コンビニ最大手のセブン−イレブン・ジャパン(
東京都千代田区)が、フランチャイズ(FC)契約を結んだ加盟店に対し、賞味期限が迫った弁当やおにぎりを値引きして売る「見切り販売」を制限したのは、独禁法違反(優越的地位の乱用)に当たるとして、公正取引委員会は22日、同社に見切り販売を可能にするマニュアル整備などを求める排除措置命令を出した。
セブン側は「見切り販売は価格競争や売り上げ低下を招く」などと主張していたが、公取委が制限を不当と認定したことで、実質的に値引きを禁じ、定価販売を基本としてきた経営方式にも影響を与えそうだ。
公取委によると、同社のFC本部は契約書で「商品価格は加盟店が自由に決められる」としているにもかかわらず、見切り販売を行った加盟店に「二度とやるな」と命じたり、従わない店に契約の打ち切りを示唆したりするなど、取引上の地位を利用して、販売方法を制限した。
同社の契約では、商品の廃棄が出た場合、原価損は加盟店側の負担とされており、公取委は「本部の拘束は加盟店の合理的判断で負担を軽減する機会を失わせた」と判断した。(時事通信)
セブン―イレブン・ジャパン(
東京)は23日、現在は加盟店が全額負担している弁当やおにぎりなどの廃棄損失を本部が一部補てんすると発表した。負担割合は廃棄品原価の15%で、7月1日から実施する。加盟店が自主判断で仕入れた商品の廃棄損失を本部が負担するのはコンビニエンスストア業界でも初めてで、他社にも同様の動きが広がる可能性もある。
同社は22日、加盟店が売れ残りの弁当類を値引きするのを不当に制限したとして公正取引委員会から排除措置命令を受けたが、値引きの弊害や定価販売原則の正当性を強調している。今回、値引き、廃棄の是非が社会的にクローズアップされたことで、加盟店が心理的に萎縮し「十分な量の商品を発注しなくなる」(井阪隆一社長)ことを懸念して打ち出したもので、加盟店の負担軽減により値引きの拡大を抑えるのが狙いとみられる。(同上)
弁当
安売りを制限したとしてコンビニエンスストア最大手、セブン−イレブン・ジャパンが排除措置命令を受けた。消費不振に危機感を深めた加盟店が、定価販売にこだわったフランチャイズ本部に反旗を翻し、内部告発が当局を動かした。快走を続けるコンビニ商法の闇が浮かび上がった。
セブンの加盟店オーナーは排除措置命令を受け22日、東京・霞が関で記者会見。
新潟市内で店舗を経営するSさんは「眠れない日を過ごしていたが、ようやくスタート地点に立てた」と目を潤ませた。売れ残った弁当などを廃棄し、毎月30〜40万円の原価を負担していたという。この負担により、利益がほとんど出ない月もあったと苦境を説明した。
瀬戸内市でも店舗を経営するYさんが店の入り口前で制服姿で「本部から『契約更新をしない』と圧力をかけられ、ほとんどが泣き寝入りしているのが現状だ」と声を荒げた。
加盟店と本部の契約では価格の決定権は加盟店側にあり売れ残った商品の損失も全額加盟店が負う。加盟店が契約上、値下げできるのは明白だ。
しかし業績が厳しい一部加盟店が消費期限切れが近い商品を値下げ販売したところ、本部側から「新鮮な商品を販売しているというイメージを損なう」などと待ったがかかった。
首都圏の加盟店では本部の担当者から「契約解除に値する」とねじこまれたケースが相次いでいた。
オーナー側は「売れ残ったら買い取ってくれるのか」と抵抗し、今年3月から店頭に「商品値下げ」と書いた紙を張り出し、公然と値下げ販売を始めたという。
セブンの井阪隆一社長は22日夕、記者会見し、値引き制限を組織的に実施したことは否定した。だがコンビニ加盟店で構成する「
全国FC加盟店協会」によると、セブン本部が加盟店に対し「値引き販売は契約違反に当たる」とする社印入りの文章を内容
証明郵便で送り付けた事例が、確認できただけで3軒あった。これについて本部側は「合理的な行為と言えない事例について書面を送付した」と説明しているが加盟店側は、文章を値引き制限の証拠として当局に提出。これが命令発出の「根拠の一つになったもようだ」(関係者)という。
セブン本部は、米国の大手コンビニが価格競争で体力をすり減らし
倒産に追い込まれた例を重視。値下げを避けるよう指導するのは「加盟店の経営を守るため」と主張する。しかし消費不振の中、セブンを含めた大手コンビニは今年に入り、食品や日用品の一部商品の値下げを断行。定価販売は徐々に崩れている。
業界団体の調べでは、セブンを含めた主要コンビニ11社で、加盟店が本部を訴えた事例は、2003〜07年度の5年間で合計51件に上る。別の大手コンビニ幹部は「加盟店が廃棄分の損失をすべて負担している構図は他のチェーンも同じ。ただ、価格に関する本部の指導がセブンほど厳しくないので、問題が表面化していないだけ」と業界の内幕を明かした。
第一生命経済研究所の永浜利広・主席エコノミストは「値引き販売が広がればコンビニの便利さに『安さ』が加わり消費者にとってはいいこと。加盟店にとっても、スーパーなどの値引きに対抗できる」と指摘する。
ある加盟店オーナーは「値下げ販売する前の弁当類の廃棄は1日で買い物かご3〜4杯分。利益よりも、食べ物を捨てるのがつらかった」と打ち明けた。(共同通信、一部氏名イニシャルに変更)
残酷物語的に語られることの多いこの問題。本部ばかり儲かってオーナーさんが全てのリスクを背負わされるというコンビニ業界の理不尽がついに裁かれました。
商品を買い取らせているんだからその後はどう売ろうと勝手のはず。契約上もそうなっているのに値引き販売できないのは本部が「契約解除」をちらつかせて脅迫していたから。今回セブンイレブンが負けたのも「値引き販売は契約違反に当たる」とする社印入りの文章を内容証明郵便で送り付けたからであり、日頃行っている極悪非道ぶりが裏目に出た形です。
ロイヤリティが高すぎるのでオーナーさんは儲からないと言われている日本のコンビニ
ビジネス。強欲に走り過ぎてオーナーさんを蔑ろにした結果としてこうした値引き問題が起こり、争いに破れたのは文字通り自業自得です。
補償として15%出すからいままで通り商品を廃棄し続けろという言い草も全く反省しておらず不愉快千万。「三方得」や「ウィンウィン」などといいますが、商売をやる上で重要なことは自分の利益をある程度周囲に分け与えることによって事業を継続・拡大していく姿勢。セブンイレブンのビジネスモデルはキューバのプランテーションで砂糖を作っていたアメリカ企業レベルの搾取構造です。そら革命も起こるわ。