2010年12月30日

「総額25万円を費やしたが、落札できたのはたった1回」ペニーオークションについて

 入札のたびに手数料が取られる「ペニーオークション」と呼ばれる新手のインターネットオークションに関して、「いくらやっても落札できない」といった苦情が11月ごろから、各地の消費者センターで急増していることが28日分かった。

 ほとんどの業者が格安で商品を落札できることを売りにしているが、落札できなくても手数料が返金されない点などを明確に表示していない場合、景品表示法に抵触する恐れがある。消費者庁は情報収集に着手し、年明けにも注意喚起したい考えだ。

 国民生活センターなどによると、ペニーオークションに関する相談は11月末までに150件あった。「業者がサクラを使って参加者に落札させないようにしているのではないか。不審だ」との声も寄せられた。

 関係者によると、ペニーオークションは05年ごろ、ドイツで考案。入札に小額の手数料がかかることから、小銭という意味もある英国の通貨単位「ペニー」を冠して呼ばれるようになった。国内では09年末から業者が増え始め、少なくとも100以上のサイトが運営されている。

 出品されるのは大型テレビやパソコンなど。サイト上では、入札があるたびに落札価格が1〜15円刻みで上がり、オークションも15〜20秒間で延長される。延長時間内にほかの入札者が現れなければ落札できる仕組みだ。

 落札価格は一般の販売価格の数%になることが多いが、参加者は入札のたびに70円前後の手数料が必要。自動的に入札を繰り返すようサイト上で設定することも可能で、人気商品は入札が1万回以上になることもある。業者は商品の仕入れ値をはるかに上回る手数料収入で利益を得ることができる。落札者以外の参加者は手数料を支払うだけとなるため「オークションというよりギャンブルに近い」との指摘もある。

 <ネット上のトラブルに詳しい落合洋司弁護士の話>
 このオークションの仕組みが詐欺や賭博に当たるのではないかという指摘もあるが、違法性についてはグレー(灰色)だ。しかし、業者側がサクラを使うなど、一般参加者に落札できないようにしていれば、詐欺そのもの。ほとんどの人が損をするという実態が知れ渡るまで、稼げるだけ稼ごうという悪質な業者もいるのだろう。(共同通信、2010.12.29)


 「なんでも最大99%OFF」「大型テレビが544円」。人気商品が破格で手に入ることを売りにするペニーオークション。サイトをのぞくと、出品された家電製品や食料品が並ぶ。

 それぞれの商品には、オークション終了時刻までのカウントダウンと現在の価格が表示される。参加するには、入札手数料をコインやポイントの形で先払いすることが必要だ。白熱するのは終了間際。残り10秒を切ると、矢継ぎ早の入札に価格は急上昇、オークション時間も延長される。

 「コインに使った分を取り戻そうとすると、やめられなくなる」と話すのは、神奈川県内に住むパートの30代女性。軽い気持ちでオークションに参加するようになったが、すぐに熱くなった。

 「数え切れないくらい入札した。丸2日ずっと画面を見続けたことも」。頭の中は「高額商品を落札して、リサイクルショップで換金したい」という思いだけ。総額25万円を費やしたが、落札できたのはたった1回。安い商品だったという。女性がはまったサイトを運営する会社の所在地は福岡市内のレンタルオフィス。問い合わせ先は電子メールアドレスだけで、電話はない。運営会社の社長が別の企業に勤めていることが分かったが、取材の電話やメールに返答はなかった。

 「ネットの向こうでは、何をされているのか分からない。だまされたといっても証拠はありませんから…。今考えると、ばかみたい」。女性は自己嫌悪に陥っている。(同上、2010.12.29)


 新聞で初めて知ったんですが、こんなイカサマ賭場みたいなのが流行ってるんですね。どう考えても業者が儲かるだけだと思うんですけど。

 とりあえず百聞は一見にしかず。ボットを使って絶対に落札できなくしてそうな中小詐欺業者は無視して、ペニーオークション比較サイト経由で知名度の高いDMMのサイトに行ってみました。『DMM.com ポイントオークション』は入札手数料1回60ポイント(円)。入札後15秒間新規入札がなかった場合落札です。

 仮に落札できなかった場合でも、DMM販売価格から入札手数料総額の50%を差し引いた価格で落札できなかった商品を値引き購入できる救済制度があります。ただ、人気商品やポイントなどの「落札限定商品」では値引き購入はできません。

 私が最初に見たオークションはカップ焼きそばの入札。1ダース12個で販売価格は1813円の1円オークション(入札額が1円ずつ加算)です。

 始値1円から別々の5人で順番に入札、内3人は1回だけで脱落し2人が競り合いになりました。結局、自動入札していた一方が23円で降りると別の人が参戦して4回入札しただけで見事に落としました。落札価格は31円。手数料を含めた総額でも271円。確かにこれなら大変お徳です。

【カップ焼きそば落札価格】
31円
【手数料】
4回(入札回数)×60円(1回の手数料)=240円
【落札価格+手数料】
31円+240円=271円

 気になるのはとんびに油揚げさらわれた形となった競り負けた人。この人は13回も入札していたのでこのままでは単に780円の損失。救済制度で商品を購入すると総額で2203円です。因みにアマゾンで同じ商品の最安値は2128円、楽天では1536円でした(入札当日の価格、以下同じ)。

【値引き購入価格】
1813円(販売価格)−780円(手数料)×0.5=1423円
【手数料】
13回(入札回数)×60円(1回の手数料)=780円
【値引き購入価格+手数料】
1423円+780円=2203円

 共同通信の記事にもあるように相当悔しいのかこの競り負けた人は引き続いてインスタントスパゲティの入札にも参加。1ダース12個で販売価格は2331円の5円オークションです。今度は始値からタイマンで競り合い40回入札して再び敗北。熱くなりすぎたのが災いして勝った人すらダメージが大きく全然得ではありません。

【インスタントスパゲティ落札価格】
405円。
【手数料】
41回(入札回数)×60円(1回の手数料)=2460円
【落札価格+手数料】
405円+2460円=2865円

 当然のことながら救済で商品購入してもかなり割高。アマゾンで同じ商品の最安値は2376円、楽天も同値です。

【値引き購入価格】
2331円(販売価格)−2400円(手数料)×0.5=1131円
【手数料】
40回(入札回数)×60円(1回の手数料)=2400円
【値引き購入価格+手数料】
1131円+2400円=3531円

 安い食品でこうなんだから高額商品は推して知るべし。携帯ゲーム機(15円オークション、色はイエロー)とデジカメ(5円オークション、オレンジ)の入札例を挙げると下記のような惨状です。

【携帯ゲーム機落札価格】
6675円。
【手数料】
202回(入札回数)×60円(1回の手数料)=12120円
【落札価格+手数料】
6675円+12120円=18795円

【値引き購入価格】
17099円(販売価格)−7800円(手数料)×0.5=13199円
【手数料】
130回(入札回数)×60円(1回の手数料)=7800円
【値引き購入価格+手数料】
13199円+7800円=20999円

 アマゾンの当日最安値は17017円(同色、新品、以下同じ)、楽天は16779円、価格コムは15900円。値引き購入価格は最後まで競り合いになって負けた人。

【デジカメ落札価格】
4070円。
【手数料】
398回(入札回数)×60円(1回の手数料)=23880円
【落札価格+手数料】
4070円+23880円=27950円

【競り負けた人の手数料】
398回(入札回数、偶然落札者と同じだった)×60円(1回の手数料)=23880円

 このデジカメは「落札限定商品」であり、最後まで競った相手は値引き購入すらできないので23880円の丸損。アマゾンで同じ商品(同色)の最安値は35000円、楽天は28800円ですが、価格コムは27882円なので落札した人も別に得したわけではありません。ハイリスクノーリターンです。

 ペニーオークションの一番の問題点は1、5、15円など小額でしかアップできないこと。これではほぼ確実に競り合いになって入札回数が増えるので手数料が膨らみます。業者の思う壺ですね。

 考えられる対策としては「こいつには絶対に勝てない」と思われるような有名コテハンになることですが、有名になるまでに膨大な金がかかるので現実的ではありません。正攻法としては始値から参加しては絶対にだめで、商品の価格と種類、入札状況からどの程度で落札されるか分析。数百、数千のデータを取って落札平均値に達したら参戦し、事前に損切りラインを決めてその入札回数に達したら潔く撤退するということを貫かなくては厳しいでしょう。

 ただ、ペニーオークションは恒常的に「仕手戦状態」であり、そういった相場的手法も通用しないと思われます。奇跡的に安く買えることはあってもトータルではほぼ確実に損をするでしょう。儲かるのは胴元だけ。正に業者の業者による業者のためのオークションです。

 それにしても弁護士が言うんだから不正がない限り一応合法なんでしょうが、こんな嫌らしい商売をDMMやGEOなどの有名企業がやったらだめですよ。例えば近所のスーパーマーケットや家電量販店でペニーオークションやってたらその店は信用なくすでしょう。絶対に損する客が出るわけだから。ポイントのオークションなんて値引き購入もできないし宝くじとほぼ同じ。どうしてこれが合法なのか。ちゃんと規制しろよ。


<参照>
ウィキペディア ペニーオークション
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2010年12月26日

第55回有馬記念(GI)

三連単 F→@・M⇔A・B・C・D・G・H・J・L・N・O=1万2000円
前回までのトータル:−15万6810円
回収率:94.3%
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2010年12月21日

大桃美代子ツイッターで麻木久仁子の不倫を暴露

 タレント・大桃美代子が19日深夜、自身のツイッターで「今年嬉しかった事は、Twitterを始めて色々な方と出会えたこと。ショックだったのは、元夫が麻木久仁子さんと不倫をしていた事がわかったこと。先輩として尊敬していたのに、ショック」とつぶやき、元夫とタレントの麻木久仁子が不倫していたことを暴露した。

 大桃は2003年にテレビ番組制作会社のディレクターと結婚したが、09年11月に離婚。一方の麻木は、06年に作曲家の松本晃彦氏と夫婦間のすれ違いを理由に離婚し、現在は独身。大桃は当時、離婚の原因を語らなかったが、「不倫」が原因の可能性も出てきた。(デイリースポーツ、2010.12.20)


 タレントの大桃美代子さん(45)がツイッター(Twitter)で、元夫が麻木久仁子さん(48)と不倫していたと暴露した。大桃さんは2009年に離婚したが、麻木さんは芸能界での先輩だった。

 2010年12月19日夜、ツイッターに「今年嬉しかった事は、Twitterを始めて色々な方と出会えたこと。ショックだったのは、元夫が麻木久仁子さんと不倫をしていた事がわかったこと。先輩として尊敬していたのに、ショック どうして 辛い」と投稿した。

■「フォローしてくれない理由がわかってしまいました」

 1時間ほど経ってから「少し、遠くにいってきます。人生はいろいろな事があるものです」と呟き、それを最後に更新が途絶えている。麻木さんもツイッターをしているが、そちらも19日夜からストップしたままだ。

 大桃さんのツイッターをみると、前日の18日から暴露の前兆らしきものがある。麻木さんに対し、「フォローしてくれない理由がわかってしまいました」と投稿。さらにその少し後には「人生、一寸先は闇。万事塞翁が馬」と呟いている。

 大桃さんは03年にテレビ制作会社のディレクターと結婚したが、09年11月に離婚していたことが発覚。スポーツ紙などに報じられたが、原因については明らかにされていない。

 一方の麻木さんも、06年に作曲家の松本晃彦さんとすれ違いによるコミュニケーション不足を理由に離婚。松本さんとの間には娘が1人いる。芸能界では麻木さんは大桃さんの先輩にあたり、イベントなどで共演したことも何度かあったようだ。

■本人はプライベートで旅行中

 大桃さんの所属事務所の担当者は、「現在、状況を確認しているところ。本人はプライベートで旅行に行っている」とコメント。大桃さんのツイッターアカウントは事務所公認のオフィシャルなものではなく、本人だとすれば個人でやっていた可能性があるとしている。

 また、元夫のテレビディレクターはメディアにも度々登場する著名ジャーナリストだという。ツイッターでは2010年秋、麻木さんがこの著名ジャーナリストの「愛人」であるという真偽不明の噂が流れていた。

 突然の大暴露はネットで大きな話題となった。ツイッターでは、「大桃さんってそんなキャラだったのか」「ウィキリークスならぬツイリークス」といった書き込みがなされ、大桃さんには「大丈夫ですか?」「ツラい気持ちは分かりますが、公共の場に実名を晒すのはいかがなものかと思います」といった呟きも寄せられている。

 麻木さんの所属事務所の担当者は「まだ大桃さんご本人が呟いていると確認できないので、コメントできない」と話している。(J-CASTニュース、2010.12.20)


 捨て身で麻木久仁子の悪行を告発した大桃美代子。こういうことがあるからネットっておもしろいですね。

 麻木はあの性格なので今後も平然と仕事を続けるでしょう。問題は大桃。「少し、遠くにいってきます」というツイートも気になります。日本人は暴露という行為を蔑む傾向がありますが、今回の件は被害者なんだし批判するのは筋違いです。

 エチカとは真実を知ることだと私は信じます。がんばれ大桃博士。





<参照>
大桃美代子 (omomo_miyoko) on Twitter
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2010年12月19日

第62回朝日杯フューチュリティステークス(GI)

三連単 I⇔D・H・J・N→@・B・K・M・O=1万2000円
前回までのトータル:−14万4810円
回収率:94.7%
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2010年12月15日

さかなクン「絶滅種」クニマスを発見

 環境省のレッドリストに掲載され、絶滅したとみられていた秋田県の田沢湖の固有種「クニマス」が、山梨県の西湖で生存していたことが、京都大学の中坊徹次教授(魚類学)らの調査で分かった。クニマスの生息確認は70年ぶり。レッドリストに絶滅種として記載された魚が再発見されたのは初めて。

 クニマスはサケ科の淡水魚。体長は最大で約30センチで、食用の高級魚として知られていた。昭和10年代、周辺の発電施設の導水工事で強酸性の水が流入し、湖水が酸性化したため死滅。そのまま絶滅したと考えられていた。

 西湖で確認された個体はクニマスとエラや消化器官の形が一致し、遺伝子解析でも同種と裏付けられた。西湖は、昭和10年代に、クニマスの卵を放した経緯があるという。

 発見のきっかけは、中坊教授の知人で東京海洋大学客員准教授のタレント「さかなクン」にクニマスの絵を描くことを依頼したこと。参考に近縁種の西湖のヒメマスを取り寄せた際、特徴の違う魚が届き、中坊教授らが今年3月ごろから調べたところ、クニマスと判明した。(産経新聞、2010.12.15)


 環境省のレッドリストで「絶滅種」に指定されている「クニマス」が山梨県の西湖(さいこ)で生息していることが、京都大の中坊徹次教授(魚類学)や、東京海洋大客員准教授でタレントの「さかなクン」らの調査で明らかになった。

 生息が確認されたのは約60年ぶり。環境省は今後、絶滅種の指定を見直す方針。

 クニマスは、サケ科に属する淡水魚の一種。日本一深い湖・田沢湖(秋田県)にだけ生息していたが、1940年、下流の水力発電所に供給する湖水を補充するため、近くの玉川の強酸性の川水を湖に引き込んだことが原因で、48年の確認を最後に絶滅した。

 さかなクンが今春、西湖で取れたヒメマスを取り寄せたところ、その中に黒っぽいものがあり、知人の中坊教授に確認を依頼。ヒメマスとのDNA型の比較などからクニマスと判明した。西湖には35年、田沢湖からクニマスの卵が10万粒放流されており、中坊教授は、今回見つかった9匹はその末裔(まつえい)とみている。(読売新聞、2010.12.15)


 さかなクン大手柄!! 70年前に地球上から絶滅したとされた秋田県田沢湖の固有種「クニマス」が、さかなクンの目利きがきっかけとなり、山梨県の富士五湖・西湖で生息していたことが15日までに分かった。魚マニアという天然キャラで知られるさかなクンが、世紀の大発見をアシストした。

 きっかけは1枚のイラストの依頼だった。

 京都大総合博物館の中坊徹次教授が、環境省のレッドリストで「絶滅」扱いになっていたクニマスの生き生きとした姿を描いてほしいとさかなクンにイラストの作画を依頼。魚のウロコ1枚にもこだわるほど、繊細なイラストを描くイラストレーターとしても有名なさかなクン。京大にある標本をモデルに描こうとしたが、ひれやウロコの状態がはっきりとわからなかった。

 そこで、中坊教授が「ヒメマスを参考にしたら」とアドバイスし、さかなクンが西湖などからヒメマスを取り寄せたところ、通常のものより黒い個体を発見。今年3月、「どう見てもヒメマスじゃないと思うんです」と、個体を持って中坊教授のもとを訪れた。そのとき教授は「これはクニマスに違いない」と直感したという。

 その後、中坊教授らのグループは西湖に足を運んで同種の個体を捕獲し、色や体の構造や遺伝子解析を行った結果、絶滅したクニマスと断定。

 中坊教授は「さかなクンはホントお手柄です。これから(クニマスを)保護していかなくてはならず大変ですよ」と興奮気味に話す。

 クニマスは田沢湖のみ生息する固有種で、戦前は食用とされていた。発電所工事で酸性の水が流れ込んだ1940年以降、田沢湖のクニマスは死滅したが、絶滅前に放流用として卵10万粒が西湖に移された記録がある。この子孫が代を継いで繁殖し、さかなクンの手元に届いたものとみられている。

     ◇

 今回の大発見に関係機関は対応を急いでいる。環境省では、レッドリストで絶滅種に指定された魚が再発見されたのは初めてのケースで、リストの記述を見直す方針を決めた。西湖の地元漁師の間では「クロマス」と呼ばれ、長年、ヒメマスの一種と考えられていた。ヒメマス釣りは今月末まで可能だが、山梨県花き農水産課は「地元の漁協とも対応を協議するが、年内中にヒメマスも含めて禁漁にするのは難しい」と話している。(ZAKZAK、2010.12.15)


 環境省のレッドリストで絶滅種に指定されている魚「クニマス」が、山梨県にある富士五湖の一つ、西湖で生息していたことが15日、分かった。京都大の中坊徹次教授らが発見、確認した。生息が確認されたのは約70年ぶりで、絶滅したとされていた魚類が再発見されたのは初めて。

 クニマスはサケ科の淡水魚で、本来秋田県の田沢湖にだけ生息する固有種。体長は20〜30センチで、体の色が黒っぽいオリーブ色であることなどが特徴とされる。かんがいと発電所建設で田沢湖に強酸性の水が流入したため、1940年ごろに絶滅したとされていた。

 今年2月、クニマスを資料に残そうと、中坊教授が東京海洋大客員准教授で、イラストレーターでもあるさかなクンにクニマスのイラストを書くよう依頼し、ヒメマスを参考にするようアドバイスした。さかなクンが全国各地から取り寄せ、3月に中坊教授の所に持ち込んだ西湖の「ヒメマス」が実はクニマスではないかと思い、4月に教授自ら西湖で採取。体の色や遺伝子分析などをしたところ、クニマスと判明した。産卵時期も1〜3月で、クニマスの特徴と合致したという。

 西湖には35年、隣りの本栖湖、琵琶湖と共に計40万匹分の卵が田沢湖から放流されており、西湖の環境に順応し生息してきたとみられる。

 中坊教授は「生物学者として、これはものすごく面白い魚。絶対に滅ぼしてはいけない。興味本位で捕ったりしないでほしい」と話している。(時事通信、2010.12.15)


 絶滅したとされていたクニマスを見つけてしまったさかなクン。魚類が再発見されたのは史上初だそうで掛け値なしの大偉業であります。

 TBS『情熱大陸』にさかなクンが出演した回では南国ツアーのプロデュースをしていました。印象深かったのはポスターに描いてある魚のなかにその海域には存在しない種がいると指摘。これでは嘘になってしまうと旅行代理店に抗議していました。

 一見奇人風でありながら、誠実さと膨大な知識量で私が思い出すのは去年お亡くなりになった軍事評論家の江畑謙介。湾岸戦争の際、NHKに連日連夜出演していた江畑さんはニュース原稿と同時に映し出された資料映像のミサイルを「これは種類が違う」と即座に指摘していました。

 生半可な仕事をする奴らを一刀両断にするその厳しい態度が両者には共通しています。自身の専門分野を愛するが故でしょう。敬意を表します。


 <クニマス「絶滅」見直し 生息地外で野生化>
 かつて秋田県の田沢湖だけに生息し、1940年以降に絶滅したとされてきた日本固有の淡水魚クニマスに対し、環境省はレッドリストの「絶滅」指定を見直し、本来の生息地以外に移されて生きている種と位置付けて「野生絶滅」に指定する。関係者が明らかにした。

 山梨県の西湖で2010年に生息が確認されたのを受けたもので、絶滅指定の見直しは魚類では初。

 西湖では、田沢湖から移されたクニマスの卵が元になって繁殖したと考えられている。環境省は、人の手でクニマスが本来の生息地から移された点を根拠に、野生で絶滅の危機にひんしている絶滅危惧種には当たらないと判断した。

 「野生絶滅」は、野生では生息せず飼育・栽培下でのみ存続する種が指定されてきたが、今後はクニマスのように本来の生息地以外に移され、野生化しているのが新たに見つかった種も含める。

 クニマスは体長約30センチ。発電や農地開発に伴い近くの川の水を田沢湖に引き込んだため水質が変化し、40年以降に絶滅したとされる。

 30年代後半に漁業関係者らが富士五湖の西湖や本栖湖などに卵を放流したとの記録があるが、長年捕獲例がなく、環境省は91年に絶滅種に指定した。

 西湖のクニマスは、京都大の中坊徹次教授(魚類学)や、東京海洋大客員准教授でタレントの「さかなクン」らの調査で生息が確認され、その後も捕獲例が相次いだ。山梨県水産技術センターは今年、人工繁殖にも成功している。

 ■東京海洋大客員准教授でタレントの「さかなクン」の話…絶滅指定の見直しをきっかけに、トキのようにみんなに愛されながら保護運動が進んでいってほしい。今春に人工繁殖の稚魚を見たが、元気に泳いでいて感動した。マスマス大事にしていきたいでギョざいます。(共同通信、2012.9.23)





<参照>
環境省 レッドリスト 汽水魚類・淡水魚類
ウィキペディア クニマス
posted by リュウノスケ at 23:39| Comment(1) | TrackBack(1) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする