2012年12月21日

ひろゆき書類送検

 インターネット掲示板「2ちゃんねる」で覚醒剤の密売に関する書き込みが削除されずに放置された事件で、警視庁は20日、同掲示板の開設者、西村博之元管理人(36)を麻薬特例法違反(あおり、唆し)のほう助容疑で書類送検した。

 同庁は、西村元管理人が現在も実質的な管理人として、違法情報の削除を判断する立場にあり、掲示板を放置したことで結果的に違法薬物の密売を助長したと判断した。

 同庁幹部によると、西村元管理人は、2ちゃんねるの「薬、違法」掲示板に多数の薬物犯罪の情報が掲載されていることを知りながら放置。昨年5月、覚醒剤を販売するために掲示板に書き込みをしたなどとして同法違反容疑で逮捕された密売人の男(55)(服役中)を手助けした疑い。

 警察当局は西村元管理人に対し、違法情報を削除するよう数百件のメールを送信していたが、全て開封されていたことが判明。同掲示板の違法情報などの削除を担う通称「削除人」とのメールなどから、西村元管理人が削除の最終的な決定をしていると判断した。

 同庁は昨年11月以降、西村元管理人の自宅やサーバー管理会社などを捜索するなどした。任意の事情聴取の求めに応じていない。(読売新聞、2012.12.20)


 インターネット掲示板「2ちゃんねる」への覚せい剤密売などに関する書き込みを放置したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は20日、麻薬特例法違反(あおり、唆し)のほう助の疑いで、2ちゃんねる開設者で元管理人の会社役員西村博之氏(36)を書類送検した。

 警視庁によると、掲示板の管理に絡み2ちゃんねる関係者が摘発されるのは初めて。東京地検が起訴するかどうか判断する。ネット上の有害情報の管理責任と規制をめぐり、論議を呼びそうだ。

 送検容疑は、2ちゃんねるに違法な薬物売買の投稿が多数掲載されているのを知りながら削除せずに掲示板の提供を続け、昨年5月、無職の男(55)=同法違反罪で実刑確定=が覚せい剤売買を持ち掛ける書き込みを、ほう助した疑い。

 男は覚せい剤0・2グラムを1万円で販売する意味で「02−1万円」の書き込みを投稿。麻薬特例法違反容疑などで逮捕、起訴された。

 西村氏は2009年、2ちゃんねるの事業を海外の企業に譲渡し、管理人を退いたとされるが、警視庁はその後も広告収入を得るなど同サイトの運営に関与していたと判断した。

 削除要請があった書き込みの扱いをめぐり、運営スタッフからメールで相談を受けていたことも確認し、掲示板を実質的に管理する立場にあったとみて捜査していた。

 警視庁は昨年から今年にかけ、西村氏の自宅など関係先を家宅捜索。西村氏は取り調べに応じていないが、2ちゃんねる側が違法な書き込みの削除依頼に積極的に応じるなど掲示板の運営に改善が見られたため、逮捕を見送った。

 西村氏は2ちゃんねるが削除依頼を大量に放置しているとの指摘について、ブログで「警察からの削除依頼は2通で、削除している」「司法によって違法と判断されない限りは合法」と反論していた。(共同通信、2012.12.20)


 インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で、違法薬物の密売に関する書き込みを放置したことで、結果的に去年起きた覚醒剤の密売事件を助長した疑いがあるとして、警視庁は、掲示板の元管理人を、麻薬特例法違反のほう助の疑いで書類送検しました。

 違法な薬物に関する書き込みを巡って、掲示板の運営者側が書類送検されるのは異例です。

 「2ちゃんねる」は、平成11年に開設された国内最大規模のインターネットの掲示板で、違法な薬物に関する書き込みが放置され、問題となっていたことから、警視庁は去年からことしにかけて、2ちゃんねるの関係先を捜索して、捜査を進めてきました。

 その結果、薬物の密売に関する書き込みが、再三の削除の依頼にもかかわらず放置され続けたことで、結果的に去年5月の書き込みで覚醒剤が密売された事件を助長した疑いがあるとして、警視庁は、掲示板を開設した西村博之元管理人(36)を、麻薬特例法違反のほう助の疑いで書類送検しました。

 西村元管理人は3年前、2ちゃんねるの運営の権利を海外の会社に譲渡したと発表していましたが、警視庁によりますと、実質的な責任者の立場にあるということです。

 西村元管理人は警視庁の事情聴取に応じず、捜索後のことし5月、自分のブログで「警察からの削除依頼のメールは2通で、削除済みだ。ほかの削除の依頼は適切な手段で行われてない」などと反論していました。

 一方で、警察庁によりますと、2ちゃんねるでは削除を求められた書き込みが放置されるケースが、ことしは去年に比べ大幅に減っているということです。

 NHKは西村元管理人に取材を申し入れていますが、これまでのところ回答はありません。

 違法な薬物に関する書き込みを巡って、掲示板の運営者側が書類送検されるのは異例で、専門家からは、今の法律で刑事責任を問うのには限界があるのではないかという指摘も出ています。

 “違法書き込み放置”現状は

 インターネット上の掲示板を巡っては、薬物取り引きや児童ポルノなどの違法な書き込みや画像が削除されずに放置されるケースが相次ぎ、問題になっていました。

 こうした違法な書き込みは、警察庁が委託する「インターネット・ホットラインセンター」が掲示板の管理者などに削除を要請していますが、去年確認された違法な書き込みは3万6500件余りと、過去最多となりました。

 このうち「2ちゃんねる」では、去年、削除の要請を受けた書き込みの97%に当たる5068件を削除せずに放置しており、ネット上に放置された違法な情報のほとんどを「2ちゃんねる」が占めている状態でした。

 内容は、覚醒剤など薬物の取り引きに関するものが4611件と最も多く、次いで、振り込め詐欺などに悪用される、通帳や携帯電話の売買に関するものとなっていました。

 しかし、こうした実態が明らかになってからは、書き込みが削除されるケースが大幅に増え、ことしは、削除要請を受けながら放置された書き込みは半年間で173件にまで減少しています。

 警察庁は、違法薬物を密売する書き込みを放置したとして警視庁が捜査に乗り出したことなどが影響して、管理者側の自主的な削除が進んだほか、新たな書き込み自体も減ったとみています。

 「2ちゃんねる」側の対策は

 「2ちゃんねる」は、去年11月に関係先の捜索を受けたあと、薬物の取り引きに関する書き込みを規制する対策を打ち出し、放置される違法な書き込みは大幅に減っています。

 去年12月からは、薬物売買の書き込みを自主的に削除するようになったほか、「薬、違法」という掲示板に違法な書き込みが行われた場合、パソコンに割り当てられた固有の番号「IPアドレス」を強制的に表示して、書き込んだ人の特定が容易になる措置を取りました。

 さらに、ことし4月以降は、警察から削除依頼があった書き込みをいったん掲示板の中の専用の閲覧場所にまとめ、7日以内に利用者から反論がない場合は削除する仕組みを取り入れています。

 元管理人は容疑に反論

 西村元管理人はことし5月、自身のブログに、容疑に対する反論を掲載しています。

 この中では、警察からの削除要請のメールは2通届いただけで、その投稿については「削除済みだ」としています。

 そして、「インターネット・ホットラインセンター」から届いた数千件の要請については、「センターは財団法人にすぎず、掲載された情報を違法と決めることはできない。合法の可能性もある情報の削除依頼を、不適切な手段で送ってきて、対応されなかっただけだ」と主張しています。

 また、「2ちゃんねる」の管理については、2009年1月に、ブログでシンガポールの会社に権限を譲渡したと発表し、自身は「2ちゃんねる」の運営とは関係がなくなったとしていました。

 専門家の意見は

 インターネットに関する法律問題に詳しい森亮二弁護士は、「掲示板に限らず、インターネットには無数の情報が投稿されている。これを管理者がすべてチェックできるわけはないので、投稿の内容に対して管理者は責任を負わないというのが大原則だ。しかし、自分から違法な情報の投稿を呼びかけた場合や、違法な情報の削除要請に応じず放置していた場合には、刑事責任を問われてもしかたがない。また、匿名の掲示板だから違法な情報が投稿されるのだという意見もあるが、匿名性を制限すれば、内部告発や権力者への批判が難しくなることも考えられ、匿名であること自体に違法性はないのだということは強調しておかなければならない」と話しています。

 また、元検事で薬物犯罪の捜査に詳しい若狭勝弁護士は、「掲示板の運営者と書き込みをした人が全くの見知らぬ者どうしであれば、犯罪を手助けするという認識があったことを立証するのは難しく、違法な書き込みを放置した行為を罪に問うのは困難なのではないか」と指摘しています。

 そのうえで「現在の法律を駆使して犯罪を摘発する方法もあるが、今後は、今回のようなサイバー犯罪にしっかりと対処するためにも、武器となる専門の法律を作るべきだ」と話しています。(NHK、2012.12.20)


 「S極上品出荷」「氷販売」。インターネット掲示板に並ぶ暗号のような言葉は覚せい剤を売買する違法情報だ。書き込みを放置したとして20日、サイト開設者西村博之氏(36)が書類送検された「2ちゃんねる」。ネット空間の浄化を目指す警察は、業界の先駆者と攻防を繰り広げたが、異例の摘発には疑問の声も上がる。

 2ちゃんねるの「薬・違法板」にアルファベットと数字の組み合わせが並ぶ。

「S 0.3 15000 P1000」

 横行した書き込みの一例だ。「S」「氷」は覚せい剤、「P」はポンプを意味する注射器。書き込みの内容は「覚せい剤0.3グラムを1万5000円で販売。注射器は別売りで1000円」と読み取れる。

 警察庁の委託で違法情報の削除をサイト側に要請するのは、財団法人が運営する「インターネット・ホットラインセンター」(IHC)。警察庁によると、IHCは昨年、2ちゃんねるに5223件の違法情報を削除するよう依頼したが、97%に上る5068件は削除されなかった。

「昔はよく『削除しないのが良い削除人』と言われた。迷ったら放置が鉄則だった」

 かつて違法な書き込みへの対応を判断する「削除人」だった男性は、2ちゃんねるの内実をこう振り返る。削除人は下級、中級、上級に分かれ、全体で30〜40人ほど。ハンドルネームで活動し、削除人同士は互いの本名も顔も知らない。

 基準となるガイドラインはあったが、実際に削除するかどうかは個人の判断。男性は「(文脈の)前後を読み取り妥当な削除を考えていた。とても慎重だった」と語る。

 警視庁は今回の捜査で統括する立場の削除人を特定、2ちゃんねるの運営実態の解明に努めた。

 一方、2ちゃんねるは知名度が上がるにつれ、爆破や殺人など犯罪予告の書き込みも増加。警察が犯罪を予告した人物を立件するには、通信記録を管理するに西村氏の協力が不可欠とされた。

 「このまま協力してもらえばいい」「逮捕すべきだ」。警視庁内部では西村氏の扱いをめぐり意見の対立も。捜査関係者によると、家族ぐるみの関係を築き、西村氏から情報を引き出した捜査員もいたが、昨年11月には専従捜査班を設置し、立件に向けてかじを切った。

 しかし、園田寿甲南大法科大学院教授(刑法・情報法)は、サイト管理者が摘発されるケースについて「自らが犯罪に積極的に関与した場合など、例外中の例外だった」と指摘。その上で「掲示板の提供者の責任を追及するのは一歩踏み出しており、好ましい傾向ではない」と話している。(山陽新聞、2012.12.21)


 削除依頼を無視し続けた結果書類送検されたひろゆき。遠隔操作ウイルス事件も関連しての警察権力による2ちゃんねる潰しという見方も出来ます。「麻薬特例法違反(あおり、唆し)のほう助」という罪名も微妙なので日本国憲法第21条を盾に全力で反論するかもしれません。


 <「2ちゃんねる」創設者を不起訴 書き込み放置事件>
 インターネット掲示板「2ちゃんねる」上で禁止薬物の売買を誘う書き込みを放置したとして、2ちゃんねる創設者が麻薬特例法違反(あおり・唆〈そそのか〉し)幇助(ほうじょ)の疑いで書類送検された事件で、東京地検は19日、創設者の西村博之元管理人(36)を不起訴処分にした、と発表した。地検は処分の内容や理由を明らかにしていない。

 西村元管理人は、禁止薬物の売買を誘う多数の書き込みを放置し、2011年5月に50代の無職の男が覚醒剤の売買を持ちかける書き込みをするのを手助けしたとして、昨年12月に警視庁から書類送検された。

 警視庁は11年11月〜12年3月、東京都内や北海道の2ちゃんねるの関係会社など約10カ所を捜索していた。(朝日新聞、2013.3.19)


<参照>
ウィキペディア 遠隔操作ウイルス事件
ウィキペディア 日本国憲法第21条
posted by リュウノスケ at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする