2006年09月30日

秋葉原「オタク狩り」で少年グループ逮捕

 東京・秋葉原の電気街で、「オタク狩り」と称して、中学生から現金を脅し取ったとして警視庁少年事件課は28日、東京や埼玉の3つの少年グループ計8人を恐喝などの容疑で逮捕したと発表した。秋葉原では、アニメ人形などの買い物に来た「アキバ系」と呼ばれる中高生らが被害に遭う恐喝事件が今年に入って計25件(被害総額約35万円)発生しており、同課で関連を調べる。

 少年らは「アニメオタクは体力が弱く、金を持っていると思い狙った」などと供述しているという。調べでは、江戸川区に住む私立高校1年の少年(15)ら3人は8月30日夜、千代田区外神田3の路上で、アニメキャラクターの人形の買い物に来ていた都内の中学2年の男子生徒(14)に「金ちょうだい。殴られたいの」などと言って、現金3000円を脅し取るなどした疑い。

 また、埼玉県越谷市の中学3年の少年(14)ら別の2つのグループも7〜9月、都内の中学2年の男子生徒(14)ら2人から現金計1500円を脅し取るなどした疑い。(毎日新聞)


 昔からカツアゲというのはありますが、オタクを狙うとは不良少年たちも考えましたね。つくばエクスプレスが開通したり『電車男』が大ヒットしたりして秋葉原は完全に観光地となっていまい、オタクにとっての「アキバ」はどんどん居心地が悪くなっているそうですが、こういう事件が増えると居心地が悪いどころか安心して歩くことすらできなくなってしまいます。

 被害者の少年は大変気の毒なんですが、不条理なのは世間がどこかしらこの事件の被害者をオタクゆえに嘲笑している節があることです。スポーツ報知などは「弱々しく」話すオタク大学生のコメントを記事にしていましたが、わざわざ新聞記事に「弱々しく」なんていう形容詞を挿入することでも分かるように、恐喝をする不良少年より抵抗しないオタクの脆弱性を問題にしているようです。

 別にオタクを擁護するつもりはないんですが、戦後民主主義教育として非暴力を教えられ、その結果としてケンカをしなくなった青少年に対し、臆病だと嘲笑するのは少々気の毒なのではないでしょうか。彼らはケンカするなという先生の言うことを守り、法を守った結果としてカツアゲされたのであり、その真面目さを蔑むことは学校教育と法を蔑むことと同じです。

 もちろん、私だったら何も考えないで相手を殴りますが、やはりそういう人間は野蛮であるという風な社会的コンセンサスは必要です。「車も通ってないのに赤信号を守る奴はバカだ」というビートたけし的価値観によっていまの日本社会がアノミーな危機に瀕している以上、「本音」という卑劣を肯定するわけにはいきません。

 問題はオタク少年の「バカ正直な真面目さ」によって学校ではいじめられ、アキバではカツアゲされるという現実をどうすればいいのかということです。亡くなられた右翼の野村秋介さんは学校でケンカを禁止するからいじめが起こるんだと言っていましたが、校則や法律を一顧だにしないいじめっ子や不良少年に対抗するには確かに殴るのが一番手っ取り早いんですよね。

 ビートたけしは少年時代いじめられっ子で、ある日とうとうキレて、いじめっ子の頭に大きな石をぶつけて血塗れにした結果いじめられなくなったという話があります。彼の「本音」はそういった現実に裏打ちされており、それゆえにこれほど多くの影響を社会に与えたわけですが、だからといってカツアゲされるオタク少年を軽蔑したままでいいのかという気がします。

 憲法9条と同じでそう簡単に結論の出る話ではありませんが、とりあえず犯罪被害者なんだからマスコミはバカにするべきではありません。悪いのはオタク少年の怯懦ではなく、法すら破る不良少年の規範の欠如であり、抵抗しない人間を標的にする人格の卑劣です。
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2006年09月29日

奈良女児誘拐殺人小林薫被告に死刑判決

 2004年11月、奈良市の小学1年有山楓ちゃん=当時(7つ)=が誘拐、殺害された事件で、わいせつ目的誘拐や殺人など8つの罪に問われた元新聞販売店員小林薫被告(37)の判決公判が26日、奈良地裁で開かれた。奥田哲也裁判長は「極めて残忍で、幼くも尊い命が奪われた結果は重大。被告は真摯(しんし)な反省も更生意欲もなく矯正は困難」として求刑通り死刑を言い渡した。

 児童が被害に遭う凶悪犯罪が相次ぐ中、被害者1人でも極刑を選択するかが最大の争点だった。奥田裁判長は「被害者は抵抗もままならない女児で、性的被害にも遭っている」と指摘し、「罪刑の均衡と一般予防の見地からも、生命で償うほかない」と結論付けた。弁護側は即日控訴した。(時事通信)


 2004年に全国を震撼させた奈良女児誘拐殺人事件の犯人、小林薫が死刑判決を受けました。見ず知らずの女児をわいせつ目的で誘拐、殺害したことに加え、両親に遺体の写真メールを送りつけ、さらには被害者の妹を狙う犯行予告までするという悪質さを考えると、被害者が1人といえども死刑は妥当なものと思われます。

 ただ、気になるのは奥田裁判長が主文の言い渡しを後回しにし、判決理由の読み上げを始めた際、「被告はガッツポーズをするように右手の拳を小さく数回振り、笑みを浮かべた」(スポーツ報知)と報じられたように小林は死刑を望んでいた可能性が高いという点です。そもそも小林は反省の態度を表さない所か再犯の可能性すらほのめかし、自身でも死刑を望むような発言をしています。

 この手の自殺の道連れに殺人を行う犯罪者に対し、死刑はどの程度影響を与えることが出来るでしょうか。川崎の小3投げ落とし殺人の犯人、今井健詞も「自殺願望があった。人を殺して死刑になりたかった」(共同通信)と証言しており治安上の脅威になっています。

 遺族が身内を殺した犯人の死刑を望むのは当然ですが、国会議員や高級官僚が死刑を増やせば犯罪が減ると考えているのなら、その部分については少し安易過ぎると思います。為政者にとっては悪い奴を殺せば国民的な支持も得られ、また権力者としてカタルシスも得られるとは思いますが、死んでもいいと思っている人間にとって死刑は無力です。

 小林に関して言えば左目の障害や学校でのいじめ、また母親の不在や父親の暴力が彼の人格形成に対してどのような影響を与え、凶悪な犯罪を起こすに至ったのか。殺人にまで及ぶ強度の小児性愛とそれらの成育歴に関係はあるのか、あるならどのファクターがどのように影響を与えたのか。そこを理解しないと話になりません。

 差別が人格を悪霊化させ凶悪犯罪を誘発させるという事実はドストエフスキーが明確に言語化しています。私は浅学なのでそれをはっきり論文にしている日本の学者を知りませんが、まずなすべきことは悪霊化した人格に肉薄し、どこまでもフォローすることだと思います。

 麻原彰晃、宮崎勤、宅間守、関根元、小野悦男、丘崎誠人、造田博、上部康明、日高広明、そして小林薫。こういった人たちのことを誰よりもよく理解し、どうすればこのような怪物の出現を抑止できるのか。科学的・論理的に理解・説明できる碩学と、それをきちんと実践できる政治家や役人が必要です。

 国家が規定する善悪を超えて現象に肉薄しないかぎり本質には永遠にたどり着けないことはデカルトやスピノザを読んでも明らかですが、凶悪犯に対する偏見と差別から離れて事実を客観的に評価するという、大衆的には非難されることされあれ決して賞賛されることのない気の重い作業を、はたしてこの問題の専門家である「犯罪心理学者」たちは行っているでしょうか。それを現在の我が国で忠実に行っているのは学者ではなく、在野の芹沢俊介や篠田博之なのではないでしょうか。

 逮捕された凶悪犯を殺すだけならバカでもできますが、それだけで終わっているかぎり同種の犯罪は起こり続けるでしょう。凶悪犯の人格に全ての責任を帰着させる検察官的単純化によって事件を捉え、犯罪者を醸成した社会を頑なに変えようとしない態度、その意図的な無為無策こそ被害者に対する冒涜だと私は思います。
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2006年09月26日

大嶺を指名したバレンタイン監督の態度について

 田中は楽天、堂上は中日に決まった25日の高校生ドラフト。我が横浜は見事に外れたわけですが、今回のドラフトで一番驚いたのはロッテが大嶺(八重山商工)を指名したことです。

 ロッテの1位は前田(PL学園)という情報があり昨日の記事にもそう書きましたが、実際はなんとホークスと相思相愛の大嶺。確かに横槍なんですが、まあ別にルール違反じゃないのでそれはいいでしょう。私が気になったのはバレンタイン監督(以下ボビー)の態度です。

 まず、抽選のためホークス社長がクジを引いている後ろでボビーは口と目を大きく開けてヘン顔のパフォーマンス。さらに緊張していると言いたいのかクジを引くと高く掲げ、それで目を隠すボビー。開封を促されると社長に近寄って同時に開けようと要求し、社長が自分のハズレを確認して苦笑するとボビーはわざとらしい笑顔で喜びを表現しました。

 はっきりいってそのリアクションの一つ一つが社長をおちょくっているようにしか見えず、ホークスファンでもなんでもない私にすら非常に不愉快でした。本人はアメリカンジョークのつもりなのかもしれませんが、ホークスファンからしたら胸糞悪くてしょうがなかったでしょう。

 ドラフト後のインタビューで大嶺指名は2週間前から決まっていたとボビーは言っていましたが、ホークスに行きたい大嶺の立場からしたら嫌がらせ以外の何ものでもありません。その大嶺の気持ちを察すればあの態度はあり得ないと思います。

 ロッテが交渉権を獲得したことを聞かされた大嶺は当然のように記者会見で困惑し、「監督やじいちゃんとばあちゃんと相談して考えたい」と答えていましたが、高校生の人生を決める大切なドラフトをボビーはどう考えているんでしょうか。アメリカはどうか知りませんが、日本のドラフトは阪神の渡辺さんやオリックスの三輪田さんなど悲劇も多く、お祭り感覚で参加するものではありません。

 もし大嶺がロッテ入団を拒否することがあれば、その要因の一つはたぶんあのボビーの浮かれた態度にあると私は思います。ボビーが選手をリラックスさせるためにジョークを多用するのは有名ですが、今回に関しては全く空気が読めていませんでした。優秀な野球人だけに残念です。
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posted by リュウノスケ at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月25日

高校生ドラフト今日開催

 高校生を対象にしたプロ野球のドラフト(新人選手選択)会議が25日午後2時から都内で開かれる。夏の甲子園大会で準優勝した駒大苫小牧の田中将大投手をはじめ、強打の堂上直倫内野手(愛知・愛工大名電)、剛球右腕の増渕竜義投手(埼玉・鷲宮)らの重複指名が予想される。

 日本高校野球連盟にプロ野球志望届を提出した103選手が対象。1巡目は入札方式で行い、単独指名なら交渉権確定、重複した場合は抽選する。抽選に外れた球団は、18日時点のペナントレースの順位に基づくウエーバー順(最下位から上位へ)で別の選手を指名する。2巡目は11月の大学・社会人ドラフトで希望入団枠を行使しないことを決めたロッテのみが指名。3巡以後の奇数巡はウエーバーで、4巡以後の偶数巡は逆ウエーバーとなる。

 ウエーバー順は、セ・リーグ最下位の横浜がトップで、以下楽天、広島、オリックス、巨人、ロッテ、ヤクルト、ソフトバンク、阪神、西武、中日、日本ハム。(時事通信)


 桑田の巨人ラスト登板に4000人ものファンが集まったり、金村がヒルマンを批判したりと球界も騒がしいですが、当たり年との声も多い高校生ドラフトの日がついにやってきました。

 人気者の「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹は大学進学を選びましたが、田中、堂上を始め将来のプロ野球を担う大器が揃いました。田中は4球団、堂上は3球団の重複指名が確実でファンの注目度も高いため、久しぶりに地上波での中継(テレビ東京『2006高校生ドラフト』)も入るようです。

 では各球団が誰を指名するのか。すでに報道された記事を元に予想してみますと以下のようになります。

横浜    田中    楽天      田中
広島    前田    オリックス   田中
巨人    堂上    ロッテ      前田
ヤクルト  増渕    ソフトバンク  大嶺
阪神    堂上    西武      増渕
中日    堂上    日ハム    田中

 これを見るとクジを引かないでいいのはソフトバンクだけ。他の11球団は運を天に任せることになります。私は横浜ファンなのでひたすら田中が当たるのを祈るだけなんですが、興味深いのは巨人。田中から斎藤さらに堂上と1位指名候補を変え続けた巨人ですが、以前書いたように私は視聴率回復のためには高卒スラッガーを獲るべきだと思っていたので正直この選択は正しいと思います。

 もちろん、堂上一本の中日と阪神には本当に迷惑な話で両チームのファンは腹立たしいかぎりでしょうが、それほど堂上は凄いということでこれはしょうがないでしょう。岡田、落合両監督のクジ運に期待するしかありません。各チームの健闘を祈ります。
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posted by リュウノスケ at 01:17| Comment(0) | TrackBack(2) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月24日

巨人桑田退団を示唆

 プロ野球巨人の桑田真澄投手(38)が23日、同球団公式サイト中の自身のホームページに「お別れ 友へ」と題した短文を掲載し、今季限りでの退団を示唆した。

 登板予定となっている24日のイースタン・リーグ、湘南戦を前に「明日(24日)、ジャイアンツのユニホームでマウンドに立つのは、おそらく最後になるだろう」と心境をつづり、「21年間、大きく育てていただいた、ジャイアンツに心より感謝している」「このページも2000年から続けてきたけれど、今年でお別れになると思う」とも記している。

 最後に「桑田真澄のたった一度の野球人生を、大切に、そして誠実に生きたい。長い間、ありがとう」と締めくくっている。現役を続行するか否かの意思に関しては触れられていない。

 桑田は2002年に12勝を挙げたが、翌年から5勝、3勝と尻すぼみで、昨年は12試合に先発して未勝利。今年も、4月13日の広島3回戦(東京ドーム)で04年8月以来600日ぶりに挙げた白星が唯一の勝利となっている。ここまでプロ21年間の通算成績は173勝141敗14セーブ、防御率3.55。目標の200勝まで27勝を残しているが、来季の戦力構想から外されてもおかしくない状況にある。(時事通信)


 シーズンも終盤に差し掛かり横浜の次期監督が発表されるなか、去就の注目されていた桑田が「お別れメッセージ」を発表しました。24日のイースタン湘南戦(ジャイアンツ球場)が引退試合になるのではないかということはデイリースポーツがすでに報じていたんですが、現役投手としての「巨人桑田」が今季で最後なのはこれで確定しました。

 毎日新聞によると、巨人の清武代表は「桑田に対し事前に球団ホームページへの掲載を容認した」と明かした上で、「彼と僕は何度も話し合ってきている。彼は大投手で、うちの背番号18の選手。普通の選手ではない。かれの将来を含めて検討しないと」などと述べ、桑田がタイトルを「お別れ」としたことには、「そうは思わない」と否定したそうです。

 清武代表は「桑田の今後は白紙」とも言っているようですが、わざわざ桑田がこんなコメントを発表し、それを球団が容認するくらいだから戦力外通告されたことは間違いありません。また、引退するならきちんと一軍で引退試合をするに決まっているので、桑田は現役に固執していると推測されます。では、清武の煮え切らなさは何かといえば、たぶんコーチとして球団に残って欲しいんじゃないでしょうか。「将来を含めて検討」だとか、「お別れ」に対して「そうは思わない」という回答を考えてもそうとしか考えられません。

 問題は桑田が現役を望んでいる可能性が高いということですが、仮にそうとしてはたして拾ってくれる球団があるでしょうか。いまの桑田の球威を見れば誰だって現役を続けるのは難しいと思うんですが、本人は中日の山本昌がやれるなら俺だってと思っているのかもしれません。

 現役にこだわって綺麗に引退をしなかった選手と言えば伊良部とか駒田が思い出されますが、有名選手がきちんと引退試合をやらず、いつの間にかフェードアウトしてしまうのはファンとして寂しいものがあります。特に桑田の場合、入団時にあれだけ揉めただけに、最後くらい美しく球界を去った方がいいと思うんですけどね。

 とにかく、巨人のユニフォームを着た桑田の勇姿を見られるのはこれで終わりです。ちょうど日曜日ですし、長い間桑田を応援してきたファンの方はジャイアンツ球場に行ってみてはいかがでしょうか。
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posted by リュウノスケ at 02:55| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする