米化学品大手モンサント社が開発した特定品種の遺伝子組み換えトウモロコシを食べさせたラットは、食べさせない場合に比べ、成長や腎臓の機能などを示す数値に明らかな差が生じていたとする結果をフランス・カン大学などの研究チームが14日までにまとめ、米国の専門誌に発表した。
同社による安全性に関する実験データをあらためて解析したもので、研究チームは「データからは、このトウモロコシが安全だとは結論付けられない。毒性がある可能性がある。哺乳(ほにゅう)類を使った新たな長期間の実験が必要だ」としている。
この品種は、既に日本や欧州連合(EU)、米国などで食品用や飼料用として承認されており、日本では飼料として流通しているという。
この結果を受け、EU欧州委員会は、欧州食品安全機関に研究内容の詳しい分析を要請。日本の食品安全委員会も情報を収集している。
同社の子会社、日本モンサントは「過去に欧州食品安全機関などで安全性に問題はないとの結論が出ている」と反論している。
問題のトウモロコシは同社の「MON863」で、土壌中の害虫などを殺す毒素をつくる遺伝子を組み込んである。
研究チームは、同社が許可申請のため過去に欧州委員会に提出したデータを再評価。組み換えトウモロコシを食べさせたグループでは、体重が雄で3・3%減少、雌では逆に3・7%増加していたことが分かった。
さらに中性脂肪のトリグリセリドは雌で24−40%増加、尿中へのリンとナトリウムの排出量は雄で31−35%減少していたなどの結果が得られた。
研究チームは「これらのデータは、肝臓と腎臓への毒性がある可能性を示している」と指摘している。(中国新聞)
遺伝子組み換え作物論争に終止符を打つ可能性の高いこのニュース。やはり毒性はあったようですね。
そもそも「土壌中の害虫などを殺す毒素をつくる遺伝子を組み込んである」んだから人体にも影響があるのではないかと考えるのは当然のこと。敢えて好意的に解釈すれば日本モンサントの主張する「安全性」というのは水道水に殺菌目的で薄い塩素が入っているのと同じようなことなのかもしれません。
日本の研究者もきちんと実験して毒性を確認すればいいんですが、問題はアメリカの脅しにびびって研究者に嫌がらせをしてくるであろうアホの日本政府。狂牛病のときの内閣府食品安全委員会プリオン専門調査会も一流の先生方は名前に傷が付くのを嫌ってさっさと辞めてしまい、二流、三流の御用学者だけ残って科学的に無意味な結論を出していました。
今回の件について厚労省は早々に逃げ腰のコメントを発表。文科省も予算を人質にとって国公私立の各大学に実験中止の圧力をかけるんでしょう。この国に学問の自由はないね。
言うまでもありませんがモンサント社はアメリカの会社。種苗メーカーでもなんでもなくPCBとラウンドアップで有名な老舗の化学薬品メーカーでベトナム戦争の枯葉剤まで生産していました。こんな会社に安全宣言されてもね。推して知るべし。
<参照>
日本モンサントの遺伝子組み換え作物 遺伝子組み換え作物の安全性評価ウィキペディア モンサント (企業)しんぶん赤旗 食品安全委専門調査会 委員の半数 退任
posted by リュウノスケ at 00:51|
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