2013年05月19日

宅間守精神鑑定書出版

 児童八人が犠牲になった大阪教育大付属池田小の殺傷事件で、死刑となった宅間守元死刑囚=死刑執行時(40)=の精神鑑定書のほぼ全文が掲載された本が二十四日、出版される。鑑定書の一般向け出版は異例で、波紋を広げそうだ。事件発生から来月八日で十二年を迎える。

 著者は、元京都府立洛南病院長で鑑定を担当した精神科医の岡江晃さん(66)。「宅間守精神鑑定書・精神医療と刑事司法のはざまで」(亜紀書房)のタイトルで、関係者を匿名にし、大阪地裁に提出した鑑定書のほぼすべてを収めた。

 幼少期のエピソードや四人の元妻との関わり、犯罪歴、精神科の受診記録が掲載されているほか、高校時代の反省文や少年刑務所から両親に送った手紙など、初めて公になるものも含む。

 鑑定書は思いやりや道徳心に欠ける「人格障害」に加え、統合失調症や心理的発達障害に通じる症状や前頭葉機能に障害がある可能性も指摘している。

 元死刑囚は鑑定で、自らのことを「生まれてきてしんどいだけの繰り返しやった」と吐露。事件前は、自殺を試みたものの「なんでおれだけ死ななあかんねん」「道連れでめちゃくちゃやったろう」と考えたと明かす。

 殺人事件を想像するうち「モリモリーと食欲が出て」きたといい、事件前日に小学校での無差別殺傷を思い付いた。犯行直前は「異様に冷めている状態」で、警察に逮捕され「社会とさらばやなあ」と感じたことが、本に記されている。

 岡江さんは出版に際し、個人情報の問題や遺族反応を考え悩んだというが、元死刑囚が事件前にも十五人以上の精神科医から治療を受けながら、性的暴行や傷害事件を繰り返し、池田小事件に至った事実を重くみた。

 岡江さんは「どんな経緯や医療の末に事件が起きたのか。関心を持つ精神医学や司法の関係者に読んでほしい。特異な犯罪者の精神鑑定の事例を重ねることで、事件を防ぐ手だても見えてくるかもしれない」と話す。

 <池田小児童殺傷事件> 2001年6月8日午前10時すぎ、大阪府池田市の大阪教育大付属池田小に、宅間守・元死刑囚が侵入、1、2年生の男女8人を殺害、教師を含む15人に重軽傷を負わせた。03年8月、大阪地裁は死刑を言い渡した。04年9月、死刑確定から約1年で刑が執行された。(東京新聞、2013.5.18)


 ◇法的には問題ない−−元裁判官の西野喜一・新潟大法科大学院教授の話

 鑑定書が公判で証拠採用され、確定記録に残っていた場合、正規の手続きを経れば閲覧することができる。出版そのものに法的な問題はないと思う。しかし、被害者やその遺族、被告の家族の感情を考えると、議論を呼ぶのではないか。遺族らへのフォローなどは必要だ。

 ◇丁寧な手続き必要−−元東京高裁判事の木谷明弁護士の話

 ある元死刑囚の精神鑑定書を閲覧したことがある。元死刑囚の並大抵ではない成育歴を具体的に知り、ただ死刑にすればよいという問題ではないとよく分かった。公益的な役割があるのであれば、鑑定書の公開を一概に否定はできない。ただし、プライバシーの問題はある。最低限関係者の名前を匿名にする配慮は必要で、元死刑囚の遺族や被害者の遺族に了解を取るなど、丁寧な手続きを取った方がいいと思う。

 ◇症例問う価値ある−−甲南大法科大学院の渡辺修教授(刑事訴訟法)の話

 事件の全容を把握するためにも、学術目的での出版は許される。特異な人格者が起こす事件は後を絶たず、症例を世に問うことは価値がある。鑑定書は供述調書など捜査資料そのものではなく、資料流出には当たらない。秘密漏示などの罪に該当するかは、出版することの意味など社会的相当性も考慮されるべきだ。(毎日新聞、2013.5.18)


 精神科医で筑波大名誉教授の小田晋(おだ・すすむ)さんが11日午前6時45分、心不全のためさいたま市の病院で死去した。79歳だった。大阪府出身。

 岡山大医学部卒。東京医科歯科大大学院を修了後、筑波大や帝塚山学院大などの教授を歴任。犯罪精神医学の第一人者として知られ、1982年の日航機羽田沖墜落事故の機長の精神鑑定やオウム真理教元幹部の岡崎(現姓宮前)一明死刑囚らの心理鑑定を行った。また、日本犯罪学会理事長などを務めた。(時事通信、2013.5.12)


 宅間守の精神鑑定書が出版されるというニュース。池田小事件関連のまとめサイトを見ても宅間という男は徹頭徹尾邪悪な人格であって情状酌量できる点は何一つありません。日航機123便墜落時に遺族の振りをして遺体を見物に行ったくだりなど文字通り反吐が出ます。読もうと思う人は相当覚悟しないと気分が悪くなるんじゃないでしょうか。

 我が国で最も著名な精神鑑定医である小田晋教授が先日お亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りします。
posted by リュウノスケ at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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