2013年04月24日

岡山弁護士巨額横領事件

 民事訴訟の賠償金など9億円超を着服したとして、業務上横領罪などに問われた岡山弁護士会の元弁護士福川律美被告(65)=岡山市東区西大寺松崎=の初公判が23日、岡山地裁(中田幹人裁判長)で開かれた。検察側は犯行動機について、一部の依頼人らから要求された生活費などの立て替え金が月数百万円まで膨らみ、精算できないまま訴訟の原告に渡す賠償金などを流用していたことを明らかにした。

 冒頭陳述で検察側は、遅くとも2000年ごろ以降、依頼人らから「生活費がないから助けてほしい」と求められ、「賠償金が入れば精算できると安易に立て替えを繰り返し、依頼人とのトラブルになる面倒を回避できると考えた」と説明。

 立て替えについては相手の数とともに金額が増え、03〜04年には毎月400万〜500万円以上に上ったと指摘。証拠として「暴力団関係者が自宅に来てお金を要求していた」とする被告の妻の供述調書も提出した。

 福川被告は犯行の隠ぺいのため、訴訟が判決や和解で終結した事実を当事者に告げなかったり、虚偽の判決期日を伝えるなどしていたが、一部の依頼人には不適切な事件処理が発覚。「弱みを握られ、要求を断れなくなった」とした。

 罪状認否で福川被告は「全て認めます」と起訴内容を認めた。

 一方、弁護側は1999〜2012年の被告の立て替え金の収支が約16億円の赤字だったとする記録を証拠請求。弁護人は閉廷後、「私腹を肥やすための犯行ではない。大勢にたかられ、追い込まれた」として情状酌量を求める考えを示した。

 起訴状などでは06〜12年、交通事故や医療過誤の訴訟で保険会社などから振り込まれた賠償金をはじめ、成年後見制度の契約に基づき管理していた預金など22件で計約9億700万円を着服したとされる。(山陽新聞、2013.4.24)
posted by リュウノスケ at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする