2011年04月07日

勧告を受けた力士19人引退届提出

 大相撲の八百長メール問題で処分を受けた23人のうち、谷川親方(37)=元小結・海鵬=が5日、ただひとり日本相撲協会の勧告を拒否した。この日は引退(退職)届の提出期限だったが、同親方は改めて八百長への関与を否定し「提出することは認めたことになる」と退職届を提出しなかった。これにより谷川親方は解雇以上の処分が確実となった。それ以外の処分者22人は全員、この日までに提出し、協会に受理された。

 引退勧告を受けた力士19人全員が5日までに引退届を提出。そのうち8人がこの日両国国技館に姿を見せ、自ら届け出た。尾上部屋の処分対象者3人は師匠の尾上親方(元小結・浜ノ嶋)と共に現れた。十両・境沢(27)は「納得はしていない。これからは力士のことをもっと大事に思ってほしい」と号泣しながら訴えた。日本人最重量277キロの三段目・山本山(26)は「感謝している。協会がなかったらただのデブですから」と人気力士らしく、ユーモアのあるコメントで無念を包み込んだ。

 最大4人の処分対象者を出した陸奥部屋の力士も、全員が自ら提出。幕下・霧の若(27)は「悔しいけど(従わなかったら)新たな処分を出すといううわさも聞いた。師匠のためを思ったら、こうするほかなかった」と涙をぬぐった。幕内・白馬(27)は「納得していないことは分かってもらいたい。自分が辞めることで、この問題が良くなれば」。それ以外の力士は師匠や部屋関係者が代理で提出。放駒理事長は「よく受け入れてくれたと思う。これからの自分の人生を歩んでいってほしい」とねぎらった。

 ◆今月、断髪ラッシュ 〇…退職、引退届が受理された22人のうち、複数の力士は今月中に断髪式を行う予定だ。十両・旭南海の師匠・大島親方(元大関・旭国)は「部屋が主催で今月中にやるつもり」と明かした。山本山ら3人の弟子が引退した尾上親方(元小結・浜ノ嶋)も部屋主催で行う意向。八百長への関与を認めた十両・千代白鵬も今月中を予定しており、今後は断髪ラッシュになりそうだ。

 ◆「錦島」名跡は豊ノ島へ 〇…引退届を提出した十両の霜鳳は年寄名跡「錦島」を保有し、これまで同じ時津風部屋に所属する元幕内・蔵王錦の錦島親方に名跡を貸している。今回の引退で保有することができなくなったため、「錦島」の名跡を部屋の小結・豊ノ島が取得することが判明した。すでに協会に手続きを行っており、6日の臨時理事会に取得を申請し承認を受けることになる。

 ◆徳瀬川ら5人、モンゴルで釈明会見 〇…引退した幕内・徳瀬川ら5人のモンゴル出身力士が、近く母国で釈明会見を行うことが分かった。近い関係者によると、八百長への関与での引退で、モンゴルに住む家族に中傷が及んでいるという。このため、所用がある幕内・白馬を除く4人が6日に帰国し、近日中に母国の国民へ潔白を主張する会見を行う意向だ。(スポーツ報知、2011.4.6)


 日本相撲協会から八百長関与を認定され「退職勧告」を受けた谷川親方(元小結・海鵬)が処分の受け入れを拒否した。相撲協会は「引退勧告」などの処分を受けた力士、親方に対して5日までに退職届、引退届を出すように求めていた。既に関与を認めていた竹縄親方(元幕内・春日錦)、十両・千代白鵬、幕下・恵那司を含め他の22人は同日までに提出したが、谷川親方だけは応じなかった。6日に東京・両国国技館で行われる理事会で谷川親方に「解雇」などの厳罰が下される。

 ただ一人、相撲協会に反旗を翻した。谷川親方は午後4時から東京都墨田区の八角部屋で会見を行った。涙を浮かべながら用意していた文書を読み上げ、八百長関与を強く否定し、退職届を出さないことを宣言した。

 「私は自分の信念を貫き通し、退職届を提出しません。私にとって退職届を提出することは(八百長関与を)認めたことになるからです」

 相撲協会は1日の理事会で計20人の力士、親方の八百長関与を認定し角界追放を意味する「引退勧告」「退職勧告」を宣告。5日までに引退届、退職届を出さなければ、それ以上の厳罰を下すことも付け加えた。反発の声も出たが、3日には全親方らが参加した評議員会が行われ理事会の決議を承認した。そのため、谷川親方にはきょう6日の理事会で「解雇」や「除名」の追加処分が下される。既に降格処分となった八角親方(元横綱・北勝海)にも新たな処分が出る可能性もある。

 谷川親方は「14年間の現役生活で一度たりとも八百長相撲を取ったことがない」として、特別調査委員会の調査に協力。携帯電話も正常な状態のまま提出した。しかし、携帯電話の解析やビデオ検証の結果については説明を受けていないという。

 1日の理事会でも無実を訴えたが、聞き入れられず、竹縄親方の供述などから昨年初場所と同春場所での春日錦との取組が八百長と認定された。「とにかく悔しくて、やりきれない気持ちでいっぱい」。法的措置については「まだ気持ちの整理がついてないので、これから考えたい」と話し、今後検討する。

 ▼放駒理事長(元大関・魁傑) (谷川親方が退職届を出さなかったことは)残念だが、自分は自分という思いだろう。(6日の)理事会で話にはなるでしょう。(提訴されたら)それ相応の対応になるが、仮定の話はできない。

 ▽相撲協会の退職金 力士を引退したときに支給される退職金(力士養老金、勤続加算金)と、親方を辞めたときに支給される退職金(年寄退職金、勤務加算退職金など)がある。いずれも「除名」の場合は支給されないが「解雇」の場合は支払いの有無などを理事会で決定。元小結の霜鳳には約1400万、元幕内の三段目・山本山には約600万円が支給される予定。また昨年名古屋場所中に引退した谷川親方には既に力士の退職金約1600万円が支給されている。また親方の退職金支給は満5年以上勤務が条件のため勧告に応じても谷川親方には支給されない。(スポニチアネックス、2011.4.6)


 日本相撲協会の親方衆や行司の代表らによる評議員会が3日、東京・両国国技館で行われ、八百長問題の処分に理解を示した。実態解明に当たった特別調査委員会や、処分を決めた理事会のメンバーから説明を受け、4時間以上にわたって質疑応答などを繰り返した。しこりは残るものの、角界の将来のために処分を受け入れた。一方、出席した親方衆の中から、星のやりとりは八百長に相当しないという、八百長撲滅を根底から否定する仰天発言も飛び出し、角界の非常識ぶりが浮き彫りにされた。

 評議員会では、相撲界の「八百長」に関する認識不足が明らかになった。調査委の山本浩委員は「質問は、ほとんどが証拠の認定に関するもの」と言いながら「中には、星の回し合いは八百長じゃない、という意見もありました」と明かした。驚く報道陣に「いろいろ考えはありますねえ」と同委員も苦笑い。「金銭のやりとりがないのに、処分はおかしいということなのでしょう」と、半ばあきれた様子で付け加えた。

 1日の理事会後の会見では、調査委の深沢直之委員が「相場は星1つ40万円ということだが、現金の動きは確認できなかった。すべては星の貸し借りだった」と説明している。

 金銭授受の有無ではなく、故意に勝敗を操作したことが問題なのだ。真剣勝負の大原則をないがしろにし、勝負を楽しみに大相撲を支えてきたファンを欺く行為が、大きな社会問題になった。それが、この期に及んで「星の回し合いは八百長じゃない」という仰天発言。これが、力士を指導する立場の親方の言葉だ。

 さらに、驚きは続いた。「星の回し合いは八百長ではない、という意見もあったようですが」という質問に対して、ある協会理事は「私も金銭の授受があるのが八百長で、星の貸し借りは違うと思っている」と口にした。八百長への関与力士を処分して、再発防止へ相撲界を引っ張っていくべき立場の理事までもが「金銭の受け渡しがなければ」という考えだ。八百長に対する認識の甘さが、まだ角界に厳然として存在することを露呈した。

 再出発を目指す相撲界の前途は多難といえる。複数の「元力士」の発言によって「星の貸し借りは問題なし」という角界だけに通用する考えが根強く残っていることが分かった。23人を処分しても、この認識が変わらない限り再び同様の問題が起こるのは間違いない。再発防止への第1歩は、力士はもちろん、親方、協会まで相撲界全体が八百長問題を正しく理解することだ。(日刊スポーツ、2011.4.4)


 大相撲を揺るがした八百長問題で、日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、特別調査委員会が関与を認定した23人の力士、親方について事実上の角界追放を意味する厳罰処分を決めた。

 処分の内訳は(1)幕内の徳瀬川、白馬、春日王、光龍、猛虎浪、琴春日、十両の将司、豊桜、境沢、霜鳳、旭南海、安壮富士、若天狼、清瀬海、幕下の保志光、十文字、霧の若、白乃波、三段目山本山の現役力士19人が引退勧告(2)当初から八百長関与を認めていた竹縄親方(元幕内春日錦)、十両千代白鵬、幕下恵那司は2年間の出場停止(3)谷川親方(元小結海鵬)は退職勧告―となった。

 弟子が八百長に関与したとして北の湖(元横綱)九重(元横綱千代の富士)陸奥(元大関霧島)の3親方が理事を辞任した。この3人を含む17人の師匠を降格処分とした。相撲協会の責任として放駒理事長(元大関魁傑)が2カ月で30%のほか、理事ら幹部の給与の一部自主返納も決めた。

 この日は早朝から特別調査委が両国国技館で処分案をまとめ、臨時理事会で検討。処分対象者を理事会に呼んで弁明させた上で処分を通告した。

 引退勧告は八百長の処分規定では、除名に次ぐ重い処分で、相撲協会は引退届の提出期限を5日とした。引退届を受理された千代白鵬と仲介役の恵那司は謝罪したが、そのほかの力士らは八百長関与をあらためて否定して、処分への不満を表明した。(共同通信、2011.4.1)


 現役力士19人が実質的に永久追放となった大相撲八百長問題。引退勧告を受け入れないと除名となる可能性があり、そうなると退職金が支払われないので選択の余地はありませんでした。まあ本当に冤罪ならば司法の場で徹底抗戦すべきだとは思いますが。

 個人的には思ったよりも厳しい処分だったと思います。親方衆が星の貸し借りは問題ないと思っているということから考えて、自身が現役時代八百長をしていたのは確実。放駒理事長はガチ力士だったそうですが、他の親方には「お前が言うなよ」というようなヤオで有名な人もいます。結論をリードしたのは「角界の常識」を知らない外部委員だったのでしょう。

 今回処分となった力士は全て問題のメールが証拠。週刊現代・ポストが指摘しているように、他に八百長をやっている力士が存在することも十分考えられます。今後幕内上位力士の八百長が確認されれば、そのときこそ大相撲の終焉となります。
posted by リュウノスケ at 02:03| Comment(0) | TrackBack(1) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする