2014年11月01日

「イスラム国」シーア派服役囚600人を虐殺

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は30日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が、イラク北部モスル近郊の刑務所に服役していたシーア派約600人を虐殺したとの見方を示した。

 虐殺があったとされるのは6月10日。モスルを制圧したイスラム国の戦闘員が、バドゥシュの刑務所から服役囚約1500人を連れ出した。このうちスンニ派やキリスト教徒を除外し、シーア派の約600人を崖にひざまずかせ、自動小銃を乱射し殺害した。

 HRWはこの虐殺情報について、生存者15人から聞き取り調査をした結果だとしている。このうちの1人は、「死を覚悟し服役囚同士で抱き合い別れを告げた。自分は娘の写真にキスをした」と証言した。HRWは「戦争犯罪、人道に対する罪だ」と非難した。

 一方、米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、毎月1000人以上の外国人が、イスラム国の戦闘員としてシリアに流入していると伝えた。

 シリア国内の外国人戦闘員は1万6000人を超えたとみられるのに対し、米軍などの空爆による戦闘員らの死者は約460人にとどまっている。同紙は「空爆は歯止めになっていない」と指摘している。(産経新聞、2014.10.31)


 米国務省のサキ報道官は10月31日、イラク西部のアンバル県でイスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が、同じスンニ派の部族関係者を大量に処刑した報告があるとして深い懸念を表明する声明を発表した。現地報道によると、イスラム国は支配地域住民の反撃を恐れ、方針に従わない元警官や兵士など反発の中核になりそうな要員を相次いで殺害しているという。

 現地からの報道によると、首都バグダッドの北西約150キロのヒート中心部で29日、イスラム国が約30人のスンニ派を銃殺。30日には48遺体が埋められているのが見つかった。サキ報道官は「イラクの人々に恐怖を吹き込み、対立を深めようとしている」などと批判した。

 米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は、米軍イラク顧問団による訓練をイラクの治安部隊要員などからアンバル県の部族に拡大する考えを30日に示している。イスラム国が活発に活動するアンバル県の安定化はイスラム国を抑え込むうえで重要だ。ヘーゲル米国防長官も対イスラム国作戦で「スンニ派部族の参加が必要だ」と述べている。

 アンバル県では米軍駐留中の2006〜07年ごろ、イスラム国の前身組織が活発に活動していたが、米軍はスンニ派部族の協力で抑え込んだ経緯がある。

 一方、AP通信によると、イスラム国が制圧している北部の大都市モスルでは10月下旬、元警察幹部をイスラム国要員が殺害。周辺の村でも頭部に銃弾を受けた元警官ら約20人の遺体が発見された。(毎日新聞、2014.11.1)


 イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)は「空前の規模」で外国人戦闘員を募集していると、専門家や英紙ガーディアン(Guardian)が抜粋を掲載した国連(UN)の報告書が指摘している。

 米国の最新の統計によると毎月約1000人の外国人戦闘員がイラクとシリアに入っている。専門家たちは、最近募集された戦闘員は以前募集された戦闘員よりはるかに過激になっている恐れがあると警告している。

 ガーディアンによると、国連安全保障理事会(UN Security Council)の調査では2010年以降に集まった戦闘員の数は過去20年間にイスラム国以外の世界の過激派組織に参加した累計人数の何倍にも上っているとされている。

「もともとシリアに向かった多くの外国人戦闘員は、人道的な目的のためと信じて出かけていた」と反過激主義シンクタンク「キリアム(Quilliam)」のエリン・マリー・ソルトマン(Erin Marie Saltman)上級研究員は言う。「いまは危険が少し高くなっている。外国人戦闘員として行くには、殉教を覚悟するまで過激化していなければならない。そういう人たちの大半は帰還を想定していないだろう」

 非イスラム教国で最も多くの戦闘員を送り出しているのはロシアで、その数は800人を超えている。米国主導の空爆は彼らの決意を強めるだけだと、カーネギー・モスクワセンター(Carnegie Moscow Center)のアレクセイ・マラシェンコ(Alexei Malashenko)氏は言う。

 米中央情報局(CIA)の推定によると、イスラム国やその他の過激派組織に参加している外国人戦闘員は約1万5000人だが、ソルトマン氏は1万6000人近くになっているとみている。

 過去の数字をみると外国人戦闘員は今年3月には7000人、7月には1万2000人だった。8月にイスラム国への空爆が始まった後も1か月に1000人のペースで増加が続いていることになる。

 米戦略安全保障情報コンサルティング企業のソウファン・グループ(Soufan Group)によると、多くの外国人戦闘員を出しているのはイスラム教国で、チュニジアからは3000人、サウジアラビアからは2500人が参加している。

 フランス中東研究所(IFPO)の過激派組織の専門家ローマン・カイエ(Romain Caillet)氏によると、中東と北アフリカの全域でイスラム国の細胞組織の増加を示す証拠が増えてきており、リビアにはすでに3000人の戦闘員がいるという。(AFPBB News、2014.11.1)


 シーア派のみならずスンニ派同胞も虐殺している「イスラム国」。自分たちの信じるイデオロギーに異を唱える人間は誰であろうと殺すという発想はセクト主義の末期的症状であり、こうなるともう宗教は関係ありません。フランス革命やロシア革命はもちろん新撰組や連合赤軍も通った道。外国からの志願兵も絶えないようですが、ヘタに参加すると内ゲバで殺されるだけですよ。


 <米国人殺害5人目の映像公開>
 イラク、シリアで勢力を広げるイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は16日、人質にしていた米国人の人道支援活動家、ピーター・カッシグ氏(26)を斬首殺害したとする映像をインターネット上で公開した。イスラム国は10月に英国人人道支援活動家の殺害映像を公開した際、カッシグ氏の殺害を予告。欧米人の殺害映像を公開するのは5人目となる。

 映像で、イスラム国側はオバマ米大統領に対して「イラクから撤退すると言ったが、撤退しなかった」とのメッセージを伝えた。また、カッシグ氏がイラク戦争での従軍経験があることから、「イラクのイスラム教徒と戦った」ことを理由に殺害したとしている。シリア軍兵士十数人を斬首殺害する場面も含まれる。

 米国家安全保障会議(NSC)のミーハン報道官は声明を発表し、情報機関が映像の真偽について早急に確認するよう分析中であると指摘。「事実が確認されれば、罪のない米国人の支援活動家に対する残忍な殺人行為だ」とした。(産経新聞、2014.11.16)


 <「イスラム国」 1400人超殺害か>
 シリア内戦の被害状況を調べている団体は、イスラム過激派組織「イスラム国」が、これまでにシリア国内で市民を含む1400人以上を戦闘以外の場で殺害したとする集計を明らかにし、殺害方法も残酷さが際立つと非難しています。

 これは、イギリスに拠点を置くシリアの反政府勢力系の団体「シリア人権監視団」が17日、明らかにしたものです。

 それによりますと、「イスラム国」の戦闘員らは、ことし6月に既存の国境の枠を超えた「イスラム国家」の樹立を宣言して以降、1432人のシリア人を戦闘以外の場で殺害しており、殺害方法も頭部を切断するなど、残酷さが際立つと非難しています。

 殺害されたシリア人のうち、882人は一般市民だとしています。この中には子どもも2人含まれていて、「イスラム国」の本部の写真を撮ったという理由や、預言者ムハンマドを侮辱したという理由で銃で撃たれたということです。「イスラム国」は、拘束した欧米のジャーナリストや援助関係者らを殺害し、その様子を撮影した映像をインターネット上に公開していますが、今回の集計は、シリアで多くの市民が日常的に殺害されていることをうかがわせています。「イスラム国」を巡っては、国連の調査委員会もシリア国内で公開処刑を行っているとする報告書を公表していて、国際社会の懸念が一層強まっています。(NHK、2014.11.18)
posted by リュウノスケ at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース(テロ事件) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする