択した。

 議長によれば、決議は反対と棄権が1票ずつのみという「圧倒的多数」で採択された。

 第1次世界大戦下のトルコでは60万〜150万人のアルメニア人や少数民族がオスマン帝国軍により殺害された。だがトルコ政府は組織的に民族の撲滅を図ったわけではないとして、一貫して「ジェノサイド」という言葉を使うことを拒否している。

 トルコ国民の間では、戦時下のオスマン帝国にとってアルメニア人は脅威だったという見方や、この事件ではトルコ人を含むさまざまな民族の人々が犠牲になったという考えが一般的だ。

 トルコのクルトゥルムシュ副首相はツイッターで「『ジェノサイド』という、根拠のないゆがんだ主張を受け入れたことは、ドイツ議会にとって歴史的な過ちだ」と指摘。「トルコとドイツの間の友好にふさわしくない」と述べた。

 今回の決議は両国関係の緊張を招く可能性がある。すでにトルコは駐ドイツ大使を召還して抗議の意を示している。

 アルメニア議会によれば、昨年までにフランスやカナダ、ロシアを含む世界20カ国以上が公式に1915年の事件をジェノサイドと認めている。一方、米国や英国は事件をジェノサイドとは呼んでいない。

 国連の小委員会は1985年に事件をジェノサイドと呼んだが、現在の潘基文(パンギムン)事務総長はジェノサイドという言葉は使っていない。(CNN、2016.6.3)


 ドイツ連邦議会は二日、第一次世界大戦中のオスマン帝国によるアルメニア人の殺害行為を「民族大量虐殺(ジェノサイド)」と認定する決議を採択した。虐殺を認めていないトルコのユルドゥルム首相は決議に反発し、駐ドイツ大使の召還を発表。欧州に大量に流入する難民問題を巡る欧州連合(EU)とトルコとの合意に影響が及ぶ恐れもある。

 決議案は与野党の合同で提出。反対と棄権は一人ずつにとどまり、圧倒的多数で採択された。メルケル首相は採決に加わらなかった。

 決議案を提出した緑の党共同代表でトルコ移民系のエズデミル氏は、第一次大戦中、ドイツが同盟国のオスマン帝国に派遣した軍事顧問の存在を挙げ「彼らは現地で起きたことを知り得る立場だった」と発言。ドイツにも責任の一端があると主張した。

 第一次大戦中のアルメニア人殺害を巡っては、トルコ側は虐殺を否定。民族大量虐殺と認定した国を繰り返し非難してきた。

 二〇〇七年には米下院外交委員会がアルメニア人虐殺問題でトルコを非難したため、トルコ政府は対米同盟関係の見直しを示唆。一一年にはフランスが民族大量虐殺を認定し、トルコは駐仏大使を召還。昨年、オーストリアでも同様の事態が起きた。

 ドイツは、約百七十万人のトルコ人が居住するなどトルコと政治的、経済的な結び付きが強い。また、今年三月、ドイツが中心となってEUとトルコとの間で、ギリシャへの密航者を原則全員トルコに送還する合意を成立させている。

 ドイツ連邦議会では、これまでにも同種の決議の採択が検討されたが、トルコ側の反発もあり再三延期されていた。

 <アルメニア人虐殺問題> オスマン帝国の現在のトルコ領内に居住していたアルメニア人が第1次世界大戦中の1915年からオスマン帝国によって虐殺されたとされる事件。アルメニア人は最大150万人が組織的に殺害されたと主張。トルコ側は侵攻してきたロシア軍側についたアルメニア人による反乱を鎮圧した際、アルメニア人とトルコ人の双方に約50万人の死者が出たとしている。(東京新聞、2016.6.3)


 ドイツの議会が2日、およそ100年前にトルコ系のオスマン帝国で、大勢のアルメニア人が殺害されたとされる問題について、「大量虐殺」だったとする決議を行いました。これに対してトルコ側が反発を強め、難民の流入をおさえるためトルコなどが進めている対策に影響が出るおそれも指摘されています。

 ドイツの下院にあたる連邦議会は、第1次世界大戦中の1915年、トルコ系のオスマン帝国で、およそ150万人のキリスト教徒のアルメニア人が殺害されたとされる問題について、2日、「大量虐殺」だったとする決議案を可決しました。

 この問題を巡っては、フランスやイタリアなど20か国以上で「大量虐殺」だったとする判断が示されていますが、多くのトルコ系住民を抱えるドイツは、一貫して慎重な姿勢を示してきました。しかし、ドイツ国内では、この問題が起きてから去年でちょうど100年になったことをきっかけに、きちんと向き合うべきだという意見が出ていたもので、今回、ドイツ議会が議決に踏み切りました。

 一方、トルコは、戦闘で多くのアルメニア人が死亡したことは認めつつも、虐殺だったという見方は否定していて、トルコ政府は、ベルリンに駐在する大使を本国に召還するなど反発を強めています。

 トルコは、EU=ヨーロッパ連合とともに、ことし4月から難民や移民のヨーロッパへの流入を抑えるため、ギリシャに到着した難民たちをトルコに送り返す対策をはじめていて、今回の決議をきっかけに難民問題への対策に影響が出るおそれも指摘されています。

 エルドアン大統領「ドイツとの関係に深刻な影響」

 ドイツ議会の決議についてトルコのエルドアン大統領は2日、「トルコとドイツとの関係に深刻な影響を及ぼすだろう」と述べ、今後、何らかの対応をとる姿勢を示しました。

 また、トルコの議会も緊急の声明を出し「ドイツ議会の決議は、根拠のない不条理なものだ」と非難しました。(NHK、2016.6.3)


<参照>
ウィキペディア アルメニア人虐殺
posted by リュウノスケ at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

食べログ投稿削除要請訴訟最高裁判決

 飲食店の口コミサイト「食べログ」に掲載された投稿などの削除要請に応じてもらえず、営業権などを侵害されたとして、和食店を経営する札幌市の男性が、サイト運営会社「カカクコム」(東京)に削除などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は5月31日付の決定で原告の上告を退けた。

 原告の請求を棄却した1、2審判決が確定した。

 1、2審判決によると、男性側は2012年、食べログの会員としてサイトに店舗情報を公開。利用者に「料理が出るまで待たされた」などと批判的な投稿をされたとして、同社に投稿や店舗情報の削除を依頼したが、拒否された。

 1審・札幌地裁は「原告の要求を認めれば、他人の表現行為と得られる情報が恣意的に制限されることになり、到底容認できない」と指摘。2審・札幌高裁もこれを支持していた。(読売新聞、2016.6.2)


 インターネットのグルメサイト「食べログ」に事実と違う内容を投稿されたとして、札幌市の飲食店経営会社がサイトを運営する「カカクコム」(東京都渋谷区)に店舗情報の削除などを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は、店側の上告を受理しない決定をした。投稿情報削除を認めず店側の請求を棄却した1、2審判決が確定した。決定は5月31日付。

 サイトに「料理が出るまで長時間待たされた」などと書き込まれたとして飲食店側が情報削除を求めて提訴したが、1審札幌地裁は「原告の請求を認めれば情報が掲載される媒体を選択し、望まない場合は掲載を拒絶する自由を原告に与えることになる。他人の表現行為や得られる情報が恣意(しい)的に制限されることになり容認できない」として請求を棄却。2審札幌高裁も1審を支持した。(産経新聞、2016.6.2)


 飲食店の検索サイト「食べログ」の口コミで損害を受けたとして、北海道で飲食店を経営する会社が、サイトに出ている店の情報を削除するよう求めた裁判で、最高裁判所は店側の上告を退ける決定を出し、情報の削除を認めない判決が確定しました。

 飲食店の評価や感想を口コミとして書き込める検索サイト「食べログ」を巡って、北海道で飲食店を経営する会社は、「料理が出てくるまで40分くらい待たされた」などと否定的な内容を書き込まれ損害を受けたとして、サイトを運営する東京のインターネット関連会社「カカクコム」に店の情報の削除を求めました。

 1審の札幌地方裁判所は「店側の要求を認めれば、サイトの利用者が得られる情報が恣意(しい)的に制限されることになり、到底認められない」として、訴えを退けました。

 店側は控訴しましたが、2審の札幌高等裁判所も「飲食店を経営する以上、社会的に妥当な『口コミ』であれば損失があっても受け入れるべきだ」として退けました。

 このため、店側が上告していましたが、最高裁判所第3小法廷の岡部喜代子裁判長は、2日までに上告を退ける決定を出し、情報の削除を認めない判決が確定しました。(NHK、2016.6.2)
posted by リュウノスケ at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする